目次
現行型初代 KH系 (2022年~)
マツダCX-60は、マツダのラージ商品群の第1弾として発表され、国内では2022年に発売された、いわゆるDセグメントに属するクロスオーバーSUV。マツダ初となるプラグインハイブリッドシステム“e‐SKYACTIV PHEV”を搭載した仕様が設定されたのが話題となった。無論、それだけでなく、エンジンを縦置きするFRベース・レイアウトの新開発“SKYACTIV マルチリューションスケーラブルアーキテクチャー” プラットフォームが採用されたほか、FRベースの四輪駆動システム“i-ACTIV AWD”の採用などの新機軸をはじめ、随所に手が入れられてプレミアム感が高められている。また、パワーユニットも先述のPHEVだけでなく、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ディーゼル・ハイブリッドと多彩。様々なライフスタイルや価値観に合ったモデルが用意されているのが魅力。
■2022年式 XD-HYBRID Exclusive Modern 「低速走行時の走りの質感をアップデート等で改善していただければ満点」
ニックネーム:Mazda3 Sedan→CX-60 年式・グレード:2022年式 XD-HYBRID Exclusive Modern 性別:男性(40代) 居住地域:神奈川県
排気量:3.3ℓトランスミッション:AT
平均燃費:19.5 km/ℓ(渋滞ありの市街地が中心、プラス高速道路メインの小旅行を数回)
長所:何と言っても、FRベース故のロングノーズを伸びやかなデザインがたまりません。特に、サイドから見る車体のフォルムには惚れ惚れします。また、燃費も驚異的で、高速道路ではリッター25以上(車両の燃費計表示)も珍しくありません。
短所:車両がアイドリングストップのタイミングを迷っているのか、低速走行時にギクシャクすることがあります。また、ブレーキを踏んでアイドリングストップする際にかなりのエンジン音と振動が車内に入ってくる点が、全体の高級感をスポイルしている気がします。
評価
外観:★★★★☆ デザインは最高だが、上記の短所が全体の質感を下げている。
室内:★★★★★ シンプルかつセンスの良い内装が気に入っている。
走行性能:★★★★☆ やはり低速走行時の質感が気になる。
燃費性能:★★★★★ 完全に期待通り。
装備:★★★★★ 不足を感じる点はない。
満足度:★★★★☆ しつこいようだが、低速走行時の走りの質感をアップデート等で改善していただければ満点。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「乗り心地に関してはYouTube等で言われているほど硬くないと感じています(空気圧2.6前後)が、全体的なエンジンの振る舞いや足回りには好みが分かれるかも知れません」
■2022年式 XD-HYBRID Premium Sports 「まだエンジン車にもできることがあるというフレーズの通り、マツダの集大成の素晴らしいクルマだと思います」
ニックネーム:kd-60 年式・グレード:2022年式 XD-HYBRID Premium Sports 性別:男性(30代) 居住地域:愛知県
排気量:3.3ℓトランスミッション:AT
平均燃費:市街地16km/ℓ、郊外20km/ℓ、高速24km/ℓ(市内3割、郊外6割、高速1割でトータル約20km/ℓです)
長所:●魂動デザイン最新版解釈をついにFRプロポーションで表現され、非常に優雅なスタイルだと思う(顔つきは好みが分かれるのは理解できる)。●ステアリングタイロッド前引き+デュアルピニオン化でスムーズかつ剛性感もあり手応えが一定でフィーリング◯。ブレーキングでフロント荷重が増したフィーリングが伝わってくる。●フロントはハイマウントタイプのダブルウィッシュボーン、リヤは5リンクのマルチリンク(メルセデスタイプ)の採用意図が操縦性からも感じられる。●サス取り付けトップ部(サスタワー)にダイキャスト品を採用し、振動吸収性が格段に向上し振動・音の遮断が段違いになっている。●アクセル操作時や停止中に踵に伝わる振動がほぼなく、フロア剛性が高い(実際どんな段差が来てもシャシーフロアがよれる印象は皆無)。●(走りにこだわる)マツダが初めて採用したパノラマルーフはとりあえず解放感があって良い(走りのネガを感じない)。●燃費(特に実用燃費)を稼ぐ=環境への最大限の配慮、涙ぐましい努力を感じ、そしてそれは見事に体現されていると思う。●ICEとモーター(バッテリー走行)のどちらが効率がいいかとしっかりと見極めたうえで、それをうまく制御ロジックに落とし込めていると思う。→アクセルを戻す、ブレーキで即回生・充電、負荷の軽い惰性走行になるとエンジン停止(モーター走行)、アイドリングもHVバッテリーへ充電。