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F1で培った知見を味わえるしなやかで快適な走りが魅力
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日本に導入されるルノー車の中にあっては、トゥインゴに次ぐベーシックモデルにあたるのがルーテシア。本来はクリオという車名ながら、日本では商標の関係でまったくの別名を与えられたモデルは、2019年に発表され翌20年から日本に導入されている現行型で5代目。当初のパワーパックは7速DCTとターボ付きの1.3ℓ4気筒ガソリンエンジンの組み合わせに限られていたが、22年になって1.6ℓの4気筒自然吸気ガソリンエンジンを組み合わせた、〝Eテックフルハイブリッド〞と称する独自のハイブリッドシステム搭載モデルをバリエーションに加え現在に至っている。
エクステリア
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日本固有のカテゴライズでは〝3ナンバー〞枠に踏み込むものの、それでも4075×1725×1470㎜と絶対的にはコンパクトと紹介できるボディのスリーサイズは従来型とほぼ同等。実はその骨格は完全に刷新をされているのだが、見た目の印象が従来型にかなり近いのは、クリーンかつシンプルで販売実績も好調だったこれまでのモデルの造形に、ルノーが大きな自信を抱いていることを伺わせる。
乗降性
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そんなエクステリアに対してインテリア、特にダッシュボードまわりのデザインは大きくリファインされていて、中央のディスプレイがグンと大型化されメーター表示もバーチャル化されるなど、新旧の差は明らか。斬新さを演じたいことなどから過度とも思えるほどに物理スイッチを廃し、タッチスクリーン内に収めてしまうという事例は今どき少なくないが、このモデルの場合には空調コントロール系を大きな3連ダイヤルとしてレイアウトするなど、主要なスイッチ類は物理スイッチのまま1プッシュでダイレクト操作が可能な状態で残していることには、大きな好感を抱くこととなった。
インストルメントパネル
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テストドライブを行なったのは、ハイブリッドモデル。欧州車の場合、電動化というと一気にピュアEVまで進んでしまう例が少なくない中で、ルーテシアのハイブリッドはプラグイン機能はもたない一方で条件によっては本格的なEV走行までを行なう、いわゆる〝ストロングハイブリッド〞であることが珍しい。実際、スタートは基本的にモーターのパワーで行なうというのがこのモデルでの走り。そして、速度が高まるに連れて駆動力の主役はいつしかエンジンのパワーへと切り替わるが、F1に用いられたテクノロジーとの関連性が謳われるドッグクラッチを用いた特有の構造によって、その過程がすこぶるスムーズで気になるショックやノイズを伴うことなく行なわれる点は特筆に値する印象だ。
居住性
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さらに、そんな〝エンジン駆動直結モード〞に多段式のトランスミッションを介在させているのもこの方式の特徴。それゆえアクセル操作に対するラバーバンド感が存在しないこともメリットと感じられた。一方、こうしてハイブリッド化をされてもルーテシア元来の優しくしなやかなフットワークのテイストなどは寸分も失われていない。
うれしい装備
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月間販売台数 NO DATA 現行型発表 20年10月((「E-TECH FULL HYBRID」系追加 22年6月) WLTCモード燃費 25.2km/l ※「E-TECH FULL HYBRID」系
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ラゲッジルーム
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これまでありそうでなかった本格的なハイブリッドシステムを備えたコンパクトな輸入車ということで、あらためて強い注目度を集めそうなルーテシアの新バージョンなのである。
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※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.150「2023-2024 コンパクトカーのすべて」の再構成です。