走りと実用性の高さで軽ハイトワゴン市場を牽引するベストセラー「ダイハツ・ムーヴ/ムーヴカスタム」【最新軽自動車 車種別解説】

元祖軽ハイトワゴンとも言える「ダイハツ・ムーヴ」はベーシックだからこその乗り心地と操縦安定性のバランスの良さは折り紙つき。車重820kgほどの走りは、街乗り、山道、高速でもストレス知らずだ。さらにパワーにこだわるなら、ターボ車もラインナップする点も高ポイントだ。
REPORT:岡島裕二(本文)/蔵田智洋(写真解説) PHOTO:神村 聖 MODEL:森脇亜紗樹

乗り味と操舵性の好バランス 足まわりや直進安定性も絶妙

ムーヴはワゴンRとともに軽ハイトワゴン市場を牽引してきた立役者。だが、最近はハイトワゴンクラスにもムーヴキャンバスやワゴンRスマイルといったスライドドア車が参入し、販売台数を伸ばしているため、ムーヴの販売台数の大部分はキャンバスが占めている。とはいえムーヴだって魅力がないわけではない。

エクステリア

安全装備の充実、オートライト、リバース連動リヤワイパーなど細かい配慮も行き届き、適度な全高とサイズ感で街なかから高速道路まで毎日の足として気軽に付き合えるのが魅力。最小回転半径は4.4m。

ムーヴに乗って最初に感心させられるのが走りの良さだ。特に乗り心地と操縦安定性のバランスの良さは、今でも軽トップクラスと言える。

インストルメントパネル

インパネトレーやグローブボックスなど豊富な収納スペースを備える。シフトレバーもインパネにあるベンチシートタイプなので、駐車時に助手席側から楽に降りることができる。Aピラーの付け根には小さな窓があるので、死角は少ない。

重心の高いハイトワゴンだと足まわりを少し硬くする必要があるが、ムーヴにはそれがなく、適度な柔らかさがあるサスペンションは荒れた路面でも突き上げ感が非常に少ない。カーブに差し掛かってもロールを抑え、姿勢を乱すことなくスムーズに曲がってくれる。直進安定性も良く、フロントシートのフィット感も高いため、高速道路を使ったロングドライブも苦にならないのだ。

居住性

エンジンは自然吸気とターボを設定。ムーヴの車両重量なら自然吸気でも力不足を感じるシーンは少ない。坂道や高速道路の合流時などで加速が必要なときは、パワーモードを選択すればCVTが高回転を維持してくれるので走りやすくなる。

うれしい装備

月間登録台数   2487台(21年8月〜22年1月平均値))
現行型発表    14年12月(一部改良 21年9月)
WLTCモード燃費  20.7km/l※「L」系「X」系(カスタムを含む) 自然吸気のFF車

ラゲッジルーム

ムーヴならキャンバスには設定のないカスタムを選ぶことができ、パワフルなターボがあるのも美点。まもなくフルモデルチェンジという噂があり装備には古さを感じさせるが、現行型でも走りの実力は高い。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.140「2022年軽自動車のすべて」の再録です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/140/

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