攻めのデザインが世界中で人気を博す2代目「プジョー2008」【 最新コンパクトカー 車種別解説 PEUGEOT2008】

ガソリン、ディーゼル、BEVの3種のパワーユニットをリリースしている「プジョー2008」。力強く異彩を放つエクステリアと広い室内空間を作り出すデザインの力はフランス車の底力といったところ。コンパクトカーらしからぬ後部席の余裕は特筆に値する。どのパワーユニットでもパワフルな満足感の高い走りとどっしりとした安定感と落ち着きを感じさせてくれるクルマだ。
REPORT:石井昌道(本文)/工藤貴宏(写真解説) PHOTO:中野幸次 MODEL:日南まみ

満足度が高い3モデルを用意 軽快な走りで長距離運転楽々

2020年に登場した2代目2008は、世界中で人気のコンパクトSUV。最新のCMPプラットフォームを採用し、従来モデルよりもやや大型化されて後席の居住性などが高まった。

エクステリア

ハッチバックの208と多くのメカニズムを共用するクロスオーバーSUV で、車体は208に対して背が高いだけでなく全長やホイールベースもひとまわり大きくなっている。そのぶん後席や荷室が広いので、ファミリーユーザーとのマッチングもいい。最小回転半径は5.4m。

プジョーはPOWER OF CHOICEというコンセプトで、同じモデルに複数のパワートレインを用意している。装備に差をつけずトータルコストもほぼ同等にして、ユーザーの好みやライフスタイルで選んでほしいというもので、当初はガソリンの1.2ℓターボとBEV(電気自動車)を用意していたが、22年にはディーゼルの1.5ℓターボも追加された。

インストルメントパネル

メーターを高い位置に置き、径の小さなハンドルを組み合わせた独特のインターフェイス。これはプジョーの各車に共通する、ハンドルに遮られることなくメーターを確認できるよう考えられたアイデアだ。メーター表示も先進的。

コンパクトカーが得意なプジョーらしく、どのパワートレインのモデルでも乗り味はどっしりとしていて落ち着きがあり、それでいてアクセルを踏み込めば軽快感もある。

居住性

昔のように猫足と表現するほどソフトではないが、いやな硬さはなく、路面の凹凸を乗り越えた後にはしっかりとダンピングが効いていて上下動を残さない。ロングドライブでも疲れない類いだ。BEVは走り出しからトルクが太くレスポンスもいいので頼もしくて扱いやすい。音・振動がほとんどなくて快適なのは言わずもがなだ。ガソリンは排気量の割にはしっかりとした実用トルクがあり、アクセルを踏み込んで回していったときは爽快。

うれしい装備

2022年春以降のモデルは、シフトセレクターの形状が変わりトグルスイッチとなっている。指先だけで操作できるのが特徴。
センターパネル下にあるリッドを開くと、スマホを置くトレーとして活用できる。渋滞情報の確認などに役立つ便利機能だ。
月間販売台数   NO DATA
現行型発表     20年9月(新グレード追加 22年3月)
WLTCモード燃費   20.8km/l ※「GT BlueHDi」

ラゲッジルーム

ディーゼルは音・振動が気にならないレベルでガソリンと見紛うほどだ。チョイスは好み次第だが、どのモデルも満足度は高いだろう。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.150「2023-2024 コンパクトカーのすべて」の再構成です。

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