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Volvo EX30
航続距離は480km以上を予定
ボルボ初のフル電動小型プレミアムSUVとして開発された「EX30」が、早くも日本上陸を果たした。イタリア・ミラノにおけるワールドプレミアからわずか2ヶ月あまりでの発表は、日本市場を高く評価するボルボ本社の姿勢を示している。
ボルボのBEVラインナップ「C40リチャージ」「XC40リチャージ」に次ぐ第3のモデルとなるが、グローバルデビューが先だった大型SUV「EX90」(2024年日本導入予定)に先んじてのデビューを飾った。なにしろ全長4235×全幅1835×全高1550mmは、まさに日本の道路や駐車環境にうってつけのため、ボルボ・カー・ジャパンも一刻も早く導入したかったのだろう。コンパクトながらもホイールベースは2650mmで、例えばフォルクスワーゲン・ゴルフよりも30mm長い。
EX30のプラットフォームは、中国のBEVメーカー、ジーリーを中心に展開するBEV専用のものでポールスター4と共用となる。駆動方式はリヤアクスルのモーターで駆動する後輪駆動。電力量69kWhのNMCバッテリーを搭載し、航続距離は480km以上を予定しているという。最大電力153kWのNMCバッテリーは26分で充電でき、アプリを通じて、アンペア数、最大充電レベル、充電開始タイミングを設定することも可能である。なお、発表会でのプレゼン映像では、欧州最強仕様のツインモーターAWDモデルが最高出力315kW(433PS)、0-100km/h加速3.6秒を誇ると紹介されたが、今回日本に導入予定はないという。
デザインや技術だけでなく工夫を凝らした収納も
トールハンマーヘッドライトなどボルボらしさを維持しつつ、グリルレスのフロントなど新しい挑戦も見られる。ちなみに関係者によると、特徴的なフロントフェイスは映画『スター・ウォーズ』に出てくる、ボバ・フェット(マンダロリアン)をイメージしているという。
室内は、ボルボらしいスカンジナビアン・テイスト溢れるデザインを採用。デザインや技術だけでなく、工夫を凝らした収納も多数確保している。圧巻はダッシュボード前端に配置されたスピーカーでまるでサウンドバーのようだ。従来当然のようにあった、ドアのスピーカー配置を変えて大容量の収納に替えるなど、これまでにない試みが随所に見られる。
北米ではすでに9000台受注
また、サブスクリプションパッケージも月額9万5000円で300台が用意されている。頭金なし、解約の条件も明瞭で、若年層に不利な任意保険も込みなど、若い世代にボルボを試してもらいたいという気遣いが感じられる。
2025年に50%、2030年には100%の電動化率を目標としているボルボだが、すでに2025年の目標は達成しているともいう。何しろ北米でEX30の受注は9000台に達しており、今後の日本も含むグローバル市場における販売動向次第では、更なる前倒しも視野に入ってきているようだ。
日本における販売開始は11月中旬を予定。年内に2000台の受注を予定しているというが、北米でのヒットぶりから、本邦でも大いに盛況が予想される。