一代で消えてしまうクルマ以外は、通常モデルチェンジが行われる。時代背景やユーザーの状況によって、初代のコンセプトから大きく変更されて、別のクルマになることも……。そんなクルマたちの過去と現在を振り返ります!
(1)日産 プリメーラワゴン
ワゴンブームに乗って2代目プリメーラをベースとするワゴンが登場。後継モデルは大型化して似ても似つかぬデザインに。ゴーン体制となり、デザインの方向性が以前とまったく異なるものとなった。
2代目 [2001年]
3ナンバーサイズに拡大され、現在でいうクーペワゴンのようなスタイルに激変。これはこれで個性的だったが、変わりすぎではあった。
(2)ホンダ アコードワゴン
3代目アコードに斬新な2ドアワゴンのエアロデッキを設定。1991年にはアメリカからワゴンを逆輸入した。その後アコードはプレミアム化が進み、2008年の6代目でワゴンはツアラーと名乗る。
アコードエアロデッキ [1985年]
リトラクタブルヘッドライトを採用した3代目アコードには、斬新としかいいようがない2ドアのロングテールワゴンが用意された。
初代アコードワゴン [1991年]
レガシィツーリングワゴンに触発され、ホンダはアメリカからワゴンを逆輸入。USアコードワゴンと名乗りブームに対応した。
代替わりのたびに拡大&高級化を重ね、8代目アコードのワゴンは「ツアラー」を名乗り、全幅1.8mオーバーと堂々たるサイズに。
(3)ホンダ シビックシャトル
2代目シビックにカントリーというワゴンがあったが、3代目シビックではシャトルを名乗るユニークなハイトワゴンを用意。その後シャトルはフィットをベースとするモデルとして復活を果たす。
初代シビックシャトル [1983年]
通称ワンダーシビックの3代目に設定されたハイトワゴン。4代目にも引き継がれ、晩年はグリルガード付きのシャトルビークルも設定した。
シャトル [2015年]
シャトルの名は2011年にフィットシャトルとして復活。もちろんフィットベースだ。2015年にはシャトルとして独立。初代の面影はない。
(4)スバル インプレッサスポーツワゴン
レガシィの弟分として登場した初代インプレッサは、5ドアハッチバックをスポーツワゴンと呼び、ワゴンにも高性能なWRXを用意した。だが4代目以降はまったく異なるクルマに生まれ変わっている。
初代インプレッサスポーツワゴン [1992年]
インプレッサでは5ドアハッチバックモデルをスポーツワゴンと呼んだ。4ドアセダンだけでなく、このスポーツワゴンにも高性能なWRXが用意された。
6代目インプレッサ [2023年]
4代目では5ドアをインプレッサスポーツに呼称変更し、さらにWRXは単独車種として独立。最新の6代目インプレッサもその路線を踏襲する。
海外では多い、プレミアム化!
外国車はモデルチェンジごとにサイズ拡大、さらに高級化も顕著。欧州車の代表格、VWゴルフなら初代は全長3705×全幅1610mm、現行8代目は全長4295×全幅1790mm。4代目あたりから徐々に高級化が進み、今ではプレミアムカーと呼べるほど。
オースチン
セブン・
カントリーマン
[1960年]
ミニ 3代目
カントリーマン
[2023年]
ウッドフレーム付きのクラシカルな初代に対し、現行モデルはまったくの別物。ミニは1994年にBMW傘下となったため変貌もやむなし。
ランドローバー
初代レンジ
ローバー
[1970年]
ランドローバー
5代目レンジ
ローバー
[2021年]
高級SUVとはいえ、どこか牧歌的雰囲気のあった初代レンジローバー。新型の5代目は見た目も中身もハイパーなモンスターSUVに成長。
▷スタワゴ的ミニバンヒストリー まとめはこちら
STYLEWAGON(スタイルワゴン)2024年3月号 より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]
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