ドイツのEV市場を揺るがす補助金縮小の行方[自動車業界60秒ブリーフィング]

EUは、2035年までに内燃機関(ICE)車の販売を実質禁止する規則改正を発効し、電動化の加速を促進している。しかし、ドイツは補助金を縮小・廃止し始めたため、その影響が懸念される。

ドイツは欧州最大のEV市場であり、2023年1~11月のEV新車登録台数は前年同期比28.2%増の46万9565台だった。これは補助金の増額や充実したラインナップ、インフラ整備が要因であるが、ショルツ政権は2022年に補助金の縮小及び廃止を決定した。2022年末と2023年8月に駆け込み需要が発生したことからも、補助金が購入の主たる要因であることが示唆される。

ショルツ政権は2030年にEV累計1500万台を目標としているが、2023年10月時点で130万台程度に留まっている。目標達成には毎年190万台以上の新規登録が必要であり、極めて高い目標である。同政権は、EVやPHEVの購入価格を下げるための技術革新や循環型経済の構築、充電インフラの拡充を目指している。2023年9月時点で公共充電器は10万基と、目標には程遠い。

ドイツ自動車メーカーの動きとして、VWは欧州で2030年までに販売台数の7割をEVにすることを目指している。中国市場も重要であり、2023年1~9月の新車販売台数のうち、中国の割合は30%台半ば前後である。

詳細を読む→ドイツEV補助金の縮小と廃止、苛烈する国内外での攻防戦を制すのは

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