ドライビングシュースに続き、さらに広がるクルマ用フットウェアラインナップ! ミズノの「ドライビングソックス」でMT車を500km運転してみた!

ドライビングに最適化されたフットウェアといえばやはりドライビングシューズ。昨年、スポーツ用品の老舗であるミズノが新製品「BARECLUTCH(ベアクラッチ)」でドライビングシューズ市場に参入したのも記憶に新しい。さらに、ミズノは靴下=ソックスにもドライビング用を投入している。その、ドライビングソックスを実際に履いて運転してみた。
PHOTO&REPORT:MotorFan.jp

ドライビングはアクセル、ブレーキ、そしてクラッチと繊細なペダルワークが必要不可欠。スポーツドライビングには古くからドライビングシューズがドライビングギアをリリースするメーカーが用意してきた。
一方で、ドライビングに最適化されたシューズはドライビング以外での使い勝手、つまりはクルマを降りて歩く際などではあまり快適でなく、またそのような使い方をすれば寿命も大幅に短縮することになる。しかも、割と高価であるにも関わらずだ。

MIZUMO BARECLUTC

そんなドライビングシューズ市場に、スポーツウェアの老舗であるミズノが参入したのが2022年8月。
「BARECLUTHC(ベアクラッチ)」と名付けられたシューズは、ドライビングの正確性と歩行時の快適を両立した製品として開発・リリースされたものだ。
実際に、BARECLUTCHを履いてドライブしたレポートは以前にMoto-Fan.jpでも紹介しているが、確かにその履き心地、確かな足裏の感触はミズノが自信を持って送り出しただけある出来栄えだった。

スポーツギアの老舗ミズノが満を持して放つドライビングシューズ「BARECLUTCH」を履いてみた! ドライビングもウォーキングもこれ一足!

スポーツ用品の老舗ミズノが9月20日に発売を予定している「BARECLUTCH」は、シューズのテクノロジーを培ってきたミズノが人馬一体のドライビングにこだわるマツダの協力を得て開発したドライビングシューズだ。確実なペダル操作だけでなく、歩行時の快適性、フォーマルにもたえるデザイン性も兼ね備えたハイクオリティな一足だ。その「BARECLUTCH」を履いてみる機会を得た。実際にクルマを運転し、歩き、その実力を検証する!

確かなドライビングは足元から……ミズノ「ドライビングソックス」

ドライビングソックス(ホワイト/25cm〜27cm)
実勢価格は1980円(税込/ミズノ公式オンラインショップ)

ミズノはドライビングシューズ「BARECLUTCH」だけでなく、さらにドライビングにおけるペダルワークをアシストする製品をリリースした。
それが靴下……「ドライビングソックス」と「サポーター」だ。
ソックスはそのまま履く靴下だが、サポーターは既存の靴下装着するタイプというのが面白い。その製品情報についてはCarGoodsMagazineでもレポートしている。

繊細なアクセルワークをサポートするのはシューズだけじゃない! 運転をより楽しむお助けギア「ミズノ・ドライビングソックス&サポーター」

今、「ドライビングシューズ」がアツい! ばかりか、それに続く二の矢、三の矢も登場中。クルマ側だけでなく、身につけるものから変えるドライブの"今"をここでチェック!

ソックスの構造としては、アーチサポートとくるぶし上側にテンションをかけて背屈機能を実現し、ペダルを踏み込む際の動作をアシストするというもの。
「背屈」とはあまり耳慣れない言葉だが、要するに足のつま先を足背(足の甲)に曲げる・引き上げる動作のこと。コレにより、踏み込みはもちろんスムーズな踏み替えもアシストするという仕組みだ。

また、踵には滑り止めを設けてシューズ内で足が滑ることを防ぎ、踵を軸にしたペダルワーク……主にアクセルとブレーキの踏み替えでの確実性を高めている。
さらにアキレス腱の部分がパイル状になっており、同じく踵を軸にしたペダルワークの際に靴擦れするを防いでくれるのは、さすがスポーツウェアの老舗の知見といったところか。

