スズキ初のBEV、『eビターラ』がインドで公開! 日本では今年の夏頃に発売!

スズキは2025年1月17日からインド・ニューデリーで開催されている『Bharat Mobility Global Expo(バーラト モビリティ グローバル エクスポ)2025』において、スズキ初のバッテリーEV(BEV)『e VITARA(eビターラ)』を一般公開した。

今春よりスズキの子会社マルチ・スズキ・インディア社のグジャラート工場で生産を開始

eビターラは、2024年11月にイタリア・ミラノで初公開されたスズキのBEV世界戦略車第一弾。「Emotional Versatile Cruiser」をコンセプトに、先進感と力強さを併せ持つデザイン、BEVらしいキビキビとしたシャープな走りを実現する電動パワートレイン、悪路での走破性のみならずよりパワフルな走りを提供する電動4WD『ALLGRIP-e』、そしてBEV専用に新しく開発されたプラットフォーム『HEARTECT-e』が採用されたのが特徴だ。

ボディサイズは全長4275×全幅1800×全高1635mmで、ホイールベースは2700mm。デザインテーマは「High-Tech & Adventure」。BEVの先進感とSUVの力強さを併せ持ち、冒険心を刺激する力強い佇まいがアピールポイントだ。エクステリアは大径タイヤとロングホイールベースを特長とした存在感のあるデザインが特色。一方、インテリアには先進装備のインテグレーテッドディスプレイやタフな印象のパネルやセンターコンソールを採用して、「High-Tech & Adventure」を体現している。

パワートレインは、モーターとインバーターを一体化した高効率のeAxle、安心・安全を追求したリン酸鉄リチウムイオンバッテリー(容量は49kWhと61kWhの2種を設定)を採用。BEVの特長である発進時のキビキビとした加速と、低速から高速までの追越し時のシャープな加速を実現している。モーターのスペックは1モーター仕様車が144ps/189Nm、174ps/189Nmの2種、2モーターの4WD車が総合で184ps/300Nmを発する1種を設定する。

同イベントでは、インド国内仕様の量産モデルを初めて公開。車体色の異なるeビターラの展示車8台に加え、車両のカットモデルやeAxleなどのBEVユニットの技術展示も行なわれている。

1月17日に行なわれた記者発表会では、インドにおけるBEVの普及に向けた取り組みも発表。マルチ・スズキの持つインド国内の販売・サービスネットワークを活かし、充電設備等、ユーザーが安心してBEVを使用できる環境の整備を進めていく方針だ。

記者発表会の中でスズキの鈴木敏宏社長はこのように述べた。
「スズキのBEV世界戦略車第一弾を発表するにあたり、BEVに何が求められているのかを理解するために、お客様の声に耳を傾けてまいりました。そして、安心してBEVをお選びいただけるよう、ここインドで私たちのリソースを最大限に活用し、充電網をはじめとしたBEVのエコシステムを構築します。eビターラは、先日発表した『10年先を見据えた技術戦略』で掲げる、エネルギー極少化の第一歩です。これからもスズキは、インド、そして世界中でサステナブルな未来を目指し、前進してまいります」

「eビターラ」はBEVのグローバルモデルとして、今春よりスズキの子会社マルチ・スズキ・インディア社(以下マルチ・スズキ)のグジャラート工場で生産を開始し、夏頃からインド、欧州、日本など世界各国で順次販売が始まる。

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