目次
『ガールズ&パンツァー』の舞台・茨城県大洗町で行われた
『大洗春まつり 海楽フェスタ2024』
『大洗春まつり 海楽フェスタ2024』は2011年の東日本大震災で産業にダメージを受けた大洗町を元気づけ、復興をアピールする目的で始まった町おこしのお祭りで、毎年3月中~下旬の日曜日に開催される。
メイン会場となる大洗マリンタワー前芝生広場では、大洗高校マーチングバンド部『BLUE-HAWKS』の演奏やキッズダンスなどのステージイベント、ご当地グルメの模擬店の出店、地元の産物を販売する物産展などが開催される。
2013年からは大洗町を舞台とするアニメ『ガールズ&パンツァー』(以下、ガルパン)関連のイベントが開催されるようになり、大勢のファンが訪れるようになった。
5年ぶりに開催された『ガルパン』関連イベント
出演声優によるステージイベントにファンは歓喜!
今年の海楽フェスタは、2019年以来約5年ぶりに大洗マリンタワー前芝生広場でのステージイベントが復活し、西住みほ役の渕上舞さん、五十鈴華役の尾崎真実さん、秋山優花里役の中上育実さんが出演された。
トークショーの話題は3月27日に発売された『最終章』第4話のBlu-ray&DVDが中心となり、渕上さんは「今回は戦闘シーンのスピードや会話のテンポが早いため、家でじっくり見てほしい」と語り、尾崎さんは「(4D版は)通常の上映よりも見やすく感じた」との感想を述べ、中上さんは「私と茅野愛衣ちゃんが演じた新キャラクターの兼役(中上さんが継続高校のトミ、茅野さんが同高校のタミ)についても注目してもらいたいです」と作品の注目ポイントを紹介していた。
さらにMCの鳥居プロデューサーからは、第4話に登場するフィンランド発祥のスポーツ「モルック」について、バンダイナムコフィルムワークスのスタッフで実際にチームを作って大会に参加したというエピソードが紹介され、「4人からできるスポーツなので、渕上さんたちもあんこう祭などの会場で、あんこうチームやお客さんも巻き込んでやってみたい」と話していた。
ほかにも2月28日に発売された3Dモデルであんこうチームと実写アーティストのコラボで送るスペシャルライブBlu-ray『ガールズ&パンツァー バーチャルライブ、はじめます!~オオアライで全員集合!!!!!!!~ 』についての話題についても出演者は触れたほか、第4話Blu-rayに収録された特典OVA『タイチョウ・ウォー!』について登壇した3人の中で唯一出演している渕上さんは「今回も劇中で歌を歌っているのですが、私はとっても大変でした」とコメントしていた。
大いに盛り上がった1時間のトークショーもあっという間に終了の時間を迎え、最後はよちよち歩きのボコも登場し、3人のキャストは会場に集まった来場者と写真撮影タイムとなる。撮影の合図はもちろん「パンツァー・フォー!」の掛け声だった。
なお『最終章』第4話のBlu-ray&DVDについては好評発売中だ。
「日照戦車を探せ!」ほかイベント充実の歩行者天国
ご当地限定のガルパングッズが買える『ガルパンミニミニホビーショー』
『海楽フェスタ2024』の見どころは芝生広場のステージイベントだけではない。大洗町の目抜き通りである髭釜商店街から永町商店街、そして曲がり松商店街にかけての道路は歩行者天国となっており、こちらも各商店ではこの日のためにご当地グルメや限定グッズを販売するほか、出店やミニステージライブ、茨城交通による「らくがきバス」、そして商店街の中に隠された1/1戦車模型を探し歩くラリーイベントの「日照戦車を探せ!」などのイベントが開催された(展示された戦車については次回紹介)。
TVシリーズ第1話や劇場版でお馴染みの大洗の市街に戦車がある光景は、まるでアニメの世界に迷い込んだような不思議な感覚が味わえる。こちらも芝生広場に負けず劣らずの人混みで大変な賑わいを見せていた。
また、大洗第4埠頭の特設会場では『ガルパン』グッズが販売される『ガルパンミニミニホビーショー』が開催され、お宝を買い求める熱心なファンで大いに賑わっていた。
さらに『ガルパン喫茶 Panzer Vor』や展望台などがある『ひたちなかエネルギーロジテック大洗マリンタワー』、『大洗ガルパンギャラリー』が入る『大洗シーサイドステーション』などの通年営業のガルパン関連のショップもいつも以上の来客で混雑しており、TVシリーズ放送から10年以上がたった現在でも『ガルパン』が根強い人気に支えられていることを肌で感じることができた。
会場近くの駐車場には『ガルパン』をテーマにした
“痛車”・”痛単車”がズラリと並ぶ!
さて、以上が『海楽フェスタ2024』の公式のイベントのすべてであるが、モーターファンが注目したのは会場近くの大洗町営駐車場であった。イベント来場者が利用するこの駐車場には、関東一円から車で来場した大勢のガルパンファンがクルマやバイクを駐車するのだが、熱心なファンの中にはカッティングシートやラッピングフィルムで愛車にキャラクターを描いた「痛車(いたしゃ)」や「痛単車(いたんしゃ)」が少なくなく存在していた。
各々嗜好を凝らしてデコレーションしたそれらのクルマやバイクを見て回るだけでも十分に楽しめるのだ。写真のみだが来場者の痛車・痛単車を紹介して行こう。
2000年代にブームを巻き起こした痛車や痛単車は、社会的認知と反比例するように近年ではやや落ち着いてきた印象を受けるが、ファンの熱量は少しも変わりがなく、この日も『ガルパン』をテーマにしたマシンを中心にレベルの高いマシンが集まっていた。残念ながらオーナーはイベント会場に出かけており直接話を聞くことはできなかったが、ここではそんなユニークかつアーティスティックなマシンの数々をご覧いただいてリポートを終えることにする。