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2023年、アメリカでもっとも売れたクルマは、フォードのFシリーズ。言わずとしれたピックアップトラックのベストセリングモデルだ。2023年、約75万台が売れた。2位がシボレー・シルバラード。こちらも約55.5万台が売れている。日本勢のトップは、トヨタRAV4で43.5万台。
これを見てからスポーツカー/2ドア・クーペの販売台数を知ると……その希少価値というか、有り難みが増す。
日産GT-Rは?
日産GT-Rは、2023年、アメリカで390台売れた。わずか390台。登場から20年近く経っていることを考えると、現役モデルであることの方を称えたくなる。
では、TOP10を発表しよう。
ここでは、ポルシェやフェラーリ、ランボルギーニ、メルセデス・ベンツなどのスーパーカー、高級スポーツカーは含まないことにする。
第10位:レクサスLC 1,761台
レクサスのフラッグシップクーペ、LCは1,761台。前年+27%は立派。
第9位:日産Z 1,771台
日産Z(フェアレディZ)は1,771台だった。この台数に留まったのは、おそらく供給の問題でこの台数になったのだろう。
第8位:BMW Z4 1,883台
BMW Z4は言うまでもなく、トヨタGRスープラの兄弟モデル。オーストリア・グラーツのマグナシュタイアで製造されている。2ドアオープンがZ4、2ドアクーペがGRスープラだ。Z4 1883台は、前年比+20.2%だから、コロナ禍後、セールス好調と言えるのだ。
第7位:トヨタGRスープラ 2,652台
前年マイナス46.4%と2023年は勢いがなかったスープラだが、それでも2,652台でBMW Z4より売れている。Z4+スープラは4,535台。
第6位:スバルBRZ 4,188台
スバルBRZは、2.0Lボクサー自然吸気エンジンを積むFRスポーツ。トヨタGR86と兄弟モデルだ。生産はスバルが担当している。こちらは前年+25.2%で4188台売り上げた。
第5位:マツダMX-5(ロードスター)8,973台
8973台で前年から+57.4%(つまり、約1.6倍!)も販売台数を増やしたのがMX-5 Miata(ロードスター)だ。
第4位:トヨタGR86 11,078台
GR86の11078台は、前年マイナス7.7%。86とBRZを合計すると15,266台になる。
第3位:シボレー・コルベット 34,353台
アメリカンスポーツカーの雄、シボレー・コルベットは最新モデルでミッドシップ化されたことで話題になった。前年マイナス0.5%とほぼ2022年と同数が売れた。
第2位:ダッジ・チャレンジャー 44,960台
前年マイナス5%の44,960台売れたのは、ダッジ・チャレンジャー。2009年から続いてきた現行チャレンジャーも2023年がラストイヤーだった。
第1位:フォード・マスタング 48,605台
不動のトップはマスタング。前年比+2.0%の48,605台を売りあげた。マスタングの電気自動車版とも言えるマスタング・マッハE(Mustang Mach-E)は40,771台(前年比+3.3%)売り上げた。が、こちらは4ドアなので、このランキングには含まれない。
1-10位の10モデルの販売台数をすべて合計すると159,294台になる。2023年のスバル・クロストレックのアメリカでの販売台数が159,193台だから、2ドアクーペモデルTOP10の合計がクロストレック1台と同等ということになる。
ホンダ・プレリュードはどうなる?
さて、2020年代半ば(2025年?)に、このマーケットに挑むのがホンダだ。ホンダ・プレリュードのメインマーケットは、北米だ。小さくなったとは言え、ブランドイメージを牽引してくれるスポーツカー、2ドアクーペの世界にホンダが戻ってくるのは、自動車ファンには朗報だ。期待したい。