リアスライドドアで広大な室内スペース、衝撃を与えたダイハツ・タントの登場【スタワゴ的ミニバンヒストリー 軽自動車編 後編】

ミニバン並みの室内空間! リアスライドドアの大ヒット軽自動車が爆誕!

現在、軽自動車はワゴンR、ムーヴ、Nワゴンなどに代表されるハイト系と、Nボックスやタント、スペーシアなどの超ハイト系が二大勢力を形成している。しかし、大昔からそうだったのではない。きっかけは、ある大ヒットモデルの存在だった。それは1993年に登場した初代ワゴンRである。そんな軽自動車の歴史を辿ります。

さらに高くなる車高! 超ハイト系登場

背の高いクルマは売れない、などというそれまでの定説を木っ端微塵に破壊した、初代ワゴンRの大ヒット。一方、1994年にホンダからオデッセイが登場すると、日本にミニバンブームが巻き起こった。さらに2000年代に入ると、アルファードやステップワゴンなど、背の高いスペース重視のミニバンに人気が集まっていった。

このような時代背景のなか、新時代の軽自動車として、もっと背が高くてもいいのでは……、あるいは人気のミニバンの要素を盛り込んでみては……、と考えるのも無理はなかったのかもしれない。そしてそれを具現化するクルマが登場する。

それが2003年に登場したダイハツのタントだった。全高1.7m超えと超ハイトで、短いノーズとリアスライドドアを備えるフォルムはまさにミニミニバンといった雰囲気。室内高は1.3mオーバーで、2Lクラスのミニバン並みと、圧倒的な室内スペースを誇っていた。

初代タントは大ヒット。スズキも2008年、同コンセプトのパレット(現スペーシア)を登場させ、ホンダも2011年にNボックスで続いた。

超ハイト系軽自動車は、現在一大勢力となり、欠かせない軽自動車として君臨している。

独自に進化を続けるワゴンRの兄貴分

空前のヒットとなった初代ワゴンR。大ヒット車に付き物と言えば「派生車」だ。ワゴンRの派生モデルとして登場したのが1997年のワゴンRワイド。その名の通り、ワゴンRの拡幅版で、イメージはワゴンRそのもの。軽自動車ではないので、エンジンは1L(後に1Lターボを追加)、5人乗りが可能だった。登場からわずか2年後にフルモデルチェンジされ、ワゴンR+に車名を変更。新規格となった2代目ワゴンRをベースとするが、拡幅版にとどまらない大きな変更を受けた。車名は2回変更され、ワゴンR+→ワゴンRソリオ→ソリオと変遷した。2010年にモデルチェンジされてスライドドアを新採用。2016年にはソリオと同じコンセプトのダイハツ・ルーミーが登場し、コンパクトカーのなかで存在感を放っている。

スタワゴ的ミニバンヒストリー 軽自動車編 まとめはこちら

STYLEWAGON(スタイルワゴン)2023年10月号より

[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

薄くても個性爆アゲ! グランツのタントカスタム専用ボディキットは存在感も十二分!

老若男女、幅広い世代から人気の軽自動車は、セカンドカーやカスタムベースとしても注目されているクルマ。 話題のデリカミニをはじめ、人気のスーパーハイト系や商用バンなど、各アフターパーツメーカーから リリースされているNEWアイテムを中心に、いまどきのKカーカスタムを紹介しよう。

これ、車中泊に最適です!【ダイハツ・タント】にアウトドアシーンが似合う「ファンクロス」を追加!|新車レビュー

タントがマイナーチェンジを行い、同時にアウトドアイメージを盛り込んだ新バリエーションの「ファンクロス」を追加した。一体どんなクルマなのか、チェックしてみた!

前後シート間スタンス1150ミリ! 車内広々で走りもいい ホンダ・N-BOX(2011年12月〜2015年2月)【当時は高嶺!? いま気になる中古車の新車当時レビュー】

クルマ選びで迷うことのひとつが、新車か中古車のどちらを選ぶか。新車であれば、最新の機能を体感できるうえ、購入時にある程度自分好みにオーダーすることも可能。しかし現実的な予算を考えると厳しい場合も。一方、予算的にグッと抑えられるのが中古車だ。年式やクルマの状態によって金額は変わってくるが、新車当時買えなかった憧れのクルマが手の届く可能性もある。そこで、いま狙ってみたいクルマが登場した当時の仕様、そして試乗レポートをプレイバック。今回はホンダ・N-BOX(JF1/2)。主要諸元表付き! 全長・全幅・全高、室内長、車重、最高出力や最小回転半径、乗車定員をはじめ、燃料タンク容量までわかります。

キーワードで検索する

著者プロフィール

stylewagon 近影

stylewagon