デンソー:住宅用蓄電池システム向け製品を開発

インターフェースECU
デンソーは、住宅用蓄電池システム向けの製品を開発し、2022年6月2日に発売されたトヨタ自動車の「おうち給電システム*1」に採用された。


「おうち給電システム」は、トヨタ自動車が開発した車載部品やユニットを活用した住宅用蓄電池システムである。平常時だけではなく、災害などによる停電時の住宅への電力供給や、太陽光発電システムと連携し、昼間・夜間などそれぞれの時間帯において最適な電力供給が可能。また、電動車(HEV・PHEV・BEV・FCEV)からの給電*2に対応しており、電動車に蓄えた電気を家庭のバックアップ電源として使用することができる。加えてIoTにも対応しており、スマートフォンやタブレット端末にダウンロードした専用アプリケーションから、蓄電量の確認、運転モードの設定などが可能*3

今回デンソーが開発した製品は、車両との連携部分にあたる車両給電アダプタ、蓄電池システム内の蓄電池ユニットの中に搭載されるインターフェースECU、スマートフォン・タブレット端末向けの専用アプリケーション、蓄電池システムの情報を収集する蓄電池システムサーバーである。

車両給電アダプタは車両の交流電気を直流電気に変換し、蓄電池システムへ給電するもので、車両の交流出力能力に合わせて適切な電流に制御する。インターフェースECUは、蓄電池システム内のDC-DCコンバータと蓄電池ユニットの通信を変換するもの。端末向け専用アプリケーションは、蓄電池システムの操作が可能なほか、システム全体のエネルギーの流れや積算電力を分かりやすく表示する。住宅のエネルギーの使用状況を見える化することで、ユーザーにエネルギーをマネジメントする実感や嬉しさを提供する。蓄電池システムサーバーは、蓄電池システムから情報を収集し、システムの状況を遠隔監視できる仕組みとなっている。

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