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飾りすぎ理ない木目基調の装飾で、居心地の良い2人の空間を創造
仕事を請け負うクライアント先をまわっては近場のキャンプ場に立ち寄ってデイキャンプや車中泊を愉しんでいるのが、愛犬わんたろうと共に悠々自適な生活を送っている埼玉県のsmall_van_lifeさん。いわゆる定まった職場を必要としないノマドワーカーであり、文字通り現代の遊牧民と言えそうなライフスタイルを謳歌している。
そんな遊牧民的カーライフの根幹を担っているのは、オーナー自らDIYで車中泊仕様化したトヨタのピクシスバン。ちょっと聞き慣れない車名かも知れないけれど、ダイハツがOEM供給しているモデルで中身はハイゼットカーゴと同等。ランドクルーザーやハイエースといった大箱のクルマでは味わえない世界観を求め、あえて手狭な軽自動車をベースに選び、かねてより夢見ていた「一畳半の自分世界」を実現している。

DIYのコンセプトは「クルマの中に心地よい空間、秘密基地感を加味する」ことで、必要最小限のモノやカスタムでミニマルな車中泊仕様を目指したとのこと。それを裏付けるように車内は木材を主体とした手作りの家具が配置され、同時にピクシスバン本来の鉄板部分も意図的に残されている。このシンプルかつゴテゴテしない車内空間によって、軽の箱バンらしからぬ明るい開放感を得ることにも成功しているのだ。
ちなみに幼少期は北海道に住んでいたそうで、同郷が舞台となっているTVドラマ「北の国から」には多大なる影響を受けている。故・田中邦衛氏が演じる五郎のサバイバル(日曜大工)魂が、「無いものは自分で作りたい」とのDIY精神を育んでくれたのかも知れません!?




ウッディーな車内空間は冬場の寒さ対策もバッチリ
とにかく車中泊するための過不足ないミニマルな装飾が施された室内は、清潔感にあふれた仕上がりで好感度も爆アゲ。造り込み過ぎずクルマらしさを残したカスタムにより、木のぬくもりと鉄の無機質感が違和感なく同居させている。
床にはアカシアの集成材を用いながら20ミリほど杉材で底上げした空間にスタイロフォームを封入し、同様の処理を施した天井と共に断熱および保温効果を向上。プライバシーを確保するため木材とボンドのみで固定式のブラインドも製作し、リア窓に関しては後方視界を確保するためすき間を多く確保している。
ちなみに蛇足とはなりますが、トヨトミ製の石油ストーブは1980年代のビンテージ品RB-2をレストアして再塗装したもの。室内の雰囲気にぴったりマッチしており、細部のこだわりも含めてセンスの成せる技ですね。

構想を練っているとはお見逸れしました。





マイナーなピクシスも確信犯的にチョイス
わんたろうも甚くお気に入りのピクシスバンは、フロントバンパーガードを筆頭にスキッドプレート、オーバーフェンダー等の外観パーツをカースタイルの製品でコーディネイト。これらは純正のリアバンパーを含めて、オーナー自らチッピング塗装(スキッドプレートはシルバー塗装)を施している。
また、足まわりに関してもボディパーツ同様カースタイル製のスプリング補正リングセットを装着し、車検にも適応する35ミリのリフトアップを実現。撮影時はスタッドレスタイヤを履いていたため、ホイールが質実剛健な鉄チンなのはご愛敬。
ちなみにマイナー車に分類されるであろうピクシスをチョイスした狙いは、遊びゴコロにあふれたネクサスジャパン謹製“TOYOTA”ローマ字ロゴのフロントグリルに集約されているのだ。





プロジェクターで車中泊シアター







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KCARスペシャル ドレスアップガイド Vol.41 ダイハツ・ハイゼットカーゴ&アトレー No.2より
