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両親に負担をかけず免許もスバルもゲット
見た目の可愛らしさから、旧車イベントなどでスバル360は女子から大いに受ける。けれど、自ら乗ろうと思い立つ女子がいないこともまた、悲しい現実。ところが、今回登場するオーナーはマニュアル免許を取得すると、迷うことなくスバルを買った!
というのも、重症なサブロク病にかかった父がいたからこそ。幼い頃からサブロクに乗って育ったので、まったく抵抗がないどころか大好きになってしまった。今回は遠慮されたが、いずれこのコーナーで重症な父も登場いただくので、しばしお待ちを。
オーナーは健気にも自分で貯金して免許を取得。仮免許中は父のTNトラックで練習を積み、免許が取れると「スバルが欲しい」と父に相談。ここでも自分の貯金を購入資金にして、父が見つけてきたベース車を買っている。なんとも父思いの娘だ。
1958年に増加試作型を発売して以来、1971年に生産を終了するまで360軽自動車市場で圧倒的な存在感を示したスバル360。当初はグレードもなかったが順調な販売とともにデラックスやバンを追加。62年からは後期の顔付きがデラックスに採用された。エンジンは初期の横Hパターン車から通常パターンに変更された後は同じEK32型。最終のヤングSSではツインキャブを装備して初期16psから36psへと向上した。
SUSPENSION
以前はジャストサイズな電気自動車用135SR10が入手できたが、今はSP10だけ。キャップも手磨きだ。
サブロク定番のSP10最小サイズを履く。ホイールは1本だけ自分で塗装したが残り3本は父に任せた。
ENGINE
マフラーも純正。マフラーカッターは年式違いで平らなものと丸いものがある。
キャブレターは父の仲間たちがキャブレターをバラして清掃してくれたら呆気なく復活。
知らないうちに車高が低くなった?
買ったのは、あくまでベース車。数年不動だった状態なので、父が仲間たちと一緒になってフルメンテすることに。ところが、エンジンはキャブのオーバーホールで呆気なく復活。バッテリーをサイズアップしたら電気系も好調になってくれた。
前後ドラムブレーキのため、ホイールシリンダーからの油漏れが心配だが、フルードを何度も入れ替えたらこれまた復活。今のところ片効きすることもなく、しっかり止まってくれる。なので車検を通す費用くらいで乗り出すことに成功している。
ところがノーマルで乗るなんて考えられない父なので、オーナーに内緒で車高を下げてしまった。つい取材時に車高が低いことを指摘してバレてしまったのだが、険悪になることもない仲良し親子だ。
大好きなグループ『GReeeeN(グリーン)』に因んで全塗装したいが、その前にホイールだけ自家塗装。でも1本塗ったところで挫折して、残りは父に任せて仕上げてもらった…。
室内
このスバル360スーパーデラックスの記事は、令和に残るクルマ改造雑誌『G-ワークス』(毎月21日発売)に掲載された記事を引用・転載したものです。