パイルは幅広く、シューズ(スニーカー丈)の踵のフチが当たる部分をフォローしてくれる。アーチサポートはふくらはぎを経由して足をぐるりと覆っている。また、パイル下とつま先にもサポート生地を配し、つま先の背屈の動きをアシストする。

なお、現状では25cm〜27cmのワンサイズで、カラーはホワイト、ブラック、ネイビーという3色設定は同社のBARECLUTCHと同様だ。BARECLUTCHと合わせてコーディネートするのもアリだろう。

ホワイト
ブラック
ネイビー

ペダルワークはアクセルとブレーキだけじゃない! クラッチ操作にも効果アリ!

すでにCarGoodsMagazineでもソックスとサポーターについてレポートしているが、改めてその使用感を確かめてみた。しかも、このドライビングソックスを履いて500kmドライブ。加えて、左足で頻繁にクラッチ操作を行うマニュアルミッション車で、だ。

着用サイズは25cm〜27cmで、着用者の足サイズは27cm。
自然とつま先が上がるような力が加わっているように感じる。

履き心地はまずフィット感の高さが印象的だ。足のサイズが着用したサイズの上限いっぱいということもあるが、普通のソックスよりもピッチリとしており、また、生地の密度の高さも感じさせた。
「アーチサポート」部の締め付けは特に強く、ともすればキツいと感じるかもしれない。ただ、ドライビング時間はトータルで12時間ほどだったが、それで苦痛を感じるようなことはなかったのは確かだ。

アーチサポートによる締め付けは土踏まず付近で特に強く感じた。
踵の滑り止めはシューズ内での違和感はない。

ドライビングソックスを履いて、街中、高速、ワインディングとトータル500kmほどドライブしてみたが、絶大な!というほどではないにしろ着用の効果は確かなものがあった。
ペダルワークにおいて、思い切り踏み込む際は特に効果は感じなかったが、アクセルとブレーキを踏み替える際などのペダルを戻す操作の時には明らかにこのソックスが足の動きをサポートしてくれているようだ。特に、踵を軸にして微細な上下を繰り返すアクセルワークでは足の動きを細かく感じられより繊細に動かすことができたと感じられた。これは左足ブレーキを使用するドライバーにも有効だろう。

ブレーキやアクセルの繊細な操作がしやすくなった。
クラッチワークでもミートポイントを探りやすい。
ヒール&トゥといった素早い操作でも効果を感じられた。

またクラッチワークにおいても、踏んだ状態から徐々に戻す発進時の半クラッチ、シフトチェンジ時にサッとミートポイントまで戻す操作では軽快さと確実性が増したように思われた。
これがアーチサポートによる”背屈”アシストの効果といったところだろうが、今回のテストで運転したペダル設定の重いクルマでは踏力のサポートに、昨今の軽く敏感なペダル設定のクルマでは繊細なペダルワークをアシストしてくれるだろう。
さらに、年をとって筋肉や感覚が衰えたり、関節が硬くなってきてしまっているような場合も、おそらくこのドライビングソックスは良い手助け……足助けになるのではないだろうか。
加えて、踵部のサポートはシューズ内で足がズレるのを防いでくれて、踵を付けてのペダルワークの確実性が向上した点も挙げておく。

ちなみに、このソックスでドライビングの他に2万歩ほど歩いたが、さすがミズノ、歩行時の快適性も付け加えておきたい。歩数に比して疲労度も少なかったように感じた。
今回の使用では残念ながらBARECLUTCHとの組み合わせは試せなかったが、相乗効果を期待せずにはいられない。
個人的にはソックスもシューズもハイカットが好みなので、BARECLUTCHともども、ハイカットモデルなどのラインナップ拡充を期待したいところだ。

今回のドライビングソックス着用時に使用したシューズは、elfフットウェアの「EXA11」。ベーシックなライディングシューズだが、ドライビング時の操作感にも優れている。

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