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Lamborghini Autentica / Invencible
ランボルギーニを象徴するV12スーパースポーツ
初のハイブリッドスーパースポーツ投入まであと数週間を切ったことを受けて、ランボルギーニは同社を象徴する6.5リッターV型12気筒自然吸気エンジンを搭載した最後のワンオフモデル、ロードスターの「オーテンティカ」とクーペ「インベンシブレ」を製作した。
この2台はランボルギーニのDNAを強調するだけでなく、カスタマーと共に究極のオーダーメイドモデルを作り上げてきたビスポーク部門の力を示すスペシャルモデルとなる。アウトモビリ・ランボルギーニの会長兼CEOを務めるステファン・ヴィンケルマンは、オーテンティカとインベンシブレについて次のようにコメントした。
「今、ランボルギーニはハイブリッドモデルを中核に据えた、新時代を迎えようとしています。この2台のモデルは、ランボルギーニが手がけてきた自然吸気V12エンジンを称える存在であり、私たちの卓越したパーソナライゼーション・コンセプトを完璧に表現しています」
歴代モデルをオマージュしたエクステリア
オーテンティカとインベンシブレは、ランボルギーニのデザイン部門「チェントロスティーレ」により、V12プラットフォームを用いて最大限の創造性を活かすべくスタイリング。ランボルギーニの最新デザインIDを反映しながら、同時にモータースポーツからもインスピレーションを得ている。
例えば、大型リヤウイングは軽さとモータースポーツへのオマージュである「セストエレメント(Sesto Elemento)」から、独特の航空力学的スタイルは「レヴェントン(Reventón)」、極限まで突き詰められたエアロダイナミクスは「ヴェネーノ(Veneno)」をオマージュしているという。
ランボルギーニのヘッド・オブ・デザインを務めるミティア・ボルケルトは、2台のデザインについて次のように説明を加えた。
「私たちは、サーキットからインスパイアされた、独自の個性を持つ2台のワンオフモデルを製作しました。この2台はチェントロスティーレによってデザインされ、V12プラットフォームをベースに最大限の創造性が発揮されています。ランボルギーニが持つユニークなデザインDNAを生かしながら、私たちの“伝統”を新たなレベルに昇華させることに成功しました」
アヴェンタドールと同じカーボンモノコック
両モデルとも、アヴェンタドールと同じカーボンファイバー製モノコックを採用。フルカーボンボディワークは、ランボルギーニのGT3プログラムやスーパートロフェオからフィードバックされた空力デザインと技術が取り入れられている。
ボンネットはサーキット専用モデル「エッセンサ SCV12」を踏襲し、フロントスプリッターにはエアフローを最適化するバーティカルストラットを装着。現行ランボルギーニ・デザインで用いられてきたヘキサゴン(六角形)モチーフは、LEDランニングライトを含む前後ライトアセンブリに採用された。インコネル製チップを備えたセンター配置のトリプルエキゾーストにも、ヘキサゴンモチーフが繰り返されている。
2台は6.5リッターV型12気筒自然吸気エンジンをリヤに縦置きした最後のモデルとなる。最高出力は780PS、最大トルク720Nmを発揮し、7速ISRギヤボックスを介して4輪を駆動。パワフルなパワートレインに、4輪制御を行う「ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング・システム」が組み合わせられた。
華美な装飾を排したミニマルなコクピット
インテリアはあえて華美な装飾を排し、クリーンに纏められた。3Dプリント成形されたヘキサゴン形状のベンチレーションが、ミニマルなダッシュボードを強調。純粋にドライビングの楽しさに焦点を合わせるべく、センターコンソールにはあえて大型ディスプレイや計器類は置かれていない。メータークラスターはカーボンファイバーで縁取られ、各車両専用デジタルグラフィックが表示される。
クーペボディのインベンシブレは、圧倒的な存在感を持つ「ロッソ・エフェスト」のボディワークに、シルとドアフレームにカーボンファイバーを採用。ロッソ・マーズのブレーキキャリパーに加えて、ブレーキアセンブリをにフレッシュエアを送り込む、カーボンファイバー製フェアリングも装着されている。ランボルギーニを象徴するシザードアには、ヘキサゴン・モチーフがトリコロールカラーで配置された。
ロードスターのオーテンティカは、マットグレーの「グリジオ・タイタン」にマットブラックのディテールの組み合わせ。モータースポーツ用に開発されたフロントスプリッターとリヤウイングを装着し、往年のオープントップレーサーから着想を得た2基のロールケージ一体型ドームがレーシーな雰囲気を強調する。