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欧州でキャシュカイe-POWER登場!
エクストレイル(X-trail)は、言うまでもなく日産の主力SUVだ。日本ではエクストレイルだが、北米ではROGUE(ローグ)というモデル名で人気を集めている。エクストレイル(ローグ)には、ショートホイールベース版が用意されていて、北米ではROUGE SPORT(ローグスポーツ)、欧州ではキャシュカイ(Qashqai)というモデル名が与えられている。日本でもかつてデュアリスというモデル名で販売されていた時期があった。
欧州では、この夏にキャシュカイe-POWERが発売される。注目はパワートレーンだ。日産自慢のシリーズハイブリッドシステムであるe-POWERが欧州で販売されるのはキャシュカイが初めてだ。
現在エクストレイル(とローグ)のパワートレーンは
北米/中国:1.5ℓ直3可変圧縮比ターボ(KR15DDT型)+CVT
欧州(と今後の日本):1.5ℓ直3可変圧縮比ターボ(KR15DDT型)+e-POWER
となる見込みだ。
日産(というかルノー・日産・三菱アライアンス)のパワートレーン戦略はちょっと複雑で、キャシュカイより小さいクロスオーバーであるジューク(日本では販売されていない)には、ルノー・アルカナなどが積むE-TECH HYBRIDが搭載された。次期エクストレイル(ややこしいが海外ではすでに販売されているモデル)はいずれPHEVモデルが追加され、それは三菱アウトランダーPHEVのものが搭載されるという。
さて、発表されたばかりの日産キャシュカイe-POWERはどんなモデルか?
パワートレーンの話の前にサイズ比較を。
日産キャシュカイe-POWER(欧州)
全長×全幅×全高:4425mm×1835mm×1625mm
ホイールベース:2665mm
日産ローグ(北米)
全長×全幅×全高:4650mm×1840mm×1690mm
ホイールベース:2705mm
日産エクストレイル(中国)
全長×全幅×全高:4681mm×1840mm×1730mm
ホイールベース:2705mm
現行エクストレイル(日本)
全長×全幅×全高:4690mm×1820mm×1730mm
ホイールベース:2705mm
となっている。
可変圧縮比ターボを使う新しいe-POWERはどうなる?
さて、パワートレーンだ。
欧州仕様のキャシュカイe-POWERは
エンジン
KR15DDT型直列3気筒ターボ
排気量:1498cc
ボア×ストローク:84.0mm×89.9-90.1mm
圧縮比:8.0-14.0
最高出力:158ps(156hp)
最大トルク:250Nm
駆動用モーター
最高出力:190ps(140kW)
最大トルク:330Nm
と発表されている。
e-POWERではない北米・中国のKR15DDTのスペックは
最高出力:204ps/5600rpm
最大トルク:305Nm/2800-4000rpm(中国仕様は300Nm)
となっている。
KR15DDTをe-POWERに使うのは初めてになるが、おそらくこの仕様が日本の次期エクストレイルにも載ってくるのだろう。
駆動用モーターは
最高出力:190ps(140kW)
最大トルク:330Nm
というスペックが発表になったが、キャシュカイe-POWERに搭載されるモーターが現行リーフのモーター(EM57型 160kW/320Nm)なのかアリアのモーター(AM67型 160kW/300Nm)なのかは、欧州日産のプレスリリースからはいまのところ不明だ。
欧州キャシュカイはFWDモデルとしてデビューするが、日本の次期エクストレイルは4WD(e-4ORCE)が先に登場し、後からFWDモデルが出るらしい。
となると気になるのがリヤモーターだ。
これは、おそらくノート4WDのリヤモーター(MM48型)なのではないか。
ノート(ノートオーラも)4WDのリヤモーターは
最高出力:50kW
最大トルク:100Nm
のスペックだ。このMM48型はサクラ(軽のBEV)のフロントにも使われている。サクラに載っているMM48型のスペックは
最高出力:47kW
最大トルク:195Nm
だ。
フロントモーターがEM57型なのかAM67型なのか?リヤモーターがMM48型だとしたらどんなスペックで載ってくるのか? まもなく発表になる日産エクストレイルも気になるけれど、キャシュカイのサイズのクロスオーバーを再び日産が国内に投入してくれることを願いたい。キャシュカイ(デュアリス再びでもいい!この際、名前はローグスポーツでもいい!)プリーズ!