30分くらい街中や郊外を走ると、合計で10分くらいエンジンが停止してます(アイドルストップ含む)。●そもそも48Vのマイルドハイブリッド車において、走行中にICEを停止させるのはすごいと思う。●トルコンレス8ATはMT車のようなダイレクト感はあり、カツンカツンと変速していく感じが楽しいです。●ハンドリングが本当に素晴らしく、荷重の移動をステアリングフィールで感じ取れるSUVなんて、今までありましたか?(ポルシェマカンやその他一部を除き、街中、高速、ワインディングを総合して、価格帯で分けた同クラスにおいての動的質感は圧倒的だと思います)。●従来のマツダ車でずっと気になっていた空力処理がやっと変わったことにより、やっと高速移動も本来の意味で楽になったと感じる。●車体サイズは結構大きいが小回りが利き、とても運転しやすい(視界を含むクルマからのインフォメーションが思った通りなのだと感じる)。
短所:走行中の音が多い(異音と言われても仕方がない)→アイドルストップからの始動音(FRで振動を抑えることが難しいのはわかる、トヨタもFR系への採用は最後発だったはず)、エンジン燃焼音(DCPCI→通常燃焼)、ギヤシフト音、EV走行+ブレーキの回生音…他。私は機構や構造もある程度わかっている為、むしろワクワクできますが、一般的ウケはしないと思う。また、動的質感の観点からいうと、メカニズム関連で発生する音はマイナス。従ってメカニズムに興味のない人には、積極的に選びにくいクルマ(上記で指摘した“異音”にも関連)という評価は間違いないです。また、乗り心地について賛否両論ありますが、それは経験してきたクルマに左右されるので自身で確かめて判断されることをお勧めます。
評価
外観:★★★★★ ロングノーズでサイドビューが特に美しいです。
室内:★★★★★ 550万円のクオリティには思えない。
走行性能:★★★★★ SUVであっても走りに一体感があり、走っていて楽しい。特にワインディングでのハンドリングは白眉ものです。
燃費性能:★★★★★ 車重2トン近くもあるのにどこを走っても素晴らしい燃費です。
装備:★★★★☆ クラス標準以上で快適装備も充実しています。
満足度:★★★★★ まだエンジン車にもできることがあるというフレーズの通り、マツダの集大成の素晴らしいクルマだと思います。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「CX-60全体から、“クルマ好きが乗りたくて作ったクルマ”、ということを感じられることが嬉しいです。国産でこれを感じられるクルマはスポーツカー以外にはありません。メカニズム好きは最高にツボにはまると思います。ハンドリングを筆頭に運動性能は本当に素晴らしいです。街中走行ばかりではCX-60の良さは気づきにくいです。ぜひ高速道路やワインディングに足を運んでみて下さい。マツダが示す自動車の未来が垣間見えると思います」
■2022年式 XD-HYBRID Exclusive Sports 「直列6気筒搭載の輸入車と比較すると半額。見た目も走行性能もコスパ最強SUVです」
ニックネーム:松田乗継 年式・グレード:2022年式 XD-HYBRID Exclusive Sports 性別:男性(50代) 居住地域:秋田県
排気量:3.3ℓトランスミッション:AT
平均燃費: 20.0 km/ℓ(市街地5割、郊外5割)
長所:アクセルを踏むと直列6気筒サウンドが聞こえる静粛性。背が高いのに前後ピッチング&左右ロールが抑えられていて、ニュートラルで安定したコーナリング。車線ど真ん中を自然に走行してくれるCTS。居眠り等を感知して警告してくれる安全装備。48Vハイブリッドの効果もあって、郊外で燃費が良いのはもちろん、市街地でもそれほど悪化しない。
短所:長さは気にならないが全幅1890mmは駐車可能場所を選ぶ。シートがCX-5等より数cm高く、少しよじ登って乗車する感じになってしまう。サイズのわりに車内が(荷室も)広くない。セキュリティが高すぎて接続機器が限られる。
評価
外観:★★★★★ ノーズが長く実寸より大きく見える。
室内:★★★★★ シート素材など質感のコスパは非常に高い。
走行性能:★★★★☆ 加速力はスペック通りだが、排気量を考えるともう少し馬力が欲しい。
燃費性能:★★★★★ WLTC通りの燃費で、満タン(58リットル)で1200km以上走れるのは車格を考えると素晴らしい。
装備:★★★★☆ 運転支援は満足。コネクトのセキュリティを少し緩くしてほしい。
満足度:★★★★★ 直列6気筒搭載の輸入車と比較すると半額。見た目も走行性能もコスパ最強SUVです。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「20分程度の試乗ではこの車が目指していることは理解できません。できれば日をあけて3~4回試乗すると、良さがジワジワ分かってきます」