そもそも全幅って、どの部分をいうの?
クルマの幅を示す「全幅」は、もちろんカタログにも車検証にも記載されている。この全幅は、車体から左右に張り出しているドアミラーを除いた幅のことをいう。だから、ドアミラーを除いて一番広いところがクルマの全幅となる。
これもよくいう「5ナンバーサイズ」とは、どんなサイズか?
5ナンバーとは、全長4700mm以下、全幅1700mm以下、全高2000mm以下、排気量2000cc以下のクルマのことで、このうちのひとつでも上回ったら「3ナンバー」となる。
つまり3ナンバーは
全長4701mm以上 全幅17001mm以上、全高2001mm以上、排気量2001cc以上の基準のひとつでも満たしたら3ナンバーになるということだ。
ちなみに、軽自動車の規定では全幅は1480mm以下となっている。
1990年代あたりまでは、日本の車庫のサイズを考えたら5ナンバーサイズがちょうどいい、ということで、多くのクルマが全幅1695mmとなっていた。当時、3ナンバーとなると自動車税が2.0ℓ以下5ナンバーが3万9500円だったのが、いきなり8万1500円に跳ね上がるという税制のせいということもあった。
側方衝突安全基準の強化や税制の改正などもあって、現在は多くのクルマの全幅が1700mm超え、3ナンバーサイズになっている。それも、「1750mmくらいまでは問題よね」から「1800mmまではOK」の時代を経て、現在は「1850mmまではまぁいいよね」となっているように感じる。
ちなみに、「ザ・ニッポンのセダン」であるトヨタ・クラウンの現行モデルの全幅は1800mmだ。世界のベーシックカー、VWゴルフの現行モデル、ゴルフ8の車幅1790mmである。
では、車幅が広いクルマにはどんなモデルがあるのだろうか?
国産車で言えば、
レクサス LSの全幅が1900mm
トヨタ・グランエースが1970mm
となっている。
いま日本でもっとも全幅が広いのは、トヨタ・ランドクルーザー/レクサスLXの1990mmである。ほぼ2mだ。
ドイツ勢はどうだろうか?
メルセデス・ハイバッハの全幅は1921mm
メルセデスAMG Gクラスの全幅は1985mm
である。なかなか2mは超えない。
メルセデス・ベンツでもっとも車幅広いのは、
メルセデスAMG GLSである。
全幅は2030mm! ついに2m超えだ。
ホイールベースが3135mm
全長×全幅×全高:5245mm×2030mm×1840mm
BMWだと
BMW X6 M50iの全幅が2005mm、X7 M50iの全幅が2000mmである。
ポルシェなら
ポルシェ・タイカン ターボSが1966mm
ポルシェ・カイエン ターボSが1983mmである。
超高級車であるロールスロイスはどうかといえば
ロースロイス・ゴーストエクステンデッドが2000mm
ランドローバー・ディフェンダーが1995mm
となっている。
スーパーカーはどうかといえば、
ランボルギーニ・ウルスの全幅が2016mm
だ。
これがトップかと思うと、アメリカにはもっと幅の広いクルマがある。
キャデラック エスカレードだ。
エスカレードの全幅は2065mm! 現在はエスカレードがもっとも全幅が広いモデルなのだ。エスカレードのボディサイズは
全長×全幅×全高:5400mm×2065mm×1930mm
と大迫力である。
かつて、日本にも2m超えの全幅を持つクルマがあった。それも2170mmである。
なにかといえば、トヨタ・メガクルーザーがそれだ。1996~2001年に売られていた4ドア多目的車で、和製ハマーとも言われた。陸上自衛隊向けの高機動車の民生モデルという位置づけだった。
メガクルーザー
ホイールベース:3395mm
全長×全幅×全高:5090mm×2170mm×2075mm
というサイズだったのだ。