プレゼントにも最適な、遊び心の1台が『トミカ』に登場! | トミカ × リアルカー オールカタログ / No.27 スバル サンバー ケーキカー

発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ?

No.27 スバル サンバー ケーキカー (サスペンション可動/ケーキボックス取り外し ・希望小売価格550円・税込)
No.27 スバル サンバー ケーキカー リヤビュー。

2024年2月の第3土曜日に、それまでの『No.27 トヨタ ジャパンタクシー』に替わって『トミカ』に登場したのが『No.27 スバル サンバー ケーキカー』です。

S500系 スバル サンバー フロントビュー。
S500系 スバル サンバー リヤビュー。

サンバーはスバルの軽自動車、軽商用車です。初代モデルは1961年にデビューし、車体後端にエンジンを配置するリヤエンジン・レイアウトと、当時は乗用車でも珍しかった四輪独立懸架を採用して独自性を打ち出し、人気となりました。

サンバーをはじめトラックのようなキャブオーバー型の自動車では、荷台が満載の時と空荷の時とでは、重量バランスの差が大きくなります。この差が大きいと走行性能に大きく影響が出てしまいます。そこで自動車を形作る要素の中で最も重い部品であるエンジンを荷台の後方に置くことで、荷物が満載の時と空荷の時との重量バランスの差を小さくしようというのが、サンバーがリヤエンジン・レイアウトを採用した理由です。ちなみに駆動方式は後輪を駆動させるRR方式です。

この2大特徴は初代から6代目までモデルチェンジを繰り返しつつ受け継がれてきましたが、スバルの軽自動車事業の撤退によりサンバーの自社開発も終了、2012年に登場した7代目モデルからはダイハツのハイゼットのOEM生産車となっています。これによりサンバーはダイハツ・ハイゼット、トヨタ・ピクシスと兄弟車となりました。それゆえに従来のリヤエンジン・レイアウトではなく、車体前方にエンジンを配置するフロントエンジン・レイアウトになり、駆動方式も後輪駆動のFR方式に変更になりました。

さて、『トミカ』の『No.27 スバル サンバー ケーキカー』でモデル化されているのはフロントマスクのデザインなどから見て、2014年にデビューした現行最新の8代目モデルになります(トラックのみ先行、バンは2022年デビュー)。標準キャビンで、LEDフォグランプ、LED大型荷台作業灯が再現されていないことから、ベーシックな“TB”グレードのモデル化だと思われますが、『トミカ』ならではのディフォルメも考えられるため、モデル特定はあまり意味を成さないでしょう。

この8代目モデルは、先述のようにダイハツの10代目ハイゼット・トラックやトヨタの2代目ピクシス・トラックと兄弟車になるため、型式は全車S500系となっています。10代目ハイゼット・トラック同様にプラットフォームが刷新され、広く開放的なキャビンを実現するなど新しい価値の提案とともに、基本性能の大幅な向上で、仕事でも普段使いでもより快適に安全に使えることを目指して開発されています。

見晴らしの良さや快適性などに優れたインテリア。

また、居住性、運転のしやすさ、乗り降りのしやすさなど快適性の向上に加え、収納スペースの充実、荷台まわりの機能充実がはかられており、具体的にはドライバーの目からとフロントウインドゥまでの距離や室内幅などの拡大により開放感を高め、クラストップの居住性を実現したほか、運転席シートのスライド量を拡大して最適な運転姿勢がとれるようにしています。さらに低フロア化とともにドア開度を広げ、乗降スペースを拡大してスムーズな乗り降りを可能とし、排気系の改良やボディ構造の見直し、ステアリングの取付剛性アップなどにより、静粛性を高め、室内の快適性も向上させています。

もちろん快適性の向上だけではなく、ボディ構造の見直しや高張力鋼板の採用拡大により、最新衝突法規(56Km/h オフセット)に対応した優れた衝突安全性も実現しています。さらに、運転席SRS エアバックや運転席/助手席プリテンショナー&ロードリミッター機構付きシートベルトを標準装備するなど安全装備も充実しています。

