トヨタ自動車、米国ミシガン州の研究開発本部に自動車用電池ラボを新設

北米トヨタ自動車(以下、トヨタ)は、北米における電気自動車および電動化車両向けの電池を評価するため、約5,000万ドル(≒70億円)を投じてミシガン州ヨークタウンシップの北米研究開発本部に新しい研究所施設を建設することを発表した。ミシガン州の新電池研究所では評価プロセスの一環として、トヨタ製自動車用電池の性能、品質、耐久性を確認することで北米の顧客の要求を満たすことができるかどうかが確認される。新バッテリーラボの操業開始は2025年の予定だ。

ハイブリッド、プラグインハイブリッド、燃料電池、バッテリー電気製品のポートフォリオを通じて二酸化炭素排出量を削減するトヨタのマルチパスウェイアプローチを支援するため、現地で生産されるバッテリー部品や材料を取り入れのための北米の他パートナーサプライヤーとの協力も行なわれる予定。バッテリー開発以外にも、レベル2およびレベル3充電、電源やインフラへの接続性などを評価するラボの活動も予定されている。さらに、ヨークタウンシップとアナーバーのトヨタR&Dキャンパスにあるシャシーダイナモメーターは、完全なバッテリー電気自動車の評価に対応できるように改良されている。

ラボのエンジニアは、現在のバッテリー生産に取り組むだけでなく、将来の製品に向けた新しいバッテリー構成を模索することになる。また、彼らの研究は、トヨタの新しい電動化車両アーキテクチャの開発にも貢献する可能性がある。トヨタは、電池とBEVのエコシステムのニーズをサポートするために、研究所の能力をさらに拡大し、その機会を探っていく。この新施設は、トヨタがDTEエナジーのMIGreenPowerプログラムに登録する際に含まれる予定とされており、この自主的な再生可能エネルギープログラムにより、2026年からミシガン州にあるトヨタのすべての研究開発拠点で、電力使用量の100%を再生可能エネルギープロジェクトに依存することが可能となる。

電動化車両のパイオニアであるトヨタは、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、燃料電池電気自動車、バッテリー電気自動車を世界で2300万台以上出荷している。現在、米国ではトヨタとレクサスのブランドで22種類の電動化車両が提供されており、これは自動車メーカーの中で最多車種の展開となる。また、2025年までに、全世界のトヨタとレクサスの全モデルに電動化オプションが設定する予定。

過去2年間で、トヨタは主に製品の電動化の取り組みをサポートするために、米国の製造事業に対して80億ドル以上を投資してきており、世界規模では、トヨタは2030年までに700億ドル以上を自動車の電動化に投資する予定。

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