「オートモビルカウンシル2023」の主催者テーマ展示はふたつ用意されている。ひとつは、ポルシェ911 60周年記念企画〜「初期ナローからカレラ GT まで」。もうひとつはエンツォ・フェラーリ生誕 125周年企画〜「フェラーリ・スペチャーレ」である。この展示だけでも入場する価値が充分にあるだろう。初日の金曜日、関係者からも大きな注目を集めていた。
ポルシェ911 60周年記念企画は、1966年ポルシェ911、1973年ポルシェ911 カレラRS 2.7、1993年ポルシェ959、2006年ポルシェ・カレラ GTの4台。
エンツォ・フェラーリ生誕 125周年企画は、1984年フェラーリ288GTO、1990年フェラーリF40、1997年フェラーリF50、2004年フェラーリ・エンツオ、2018 年フェラーリ J50、2020 年フェラーリ・モンツァSP1の6台となっている。
ヘリテージカーについては、来場する方々の世代によって興味の対象は大きく分かれるところだが、ネオクラシックと言われる、比較的新しい70年代から80年代のクルマも目立っていた。スピニングガレージのVWゴルフ・カブリオレCLASSIC LINE、 VWゴルフCLi、CRANK TOKYOのBMW 2002、Simple autoのBMW 2002、マツシマホールディングスののメルセデス・ベンツEクラス(W124)などである。
オートモビルカウンシルの公式サイトは各種情報が充実している。とくに映像コンテンツとして格納されているゲストの方達の幅が広く、とても深くて面白い内容となっている。ぜひとも会場を訪れる前にご視聴いただきたい。
また、これまでは“クラシック・ミーツ・モダン“だったイベントコンセプトに、次世代のEVなどを含む“フューチャー”を加えているのが、今年の新しい試みである。出展者としてBYDが加わったほか、自動車メーカーやインポーターの展示では、新旧織り交ぜた車両展示がとても多い。このあたりは会場でジックリと体感してほしい。
文化的な要素として、クルマと関わりのある音楽の演奏コンテンツ、アートの展示なども充実しており、とても知的な雰囲気のなかでクルマを愉しむことができる素晴らしいイベントである。