優れた操縦安定性やクラストップレベルの小回り性能が実現され、高い走行性能を誇る。

走行性能では、フロントサスペンションの構造を見直し、ノーズダイブを低減させることにより優れた操縦安定性を実現したほか、最小回転半径3.6mとクラストップレベルの小回り性能を実現し、狭い道でも取り回しがしやすくなっています。

さらに、エンジンの圧縮比アップによる燃焼効率の向上や電子制御スロットルの採用によって全車平成27年度燃費基準を達成、2WD・MT車ではクラストップの低燃費19.6km/ℓを実現。加えてAT車では、クラス初となる電子制御4AT を採用するとともに、MT 車ではオイルの低粘度化によるフリクション低減とハイギヤード化により燃費性能を向上。バッテリー充電制御の採用や、フューエルポンプの省電力化とあわせてさらなる燃費性能向上がはかられています。

これらに加え、防錆鋼板をアッパーボディ全面に採用し、フレームや足まわりの防錆対策を強化するなど、耐久性を大幅に向上させ、全グレードでクラストップレベルの防錆保証期間を実現。また、フロントパネルを樹脂製に変更することにより、飛び石による塗装のはがれにともなう錆の発生を防ぐなど、耐久性の向上とともに軽量化にも寄与しています。

No.27 スバル サンバー ケーキカー ケーキ箱装着状態。

さて、『トミカ』のNo.27 スバル サンバー ケーキカー』は、この8代目サンバー・トラックの特徴を上手くとらえてモデル化しており、荷台には美味しそうなストロベリークリームのショートケーキが載せられています。このケーキは着脱式の箱のパーツをかぶせられるようになっています。この箱パーツの側面や車体ドア側面にはフランス語で“la pâtisserie tomica(ラ・パティスリー・トミカ=トミカ菓子店)”とありますので、ケーキ屋さんのトラックをイメージしたものでしょうか? 箱の側面にもやはりショートケーキが描かれていますので、ショートケーキが自慢のお店なのかもしれませんね。もちろん、山車のように仕立てられたケーキ屋さんの宣伝カーと考えても構わないでしょう。発想は自由、人それぞれです。

とても楽しい気分になる『No.27 スバル サンバー ケーキカー』は、誕生日プレゼントのケーキ代わりに、あるいはプレゼントに一品添えるメッセージカード代わりに、クルマ好きにプレゼントするにももってこいでしょう。

■スバル S500J型 サンバー TB (2WD/5MT) 主要諸元

全長×全幅×全高(mm):3395×1475×1780

ホイールベース(mm):1900

トレッド(前/後・mm) :1305/1300

車両重量(kg):780

エンジン形式:KF型直列3気筒DOHC

排気量(cc):658

最高出力:34kW(46ps)/5700rpm

最大トルク:60Nm(6.1kgm)/4000rpm

トランスミッション:5速MT

サスペンション(前/後):ストラット/リーフリジッド

ブレーキ(前/後) :ディスク/ドラム

タイヤ:(前後) 145/80R12 80/78N LT

■毎月第3土曜日はトミカの日!

No.88 日産 フェアレディZ NISMO (サスペンション可動・希望小売価格550円・税込)

毎月第3土曜日は新しいトミカの発売日です。2024年2月の第3土曜日には、上でお伝えしているように、それまでの『No.27 トヨタ ジャパンタクシー』に代わってNo.27 スバル サンバー ケーキカー』が登場します。また、また、それまでの『No.88 日産 エルグランド 道路パトロールカー』に代わって『No.88 日産 フェアレディZ NISMO』が登場します。『No.88 日産 フェアレディZ NISMO』には、初回出荷のみの特別仕様(特別色)もあります。

No.88 日産 フェアレディZ NISMO (初回特別仕様) (サスペンション可動・希望小売価格550円・税込)*初回のみの特別仕様(特別色)です。

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