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■レクサスブランドのラグジュアリークーペ「LC500」&「LC500h」登場

2017(平成29)年3月16日、トヨタはレクサスブランドのラグジュアリークーペ「LC500」&「LC500h」の販売を開始した。2012年のデトロイトモーターショーに出展されたコンセプトカー「LF-LC」をモチーフにしたエレガントで美しいデザインとアグレッシブな走りを合わせ持つラグジュアリークーペである。

レクサスLCの華麗な内外装と徹底したボディの作り込み

レクサスLCの“LC“は、Luxury Coupeの頭文字、またLexus Challengeを意味しているとされている。新世代の“GA-Lプラットフォーム”を使った4シータークーペボディーのデザインは、2012年のデトロイトモーターショーに出展されたコンセプトカー「LF-LC」をモチーフにしたとされる。

前後フェンダーが張り出したワイドな全幅に低い車高を組み合わせ、ダイナミックかつ流麗なスタイリングでクーペらしさをアピール。ボディ表面は洗練された曲面とシャープなラインで構成され、ラグジュアリークーペにふさわしい高級感をアピールした。
インテリアについては、ドライバーとクルマの一体感を体現できるドライビングポジションで、ペダル配置やステアリング傾角、シートのホールド性、また次世代マルチメディアによる操作性などでドライバーの高揚感を高めた。

注目のGA-Lプラットフォームによって、低い重心、慣性モーメントの低減などが実現され、ボディについては剛性と衝突性能を高めつつ、軽量化のためにアルミやCFRPなどを多用したマルチマテリアル化を実施。また足回りについては、新開発のフロントがハイマウントマルチリンク、リアにマルチリンクを採用することによって、高級クーペらしい乗り心地を実現した。
レクサスLC搭載の2種類のパワートレイン

レクサスLCには2種類のパワートレインが用意された。駆動方式はFRだが、フロントミッドシップレイアウトによって、優れたハンドリング性能に磨きをかけた。


LC500には、レクサスの高性能エンジンとして実績のある5.0Lエンジンを改良した最高出力477ps/最大トルク55.1kgmを発揮する5.0L V8 DOHCエンジンを搭載。トランスミッションは1~4速をクロスレシオ化した新開発の10段AT(Direct Shift-10AT)を採用。ダイレクト感あふれるレスポンスとスムーズな変速がアピールポイントだ。


LC500hは、世界初のハイブリッドシステム“マルチステージハイブリッドシステム”を採用。最高出力299ps/最大トルク36.3kgmを発揮する3.5L V6 DOHCエンジンと、最高出力180ps/最大トルク30.6kgmを発生するモーターを組み合わせた、高性能かつ斬新なハイブリッドである。

エンジンとモーターの出力を運転条件に応じて最適制御することで、低速域から力強くダイレクトな加速フィーリングと、15.8km/L(JC08モード)という優れた燃費の両立が実現された。
先進の安全技術を搭載して価格は1300万円~

安全性能についても、LCには当時の最先端技術が満載された。最高レベルの予防安全パッケージである“Lexus Safety System+”(プリクラッシュセーフティー、レーンキーピングアシスト、オートマチックハイビーム、レーダークルーズコントロールなど)が全車に標準され、全方位型の安全支援技術が盛り込まれた。

また、エンジンフードを4つの支点でポップアップさせる4点式ポップアップフードをレクサスとして初採用。これは、フードの低いデザインと歩行者保護性能を両立させる技術だ。

ラインナップは、LC500、LC500hともに3グレードで構成。CFRPルーフやスポーツシートが装備された標準グレードのほかに、ガラスパノラマルーフ、前席セミアニリン本革シートなどを特徴とするラグジュアリーな“Lパッケージ”、レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム、トルセンLSD、アクティブリアスポイラー、21インチホイール/タイヤなどを標準装備するスポーティな“Sパッケージ”が用意された。

車両価格は、LC500の標準グレードが1300万円、Lパッケージが1300万円、Sグレードが1400万円、LC500hはそれぞれ50万円高額となる。
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レクサスLCは日本車で最も美しいエレガントなクーペとされ、高級クーペ市場で際立った存在感を示している。2023年にいったん受注を止めことで、今後生産終了なのか、モデルチェンジ(電動化は必須)か、現時点では不明だが、ピュアエンジンのLC500の価値はますます上がることになるだろう。
今日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。