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東芝は、40nmプロセスを採用したCortex-M3搭載、新32ビットマイコン製品群「TXZ+ファミリー アドバンスクラス」として、「M3Hグループ」マイコン21製品の量産を開始した。本グループは、最大120MHzで動作し、最大10万回の書き換えに対応した最大512KBのフラッシュメモリーと32KBのデータフラッシュメモリー、モーター制御機能にエンコーダー、プログラマブルモーター制御が搭載された。これによりモーター、モーター家電、産業機器を含めた広範囲な用途に適したマイコンが提供される。
新製品は、汎用通信機能としてUART、TSPI、I2Cのほかに2ユニットのDMACを搭載、民生機器の多様化に対応している。さらに、デジタルLCDドライバーを内蔵することにより、表示機能の部品点数削減、コントラスト調整容易化、基板配線容易化を可能にした。
また、さまざまなセンシングに対応するため、AD入力チャネル毎に個別のサンプルホールド時間を設定可能な、最大21chの高速・高精度12bit ADコンバーターが使用可能。ADコンバーターとの同期動作可能なアドバンストプログラマブルモーター制御回路と組み合わせてACモーター、ブラシレスDCモーターの制御に適したソリューションが提供される。
機能安全対策回路として、ROM、RAM、ADC、クロックのチェック機構を実装したほか、サンプルプログラムの提供で家電機能安全(IEC60730)認証取得をサポートする。
サンプル出荷時には、導入検討に必要な製品ドキュメント類、サンプルソフトウェア、評価ボード、各周辺機能の制御インターフェースを持つドライバーソフトウェア類を併せて提供される。また、グローバルなArmエコシステムパートナーとも協調し、さまざまなニーズに応える開発環境も提供される。
新製品の主な特長
- 高性能Cortex-M3コア、最大120MHz動作
- さまざまな民生機器に対応可能な幅広いメモリーとパッケージのラインアップを実現
- 豊富な機能安全対策回路
主なアプリケーション
- 民生用機器のメイン制御、家庭用電気製品、玩具、事務機器、ヘルスケア機器など
- 民生/産業用機器のモーター制御など
製品の主な特長
製品グループ:M3Hグループ
CPUコア:Arm Cortex-M3 ‒ メモリー保護ユニット (MPU) 搭載
最大動作周波数:120MHz
内臓発振器:10MHz(±1%)
内蔵メモリー:
Flash(code):256KB/384KB/512KB (書き換え : 10万回)
Flash(data):32KB(書き換え : 10万回)
RAM:パリティー付 64KB+ バックアップRAM 2KB
入出力ポート:57~135
外部割り込み:12~23
DMAコントローラー(DMAC):起動要因 2ユニット 54~64要因
タイマー機能:
T32A:32ビットタイマー 8本(16ビットタイマーとして16本使用可能)
RTC:リアルタイムクロック:1チャネル
通信機能:
UART:非同期シリアル通信 7~8チャネル
I²C:2~4チャネル
TSPI:シリアルペリフェラルインターフェース 1~5チャネル
アナログ機能:
12ビットADコンバーター:12~21チャネル入力
8ビットDAコンバーター:2チャネル
コンパレーター:1チャネル
モーター制御回路:
A-ENC:エンコーダー入力回路 1チャネル
A-PMD:プログラマブルモーター制御回路 1チャネル
その他周辺回路:
RMC:リモコン受信回路 1チャネル
CRC計算回路:CRC32、CRC16 1チャネル
DLCD:LCD表示制御 ノンバイアス駆動 40セグメント×4コモン(最大)
システム機能:
SIWDT:クロック選択式ウオッチドッグタイマー 1チャネル
LVD:電圧検知回路 1チャネル
OFD:周波数検知回路 1チャネル
オンチップデバッグ機能:Serial Wire / JTAG
電源電圧:2.7~5.5V、単一電源
パッケージ・ピン数:
LQFP144 (20mm x 20mm、0.5mm pitch)
LQFP128 (14mm x 14mm、0.4mm pitch)
LQFP128 (14mm x 20mm、0.5mm pitch)
LQFP100 (14mm x 14mm、0.5mm pitch)
LQFP100 (14mm x 20mm、0.65mm pitch)
LQFP80 (12mm x 12mm、0.5mm pitch)
LQFP64 (10mm x 10mm、0.5mm pitch)