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ウルスSとペルフォルマンテの立ち位置
![カーボンパーツを多用するなどして47kgの軽量化を実現。カーボン製ボンネットにはエアアウトレットが設けられた。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2022/10/2210grqw-urus-performante-05.jpg)
![マフラーはアクラポビッチ製を標準装備。気持ちの良いサウンドを実現すると同時にチタン素材により10.4kgの軽量化を果たした。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2022/10/2210grqw-urus-performante-06.jpg)
![RALLYモードは名前の通り、オフロードでのスポーツ走行のためのモード。オーバーステアに持ち込むのも容易だ。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2022/10/2210grqw-urus-performante-04.jpg)
スーパーSUVを代表する存在であるランボルギーニ ウルス。つい先日、初めてとなる大きなマイナーチェンジが行われた。今までは単一グレードだったが、新たにウルスSとウルス ペルフォルマンテの2バージョンが用意されている。
ウルスSは、エンジンが16PSアップの666PSとなり、また新デザインのバンパーなどが採用されている以外は基本的に従来のウルスと同じ。つまり今回のマイナーチェンジは従来のグレードの呼び名をウルスSとし、新グレードとしてウルス ペルフォルマンテが設定されたと考えればいい。
そのウルス ペルフォルマンテのエンジンパワーは、ウルスSと同じ666PS。ペルフォルマンテ(パフォーマンス)という名前からすると意外なようだが、実はウルス ペルフォルマンテの進化はエンジン以外の部分の方が大きい。具体的には47kgの軽量化とダウンフォースの増大、エアサスから金属スプリングに変更した強化サスペンション、さらにトランスミッションやAWDやトルクベクタリングなどの駆動系の設定も変更されている。
ANIMAが4モードとなったペルフォルマンテ
![ウルス ペルフォルマンテのANIMAはSTRADA/SPORT/CORSA/RALLYの4モード。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2022/10/2210grqw-urus-performante-02.jpg)
![ウルスSのANIMAは従来と同じSTRADA/SPORT/CORSA/SABBIA/TERRA/NEVEの6モードが用意される。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2022/10/2210grqw-urus-performante-03.jpg)
![インパネのデザインは基本的に変更はない。だが軽量素材を使用してインテリア周りだけで5kgの軽量化を実現したという。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2022/10/2210grqw-urus-performante-09.jpg)
そして驚いたのはドライブモードセレクトのANIMAだ。ウルスにはSTRADA/SPORT/CORSA(サーキット)/SABBIA(砂地)/TERRA(オフロード)/NEVE(雪)と実に6種類もの走行モードが用意されており、それはウルスSにも引き継がれている。しかしウルス ペルフォルマンテのANIMAからはSABBIA(砂地)/TERRA(オフロード)/NEVE(雪)が省かれて、新たRALLYモードが設定された。結果的にはウルスSよりも少ない4モードとなってしまっているのである。
上位グレードなのに走行モードの選択肢が少ないの? と思う人も多いことだろう。SABBIA(砂地)/TERRA(オフロード)/NEVE(雪)の各モードはどちらかというと安定指向で、一方RALLYモードは積極的なオーバーステアも楽しめるセッティング。オフロードでリヤを流して遊びたい、という人にはぴったりのモードだ。つまりウルス ペルフォルマンテはより走りの楽しさを追及したグレードであり、ANIMAもそれに特化した設定となっているのである。
ではウルス ペルフォルマンテで雪道や砂地を走るときはどうすればいいのか、とランボルギーニの技術部門トップであるルーヴェン・モール氏に聞くと「雪道でドリフトをしたい時はRALLYモードにしてください。もっと安全に走りたい時はSTRADAモードで十分です」と応えてくれた。
ANIMAで明確になるそれぞれの個性
![金属製スプリングを採用(ウルスSはエアサス)して車高は30mmダウン。新設計のホイールは従来より6.3kg軽い。タイヤはオプションでピレリ・トロフェオRを選択できる。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2022/10/2210grqw-urus-performante-07.jpg)
![4.0リッターV8ツインターボは16PSアップの666PSを発揮。トルクは変わらずの850Nmだ。ウルスSとウルス ペルフォルマンテでエンジンの違いはない。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2022/10/2210grqw-urus-performante-08.jpg)
![試乗のステージはローマ近郊のヴァレルンガ・サーキット。我々取材陣の到着をウルスとスタッフが勢揃いで出迎えてくれた。こういう演出も上手い。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2022/10/2210grqw-urus-performante-10.jpg)
![ヴァレルンガ・サーキット内にはオフロードコースもある。ウルスの試乗にこれほどふさわしいステージはないかもしれない。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2022/10/2210grqw-urus-performante-11.jpg)
サーキットや峠、そしてオフロードまで積極的に走りを楽しみたい人はウルス ペルフォルマンテを、それよりも快適性や実用性を重視する人はウルスSを、というように新型ウルスは2つのグレードの性格をしっかりと分けてきた。それを象徴するのがANIMAのモードなのだ。どちらかが上位グレードでどちらかが下位グレード、というわけではなく、それぞれの目指すステージが異なると考えるべきだろう。