
GACは、ホンダと広州汽車集団の合併会社『Guangqi Honda Automobile Co., Ltd.』の略称だ。

中国の自動車市場には、世界の同業他社とはまったく異なるデザインの、実にユニークなデザインが溢れている。このほど中国の『MIT(工業情報化部)』から画像が流出した、GACホンダが販売する中国市場向け『フィット』のフェイスリフト版もその1台だ。
現行型の面影はほとんどなく、フルモデルチェンジ級の変更となっており、そのフロントエンドはホンダ車というよりトヨタ車を彷彿させる。
旧モデルで見られたお馴染みの曲線はなくなり、その代わりに流行の分割LEDヘッドライトの配置が採用されて、アグレッシブな印象を与えている。ヘッドライトは以前よりもスリムでシャープになり、下部には新設計されたバンパーインテークが装備されている。側面はほとんど変更されていないが、リヤにはプラスチック製パーツが追加され、バンパー下部にはディフューザーのような形状を模したコンポーネントが装着されるというマイナーアップデートが施されている。
フェイスリフト版のサイズは全長4196mm(165.2インチ)で、これは旧モデルよりわずかに長くなっている。また、クロスオーバースタイルのクラッディングとスポーティなバンパーを追加したCrosstarおよびSportトリムが登場するかどうかについては、まだ発表されていない。内装の写真もまだ公開されていないため、キャビンに改良されたデジタルコクピットが搭載されるかどうかは不明だ。
ボンネットの下には、従来と同じ自然吸気 1.5L iVTEC 4気筒ガソリン エンジンを搭載、最高出力124ps(91kW)を発揮する。これは日本向けエンジンより6psだけ向上している。また、4WDが提供されている日本向けモデルとは異なり、中国向けモデルはCVTと組み合わせたFWDにこだわっている。
日本市場でのフィットは、2027年あたりにフルモデルチェンジが予想されているが、果たして中国向けモデル同様の“トヨタ顔”になってしまうのか要注目だ。



