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開発の背景
昨今の社会課題である商用車のドライバー不足と、そこから誘起される商用車ドライバーの事故や疲労の軽減に貢献するべく、既存の油圧式パワーステアリングとコラムアシスト式電動（C-EPS）操舵アクチュエータを組み合わせることにより、低コストで商用車のADAS対応が実現された。ふらつき運転や車線逸脱による事故の抑制によって、物流を支える商用車ドライバーに安全・安心を提供する。
開発品の特長
(1) あらゆる車種に搭載可能
商用車への操舵アクチュエータの搭載について、コラム部に操舵アクチュエータを搭載する構造はジェイテクトが独自に開発・量産し、世界で初めて量産の商用車に採用された。
本操舵アクチュエータはステアリングホイール付近での搭載のため、低床の商用車でも床面との干渉が発生せず床面改造に比べると小規模な改造で搭載可能であることと、既存量販EPS技術を応用している操舵アクチュエータであることから、低コストなシステムとなっている。本操舵アクチュエータを搭載することで、既販車を含めたあらゆる商用車のADAS対応が実現可能となる。
(2) 運転のしやすさ向上と安全運転への貢献
トルクセンサや回転角度センサを操舵アクチュエータに内蔵しており、それらから得られる、操舵トルク及び舵角情報を用いることで、ジェイテクトが独自で開発した各種操舵力のアシスト制御やハンドル戻し制御が実現可能となり、操舵感が向上している。また、本操舵アクチュエータは自動運転レベル2に相当するレーンキープアシストに貢献する。
今後の展望
ジェイテクトでは、走行性や安全性の向上、環境性向上を進めるとともに、次世代自動車に技術貢献することができるNo.1 & Only One のモノづくりに取り組んでいる。
本操舵アクチュエータは今後、中型トラックをターゲットに拡販予定であり、更に、省スペース化と高出力化を両立したタイプの開発によって、小型～大型商用車の自動運転レベル4への対応が目指されている。