フェラーリは、今年「296GTB/GTS」に設定される究極バージョン「296 VS」をはじめ、複数の新型モデルの発表を計画している。中でもこの新型EVは、2024年10月にデビューした「F80」以来の新モデルとなる。

北ヨーロッパで捉えたプロトタイプは、依然としてマセラティ「レヴァンテ」、フェラーリ「プロサングエ」をベースにしており、最終的なボディシルエットは不明だ。しかし、量産型はハッチバックのようなクロスオーバーが有力となっている。つまりこのプロトタイプに近いボディシルエットとなりそうなのだ。

テストミュールのため、そのほかデザインのヒントはないが、フェンダーフレアが延長されていることから、EVは広いトレッドを持つことが示唆されている。また、ミュールがフロント23インチ、リア24インチのスタッガードホイールを備えていることも注目される。

もう一つの興味深いディテールは、屋根に取り付けられたシャークフィンのアンテナだ。黒く見えるが、時折緑や赤に点滅している。これは、何らかの充電状態インジケーターである可能性を示唆している。

また、EVのためエキゾーストパイプがダミーなのは当たり前だが、ドアハンドルもプレースホルダーの可能性が高く、ボタンで開くシステムが採用されるという。さらに、コンバインド充電システム(CCS)ポートと、荷物スペースも垣間見ることができる。

フェラーリは次期モデルについて口を閉ざしているが、同社はバッテリーサプライヤーのSK Onと提携しており、2024年夏にe-buildingを開設した。この工場では、フェラーリの次期EVのほか、ハイブリッドおよび内燃エンジン搭載モデルも製造される。当時、自動車メーカーは「フェラーリの特徴であるドライビングの興奮を実現できる」新しい電気モーターについて言及していた。

気になるフェラーリ初EVのワールドプレミアだが、10月9日に行われるフェラーリのキャピタルマーケットデーイベントが舞台となりそうだ。

















