日産自動車と阿久根市が、電気自動車を活用し脱炭素化と防災力強化に向けて連携

鹿児島県阿久根市と、日産自動車、鹿児島日産自動車の3者が、29日に電気自動車を活用した「脱炭素化及び強靭化に関する連携協定」を締結した。

本協定は、「走る蓄電池」となる電気自動車(EV)の普及や脱炭素化の推進と同時に、阿久根市で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与する「日産リーフ」等の電気自動車(EV)を電力源とした電力供給体制の構築を目的とした協定で、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の『ブルー・スイッチ』活動としては185件目の取り組みとなる。

協定の経緯・背景

阿久根市は、環境対策、防災対策に重点を置き、持続可能で強靭なまちづくりを目指し、「再生可能エネルギーの活用推進」、「地域の脱炭素化」、「防災力の向上」を図ることを目的として、2050年までに二酸化炭素の実質排出量ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」を令和3年9月2日に表明した。

一方、日産自動車は、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて、脱炭素、災害、エネルギーマネジメント、観光、地方での交通課題などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション『ブルー・スイッチ』を、全国の自治体や企業、販売会社と共に推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産自動車が推進する『ブルー・スイッチ』、そして、阿久根市が目指す持続可能で強靭なまちづくり、さらにはSDGsの実現と、双方の取り組みにお互いが賛同し、本協定の締結を行う運びとなった。

協定の概要と主な連携内容

電気自動車を活用した「脱炭素化及び強靭化に関する連携協定」の概要は、以下のとおりである。

  • 阿久根市および日産自動車、鹿児島日産自動車は、平常時も電気自動車(EV)の普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、電気自動車の「走る蓄電池」としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
  • 阿久根市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所等に、日産の販売会社の店舗に配備している「日産リーフ」等の電気自動車(EV)を無償で貸与し、EVからの給電により、災害時にも避難所等で継続して電力が供給できる体制を整え、市民の生命及び身体の安全を守る。
電気自動車「日産リーフ」を活用した脱炭素化、強靭化イメージ図

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