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トヨタが作り出した勝つためのマシン
トヨタのBセグメントハッチバックである「ヤリス」をベースに、ラリーで勝つためのマシンとして鍛え上げたホットハッチがGRヤリスだ。WRCを始めとした国際ラリーのホモロゲーションを取得するためという大義名分こそコロナ禍の影響や2022年の規定変更から今は消失したが、そのためにトヨタが生真面目なまでにつくり込んだ車両の完成度は本物で、すべての要素が戦うマシンとしてつくり込まれている。
エクステリア
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1.6ℓエンジンは軽さを重要視して直列3気筒を選択。その出力は272㎰/370Nmにまでハイチューンされている。ここに組み合わされるトランスミッションは6速MTのみで、駆動方式は4WD。またその前後駆動配分は通常の60対40からスポーツモードの30対70、トラックモードの50対50へと変更できる。グレードはベーシックな「RZ」、装備を充実させた「RZ〝HighPerformance〞」、KINTO専用車「RZ〝High Performance・モリゾウセレクション〞」、モータースポーツベース車両である「RC」をラインナップ。
インテリア
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またGRヤリスのボディと足まわりはそのままに、エンジンおよびトランスミッションを自然吸気の1.5ℓ直列3気筒(120㎰)とCVTに置き換えた「RS」グレードも用意して(駆動方式はFF)、誰もがそのシャシーの質感と、アグレッシブなデザインをリーズナブルに楽しむことができるようになっている。
駆動と車体の一体感を楽しめるトラックモードは強烈!!
WRCでリヤクォーター周辺の空力性能を向上させるため2ドア仕立てとし、約200ヵ所におよぶスポット溶接と構造用接着剤を用いて鍛え上げたボディは、ヤリスがベースとは思えないほど剛性が高い。エンジンは数値上3000rpmを超えたあたりから最大トルクを発揮するが、明確なブーストの盛り上がりを見せるのは3500rpmを超えてから。そのままアクセルを踏み込めば、4WDのトラクションとともに7000rpm付近まで一気呵成に吹け上がる。6速MTのフィールもガッチリ頼もしく、パワーを思い切りぶつけて走ることができる。
うれしい装備
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ハンドリングは、基本的に弱アンダーステアの安定志向。スポーツモードを選べばトルク配分が後輪寄りとなるが、舗装路ではパワードリフトを愉しむようなキャラではなく、ターンインが素直になる印象だ。むしろ50対50のトラックモードの方が駆動と車体の一体感が高く、微かなスライドを許容しながらも強烈なトラクションで前にクルマを引っ張っていく力強い走りが楽しめる。こうしたアグレッシブな走りをサーキットで愉しむならば、強化された足まわりとトルセンLSD、大径ブレーキローターを備えた「RZ〝High Performance〞」がお勧めだ。対して走りの質感を愉しんだり、自分好みのGRヤリスを仕立てるなら「RZ」を選ぼう。ともあれGRヤリスには、かつてないほどトヨタの本気が詰まっている。
Country Japan Debut 2020年9月 車両本体価格 265万円~456万円
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※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.151「2023-2024 スポーツカーのすべて」の再構成です。