ランボルギーニのベストセラーGT3「ウラカン GT3」が最新仕様「EVO2」にアップデート

ランボルギーニ、ウラカン GT3 EVO2を公開! 2023年デイトナ24時間でデビュー 【動画】

ランボルギーニ ウラカン GT3 EVO2の走行シーン。
ウラカン STOから採り入れた技術も導入する、ランボルギーニ ウラカン GT3 EVO2。
アウトモビリ・ランボルギーニは、ウラカンをベースに開発されたGT3レーシングカーの最新仕様「ウラカン GT3 EVO2」を発表した。2016年にデビューしたウラカン GT3は500台近くをデリバリーした大ベストセラーモデル。続くウラカン GT3 EVO2は2022年末からデリバリーが開始され、2023年初頭にデビューする予定だ。

Lamborghini Huracan GT3 EVO2

2022年末からカスタマーにデリバリー

ランボルギーニ ウラカン GT3 EVO2のエクステリア。
世界中のGTレースで活躍するウラカン GT3 EVOに新たなエアロダイナミクスが与えられ、ウラカン GT3 EVO2に進化。2022年末からデリバリーが開始される。

最新型の「ウラカン GT3  EVO2」は、2019年にFIAホモロゲーションを受けた現行のウラカン GT3  EVOから大幅なパフォーマンスアップを目指して開発。FIAの2022年GT3テクニカルレギュレーションに準拠しており、ドライバーの安全性向上も図られている。

今回、完全に刷新されたエアロダイナミクスに加えて、新形状のルーフエアインテークが導入された。六角形エアスクープとリヤのフィン形状はウラカン STOから採り入れられ、効率的なインテークシステムと車両バランスの向上にも寄与している。

ウラカン GT3  EVO2は、2022年後半からデリバリーを開始。さらに従来のウラカン GT3  EVOも、エボリューションキットにより「EVO2」仕様へのアップグレードが可能となっている。サーキットデビューは2023年のデイトナ24時間レースが予定されている。

新形状のルーフエアスクープを導入

ランボルギーニ ウラカン GT3 EVO2のルーフエアスクープ。
エンジンへとフレッシュエアを導くエアインテークは、これまでのサイドからルーフ上へと移されている。

ウラカン GT3  EVOで採用されていたサイドエアインテークに代わり、新たにシュノーケル形状のルーフエアスクープを採用。このエアスクープは、フレッシュエアを高い効率をもってエンジンへと直接送り込むことができる。これにより、エンジンのスロットルレスポンスが大幅に向上した。

また、電子制御スロットルの導入により、チタン製バルブを備えた5.2リッターV型10気筒自然吸気エンジンの効率が大幅に向上した。スクアドラコルセが独自開発したこの新技術はエッセンサ SCV12で初めて導入されており、わずか4本のボルトでエンジンに固定されている。これにより、エンジンのメンテナンス作業も簡易化されている。

安全性を大幅に向上したコクピット

ランボルギーニ ウラカン GT3 EVO2のコクピット。
様々なコントロールスイッチが集約されたステアリングホイール。コクピットはロールケージが再設計されたほか、エッセンサ SCV12と同様のカーボンケブラーハニカム製サイドパネルが採用されたことで、安全性が大幅に向上した。

フルカーボンファイバー製ボディワークには、デザイン部門のチェントロ・スティーレと共同製作されたマッシブなデザインが採用された。さらに新形状のスプリッター、ディフューザー、アンダーボディは、エアロダイナミック効果を大幅に向上させる効果を持つ。

高強度合成繊維ザイロンファイバーでコーティングされたカーボンファイバー製フロアは、新形状のリヤディフューザーと組み合わされたことで、ウラカン GT3 EVOよりもダウンフォース量が増加。アルミニウム製リヤウイングステーはSTOの形状をヒントにしたデザインを採用しており、先代のGT3よりも細かいウイング角度の調整が可能となっている。

ロールケージは再設計され、2本のリヤピラーを追加。エッセンサ SCV12でも導入されたカーボンケブラーハニカム製サイドパネルにより、横方向の衝撃安全性も大幅に向上した。また、プレキシガラス製サイドウインドウをカーボンファイバー製ドアパネルにリング状ネジで固定することにより、構造上の剛性と信頼性を高めている。

低グリップ路面でも安定性が向上

ランボルギーニ ウラカン GT3 EVO2の走行シーン。
新たなブレーキシステム、トラクションコントロールやABSにより、ジェントルマンドライバーでも簡単にマシンをコントロールすることが可能になった。

ブレーキシステムは、スクアドラコルセが新たに開発したキャリパーとパッドに変更。これにより耐久レースとスプリントレースのどちらでも最適な制動性能を発揮する。このブレーキシステムに加えて、トラクションコントロール(TCS)とABSを組み合わせることで、低グリップのコンディション下でマシンをコントロールしやすくなったのは、ジェントルマンドライバーにとって朗報だろう。

ランボルギーニのモータースポーツ責任者、ジョルジョ・サンナは、ウラカン GT3  EVO2について次のようにコメントした。

「新型ウラカン GT3  EVO2は、単に現行GT3の進化版ではありません。ランボルギーニとスクアドラコルセ間の技術移転を強化するという、新たなプロジェクトの成果と言えます」

「このウラカン GT3  EVO2にはふたつの困難な挑戦が待っています。ひとつ目はデビュー以来6シーズンで40以上の国際タイトルを獲得してきた歴代ウラカン GT3と変わらない成功を収めること。そして、累計デリバリー数500台を達成し、商業的成功を手にすることです」

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モデルサイクルに鑑みると、今まさしく完熟期を迎えているランボルギーニ ウラカンは、現在「STO」「EVO」「EVO RWD」「テクニカ」の4モデルをラインナップしている。素性を同じくすれど、それぞれ明確な個性が与えられている各モデルの違いを、スペックや仕様、価格などから比較検証してみたい。

ランボルギーニ ウラカン GT3  EVO2を動画でチェック!

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…