【後付け装備の今! vol.2】トヨタ・ノアで確かめる! 減衰力を自動調整して車高を低くしても乗り心地が悪化しないBLITZ[ブリッツ]『DAMPER ZZ-RスペックDSCプラス』の実力【CarGoodsMagazine】

クルマを走りの面でもカッコよさの面でもワンランクアップできる、車高調整式サスペンション。いわゆる車高調サス。でも、車高を落としたりサスを強化したりしたら、乗り心地が悪化したりするんじゃないかと心配してしまう人は多いのではないだろうか。そんな心配を払拭してくれるのが、総合チューニングパーツメーカーであるBLITZ(ブリッツ)がリリースする車高調キット、『DAMPER ZZ-RスペックDSCプラス』だ。

車高調サスだけれど快適性は犠牲にしない

この車高調キットは、減衰力32段調整の全長調整式サスペンションと、電子制御式の減衰力調整装置を組み合わせたもの。車内から手動で好みの段数に簡単に減衰力調整ができる。

BLITZの全長調整式サスペンション『DAMPER ZZ-R』に、電子制御式の減衰力調整装置『DSC Plus』を組み合わせた車高調キット。写真はトヨタ・ノア/ヴォクシーのリヤ用(一番上の写真がフロント用)。『DUMPER ZZ-R』(価格:22万円/税込)を組んだ後でも『DSC Plus』(価格:11万円/税込)を追加装着可能だ。

さらに、フルオートモードを搭載しており、運転状況を判断してそのときに安定して走れる最適な減衰力に自動的に調整してくれる。基本セッティングは快適性と安定性重視としているので、普通に走っていると乗り心地が良く、スポーティカーはもちろん、ミニバンやファミリーカーにもピッタリだ。

車高調と電子制御化は順に組み込める

多くの人は、サスチューンで車高を落としてカッコよくし、ハンドリングも良くしたいけれど、乗り心地が悪くなるのは嫌だし、第一減衰力の調整とかの細かい調整はよくわからないと思っていないだろうか?
この車高調キットは、BLITZがおすすめする固定モードの組み合わせ段数を車種ごとにWEBで公開しているので、参考にすることで簡単に減衰力調整をすることができるのだ。

あらかじめ固定モードの組み合わせを20種類まで入力しておけるので、走行状況や乗員状況に合わせて、簡単に好みの組み合わせに変更することが可能だ。たとえば、ちょっと気合を入れたいときには少しハードにできるし、家族を乗せたときすぐにソフトな乗り心地に調整できる。また、減衰力はスイッチで簡単に調整できるので、走行時でも微妙にハードにしたりソフトにしたりできる点も楽しい。

減衰力の調整は簡単で、基本的に車内に設置したコントローラーのダイヤルを回して好みの段数を選び、ダイヤルを押すことで設定できる。あらかじめ前後の減衰力の数値を固定モードで20種類設定しておくことが可能なので、走行状況に合わせて簡単に切り替え可能。

すでに『DUMPER ZZ-R』サスキットを装着しているのであれば、追加で『DSCプラス』を装着して電子制御化することも可能。まずは、手動で減衰力調整できる『DUMPER ZZ-R』サスキットを楽しんでから、予算に応じてステップアップするというのも手だ。

フルオートでは走行状況に合わせて絶妙に減衰力が変わる

今回、この車高調キットが組み込まれているトヨタ・ノアをチェックしてみた。試乗は、ブリッツが公開しているおすすめの固定モードとフルオートモードを試してみた。

インパネに取り付けられたディスプレイ付きのコントローラーは、右側に大きめの調整ダイヤルが付いており、これを回すことで簡単に減衰力を調整することが可能。調整すると、ディスプレイに段数の数字が表示される。
あらかじめおすすめの固定モードを設定してあったので、ダイヤルを切り替えるとモーターユニットが動く音がして、減衰力が変化する。手動で固定モードを切り替えると、街乗りスタンダード、ソフト、ハードの違いをハッキリと体感できた。

フルオートでは基本的に安定走行できるような減衰力設定に調整される。車高を落とし、インチアップホイール装着でも快適な乗り心地を体感できた。

BLITZおすすめのスタンダードは、あらゆる路面で快適な乗り心地を体感。
フルオートでは5分ほど走ると、初期設定値から走行状況に応じて段数が変化した。減衰力は、目まぐるしく段数が変化するのではなく、走行状況が変わらない限り動かない。路面がいい状態でおとなしく走っていると、前後18段くらいまで段数が変化し、走行状態に合わせた安定した走りが得られるようになった。

また、路面状況が悪くなると、それに合わせて安定走行するように減衰力が変化することも確認できた。減衰力の変化量は好みで変更も可能なので、調整に慣れてきたらいろいろ試してみるといいだろう。
この車高調キットなら、サスの減衰力調整は面倒そうだと思っている人でも、あれこれ悩むことなくその魅力を楽しめることだろう。

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