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モデルチェンジ概要
Ténéré700 ABSは、車体耐久性や整備性の高さ、荷物積載時の高い適応力など、オフロードの走破性とツーリングでのユーティリティ性を高次元でバランスさせたアドベンチャーモデルだ。
また、ローダウンシート&ローダウンリンクを装備したアクセサリーパッケージ、Ténéré700 ABS Lowの販売も予定されている。希望小売価格は1474000円(税込)の予定。
■モデルチェンジでの主な変更点
- YCC-T(電子制御スロットル)採用
- 走行モード切替システムやトラクションコントロール、機能を充実させたクイックシフター(アクセサリー設定)など走行支援テクノロジー
- 前後サスペンションの最適化
- 一体型フラットシート採用やタンク形状変更などによるライディング自由度向上
- “つながる”機能搭載の専用設計6.3インチフルカラーTFT縦型メーター
- ラリーイメージの新作ヘッドライトなど
【注釈】
※1 クロスプレーン・コンセプトは、慣性トルクが少なく、燃焼室のみで生み出される燃焼トルクだけを効率良く引き出す設計思想
※2 本モデルは、YSPおよびアドバンスディーラーのみで販売する『ヤマハモーターサイクル エクスクルーシブモデル』




新しい『Ténéré700』の主な特徴
1) YCC-Tを採用し、全回転域で滑らかなトルク特性を実現
YCC-T(Yamaha Chip Controlled Throttle=ヤマハ電子制御スロットル)が新たに採用された。これによりCP2(クロスプレーン・コンセプトの2気筒)エンジンが備える全回転域でのリニアでスムーズな吹け上がりを支え、ライダーの操作にリニアに反応する出力特性が実現された。また、インテーク形状が変更されたことにより、低回転域でのトルクアップを達成し低速域でのオフロード走破性がさらに向上されている。
2)走行モード切替システムやトラクションコントロールなど走行支援テクノロジー
2つの走行モードを選べる機能と、ON・OFF可能なトラクションコントロール(TCS)が搭載された。走行モードは、オフロード走行用に鋭いスロットルレスポンスが得られるSPORTと街中での扱いやすさを重視したEXPLORERの2つから選択できる。
また、加/減速時いずれもシフトアップ&ダウン可能なクイックシフターも別売アクセサリーとして設定された。なお、継続して、前後ON、前後OFF、リアのみOFFが可能な3モードABSが搭載されている。

3)高性能な走りを支える前後サスペンションの最適化
43mm径インナーチューブの倒立式フロントサスペンションは、バルブのセッティングを見直すとともにプリロードアジャスター付とされている。初期作動がよりなめらかになり、接地感を得やすい特色がある。

リヤもストローク量を増やし、底付きしにくい減衰特性を備えたリザーバータンク付きリンク式モノクロスサスペンションを採用。フロントと調和して作動し、過酷な条件下でも高いパフォーマンスを発揮する。

4)ライディング自由度の向上
ライダー側とパッセンジャー側とが一体となったフラットシートを採用。また、燃料キャップがフラットタイプのものへ変更され、燃料タンク形状も見直して天面を低く抑えることで、車両の上でライダーが動きやすいことを視覚的に表現している。さらに、クラッチのプッシュレバー位置が変更され、アクチュエーションポイント(赤丸のクラッチワイヤーがエンジン側に接続される部分)を35度後部に移動。プロテクションカバーも変更し、ライディングブーツの邪魔になりにくいレイアウトとされた。

5)つながる機能搭載の専用設計6.3インチフルカラーTFT縦型メーター
直感的に操作可能な新作ハンドルスイッチなどの機能装備
Ténéré700専用に新設計した6.3インチフルカラーTFT縦型メーターが採用された。走行に必要な情報が見やすいレイアウトにされている。スピードメーターやタコメーターの他、燃料計、平均燃費、水温計、気温計、シフトインジケーターなどの表示機能を搭載。各機能の情報操作、セレクトは直感的に操作できる新作の統合型ハンドルスイッチで行なう。

また表示パターンは、従来同様、好みに応じてEXPLORERとSTREETの2つのデザインテーマから選択できる。専用アプリ『Y-Connect (Yamaha Motorcycle Connect)』をインストールしたスマートフォンと車両を接続することで、電話やメールの着信通知など、多様なコンテンツが利用できる。さらにスマートフォン経由でGoogle Mapsを連携させることにより、交差点などでの進行方向を矢印アイコンなどで表示するターンバイターン表示にてナビゲーションを表示。USB-C 充電ポートも標準装備されている。

6)ラリーイメージの新作ヘッドライトと新スタイリング
ヘッドライトの4灯LED が従来の丸からシャープな印象の四角へ変更された。取り付け位置を若干高めにし、配光などを新たに作り込んで光量を十分に確保。同時に新鮮でアグレッシブな印象が作りあげられている。ヘッドライトのアップデートにあわせて、外装も一新。特徴的なハイフェイスと細身の車体による、一目でアドベンチャーモデルとわかる独創的なシルエットが継承されている。

なおカラーリングは、YZF-RやYZシリーズとも連動したヤマハのスポーツイメージを象徴する”ブルー”、堅牢さとアドベンチャーイメージを表現し、アウトドアシチュエーションにマッチする”マットグレー”、1980年代前半のヤマハのラリーマシンを想起させる”ライトブルー”の3色だ。
そのほかの新装備
- 搭載位置を変更しカバーを装着したサイドスタンドスイッチ。丸太や岩場に乗り上げた際にも抵触しにくくなり、オフロード走行を支える。
- 大型化により、快適性とマシンコントロール性の向上に寄与するフットレスト。ラバーの取り外しが可能で、ラバー装着時はツーリング時の快適性、ラバーを取り外すとオフロード走行時のグリップ性に貢献。
- 二段階フラッシャー機能、消し忘れ機能を搭載したフラッシャー

