スバル・レヴォーグ レイバックと欧州ライバルを比較。ボルボV60クロスカントリー、アウディA4 オールロードクワトロ

スバル・レヴォーグをベースにした新しい「都会派SUV」として、新型レヴォーグ・レイバックが誕生した。SUV全盛の現在で、最低地上高の高いステーションワゴンはどのような存在感を見せるのだろうか。今回はライバルとなる欧州勢のなかから、ボルボV60クロスカントリー、アウディA4 オールロードクワトロと比較してみた。

スマートで都会的なクロスオーバーワゴン

LAYBACKにスバル純正アクセサリーを装着したモデル

スバルが2023年9月7日に発表した、新型レヴォーグ レイバックは、レヴォーグの最低地上高を200mmにアップし、エクステリア&インテリアデザインを変更しただけでなく、サスペンションセッティングもレイバック専用に設計されている。スバルではアウトバックやクロストレックのようにベース車をオフロード感強めのSUVに発展させてきた例が多いが、レイバックはオフロード感が強すぎない“都会派SUV” といったスマートな仕上がりになっている。

今回比較する、ボルボV60クロスカントリーは、2019年4月に登場したボルボを代表するステーションワゴンであるV60の派生クロスオーバーモデルだ。AWDと205mmにリフトアップされた地上高により悪路でも高い走破性をみせる。

アウディA4 オールロードクワトロは、ステーションワゴンモデルのアウディA4 アヴァントをベースに、アウディのフルタイム4WDシステム“クワトロ”を搭載し、SUV特有の優れた性能を融合したオールラウンドなクロスオーバーモデルだ。初代は2010年10月に日本導入され、現行の2代目は20年10月のモデルチェンジで大幅なアップデートが行われている。

【ボディサイズ比較】国内の道路事情にジャストサイズの大きさ

まずはボディサイズを比較してみよう。

新型レヴォーグ レイバック
全長×全幅×全高:4770×1820×1570mm
ホイールベース:2670mm

ボルボV60クロスカントリー
全長×全幅×全高:4785mm×1895mm×1505mm
ホイールベース:2785mm

アウディA4 オールロード クワトロ
全長×全幅×全高:4760mm×1845mm×1490mm
ホイールベース:2820mm

新型レヴォーグ レイバックはライバル2台と比べて、
全長はボルボV60クロスカントリーより-15mm短く、アウディA4 オールロードクワトロより+10mm短い。
全幅はボルボV60クロスカントリーより-75mm狭く、アウディA4 オールロード クワトロ-25mm狭い。
全高はボルボV60クロスカントリーより+65mm高く、アウディA4 オールロード クワトロより+120mm高い。
ホイールベースは、ボルボV60クロスカントリーより-115mm短く、アウディA4 オールロード クワトロ-150mm短い。

レヴォーグ レイバックは、ライバルとなる2台に比べ全幅は狭く、全高が高くなっている。国内の道路事情を考えると扱いやすいサイズと言えるだろ。また、ベースとなるレヴォーグより全長は15mm、全幅は25mm拡大。全高は70mmアップ。最低地上高はベースより55mm高く200mmとなっている。

【パワートレーン比較】レヴォーグ同様に気持のよいエンジン。

新型レヴォーグ レイバックは1.8L水平対向4気筒ターボを搭載。 最高出力: 177ps(130kW)/200-5600rpm、最大トルク:300Nm/1600-3600rpm

レヴォーグ レイバックのパワートレーンは、レヴォーグと同じものとなる。1.8L水平対向4気筒ターボ(CA18型)を搭載し、最高出力177ps、最大トルク300Nmを発生させる。トランスミッションはリニアトロニックCVTで、駆動方式はADWとなる。またレヴォーグ レイバックは国内専用の商品として展開される。

ボルボV60クロスカントリーは2.0L直列4気筒直噴ターボ+モーターの48Vハイブリッドとなる。最高出力250ps、最大トルク350Nmを発生させる。
アウディA4 オールロード クワトロは2.0L直列4気筒ターボを搭載し、最高出力252ps、最大トルク370Nmを発生させる。最大トルクが1600rpmから発生することもあって、出足の加速は俊敏だ。トランスミッションは7速DCTのSトロニックで、駆動方式はAWDとなっている。

【新型レヴォーグ レイバック】
1.8L水平対向4気筒ターボ
最高出力: 177ps(130kW)/200-5600rpm、最大トルク:300Nm/1600-3600rpm

【ボルボV60クロスカントリー】
2.0L直列4気筒直噴ターボ+モーター
システム最高出力:254ps(187kW)/5500rpm、システム最大トルク:350Nm/1500-4800rpm 700Nm

【アウディA4 オールロード クワトロ】
2.0L直列4気筒ターボ
最高出力:252ps(185kW)/5000-6000rpm、最大トルク:370Nm/1600-4500rpm

【価格を比較】レイバックの正式発表は今秋、価格は未定。

新型レヴォーグ レイバック

レヴォーグ レイバックの情報公開されたが、正式発表は今秋となるため価格は現時点では未定となっている。グレード展開については当面の間は「リミテッドEX」の1グレードとなるようだ。こちらはレヴォーグの「GT-H EX」と同様にアイサイトXや11.6インチセンターディスプレイなどを備えるグレードとなる。

ボルボV60クロスカントリーの価格は639万円〜744万円となっている。2グレード展開で、標準グレードの「Plus」が639万円、上級グレードの「Ultimate 」が744万円となっている。
・Plus B5 AWD 639万円
・Ultimate B5 AWD 744万円

アウディA4 オールロード クワトロは1グレードの展開で価格は672万円となっている。
・Audi A4 allroad quattro 672万円

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