1980年代〜2010年代モデルまで“億”超え当たり前のフェラーリ6台! 世界限定10台の「J50」も登場!【オートモビルカウンシル】

オートモビルカウンシル2023が4月14日(金)〜16日(日)に千葉県・幕張メッセで開催された。“自動車文化を愉しむ”をテーマとして、ヒストリックカーからEVスーパーカーまで会場内には新旧様々なマシンを展示するイベントだ。そのなかから、選りすぐりのマシンをピックアップしていこう。

希少なフェラーリ6台が集結!なかには5億円超えと噂されるマシンも。

4月14日(金)〜16日(日)に千葉県・幕張メッセで開催された「オートモビルカウンシル2023」では、今回の主催者テーマ展示の一つとして「~エンツォ・フェラーリ生誕125周年企画~『フェラーリ・スペチャーレ』」を展開し、ブースにはスーパースポーツカーの金字塔というべきフェラーリのスペシャルモデル6台が展示された。

フェラーリ 288GTO

フェラーリ 288GTO

「フェラーリ 288GTO」は1984年のジュネーヴ・モーターショーで発表された。モデル名末尾の「O」はイタリア語の「 Omologata」 の頭文字(「ホモロゲーション取得済み」の意味)。すなわちレースカテゴリーの中でも最も過激なモンスターとして知られるグループBのレギュレーションに適合させたのが288GTOである。

コクピット背後に縦置きされる2.88L V8ツインターボは406psを発生。車名の「288」はこの排気量に由来する。ピニンファリーナ・デザインの美しくも精悍なマシンは0-400mを12.7秒で駆け抜け、最高速度は305km/hに到達する。過去には海外のオークションで約2億4900万円で落札されたこともあるスペシャルなマシンだ。

フェラーリ 288GTO
フェラーリ 288GTO
フェラーリ 288GTO

フェラーリF40

フェラーリF40

「フェラーリF40」は、1987年にフェラーリ創業40周年を記念して開発された過激なミッドエンジン・ピュア・スーパースポーツ。288GTO から受け継いだV8ツインターボは3.0Lにスープアップ。最高出力は478psまで増強され、そのパワーは強烈のひと言。それを御すにはレーシングドライバー並みのスキルが要求された。

カリスマ創業者エンツォ・フェラーリが存命中に発売された最後のスペチャーレだ。当時の新車価格は4650万円だが、一時は2億5000万越で取引されたこともあった。現在でも1億円超えは当たり前と人気は衰えない。

フェラーリF40

フェラーリ F50

フェラーリ F50

「フェラーリ F50」の基本コンセプトは路上を走るF1。F40の後継車種として1995年に349台限定で発売され、その構想はセンターモノコックがフェラーリ初のフルカーボン・ファイバー製であることからも明らかだ。520ps を発揮する4.72L V12自然吸気エンジンは、1992年型F1のF92Aから流用し、リアバルクヘッドにリジッドマウントされている。

プッシュロッド式インボードサスペンションを採用する等、徹底的に当時のF1テクノロジー導入を図っている。F50日本導入時の販売価格は5000万円だが、2022年には海外オークションで約5億5000万円で落札された車両もある。

フェラーリ F50
フェラーリ F50
フェラーリ F50

フェラーリ・エンツォ

フェラーリ・エンツォ

「フェラーリ・エンツォ」はフェラーリ中興の祖、ルカ・ディ・モンテゼーモロ時代に生まれた、V12自然吸気ミッドエンジンの傑作。フェラーリ創業55周年となる2002年に、創業者エンツォ・フェラーリの名を冠して発表され、2004年までに限定399台を生産。日本でも約30台が販売され新車価格は7850万円。

軽量高剛性なカーボンをシャシー/ボディに多用するのはF50と同じだが、あまりにスパルタン過ぎた反省から一定の快適性も保たれている。エンツォ用に新開発された6.0Lの65度V12エンジンは順次進化を重ね、今も812コンペティツィオーネやプロサングエに搭載される名機。自由自在のハンドリングも大いなる魅力だ。海外のオークションでは、走行距離わずか1200マイルの極上車が約4億2,000万円で落札されたこともある。

フェラーリ・エンツォ

フェラーリ J50

フェラーリ J50

フェラーリが日本市場進出50年を記念して、日本市場のためだけに10台のみ製作したのが「フェラーリ J50」だ。ワールドプレミアは2016年12月。488スパイダーをベースにフラヴィオ・マンソーニ率いるデザインチームがオリジナルの新意匠に仕立て直した。

しかし現代のSF90や296GTBに連なるフェラーリのデザイン・ランゲージがこのJ50から始まったことが窺える、いわばマイルストーン的モデルである。発売当時の価格はカスタマイズの程度によっては3億6000万円だが、発表時には全車売約済みであった。現在では5億を超えるのではと言われるほどの希少車だ。

フェラーリ J50

フェラーリ・モンツァ SP1

フェラーリ・モンツァ SP1

「フェラーリ・モンツァ SP1」は、2018年に発表された、フェラーリの新コンセプトによる限定モデルのシリーズ「イコーナ(Icona:イタリア語でアイコンの意味)」の第一作となる。当時、フェラーリ会長を務めていたセルジオ・マルキオンネが1950年代のレーシングスポーツである「750モンツァ」の前を通りかかった際に言い放った「このモデルが好きなんだ」のひと言から生産が決まったのがモンツァ SP1である。

812スーパーファストをベースにボディを大幅にストリップダウン。エンツォ由来のV12エンジンは810psを発する。シングルシーターをSP1、2シーターをSP2と呼ぶ。2台合わせて限定499台が生産され、当時の販売価格は非公表だが、約3億4000万円程度ではないかと言われている。

フェラーリ・モンツァ SP1
フェラーリ・モンツァ SP1
フェラーリ・モンツァ SP1

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