MFTBC、「eCanter」ユーザー向け充電器メンテナンスサービスを開始。充電器の導入からメンテナンスまでを FUSO経由でワンストップ化

三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は、同社の電気小型トラック「eCanter」のユーザー向けの充電器メンテナンスサービスを、2025年4月より開始することを発表した。本サービスは、「FUSO グリーンリース」による「eCanter」の新規導入を対象に、全国の三菱ふそう販売店から申し込みが可能だ。

本サービスは、ダイムラー・トラック・ファイナンシャルサービス・アジアによる「eCanter」専用のリース商品「FUSO グリーンリース」の付帯サービスとして提供する、法人ユーザー専用のサービス。ミライト・ワン社が、4千基を超える豊富なEV充電器施工実績による知見を活かし、高品質なメンテナンス作業が提供される。

MFTBCは商用車メーカーとして、「eCanter」のユーザーに対し、実用的なサービス内容・料金設定の本サービスの提供により、「eCanter」の使用環境のさらなる改善に努める。また、 MFTBCが2022年より提供している「充電器・充電器設置サービス」と本サービスの組み合わせにより、顧客は充電器の導入からメンテナンスまでを FUSO を通じてワンストップで利用できるようになる。

EVトラック向け充電器は、利用者の多くが自事業所に導入する、EVトラックの導入・運用の上で重要な設備。商用車の脱炭素化の緩やかな進展に伴い、EVトラックの充電器機種が増えている一方、充電器のメンテナンスサービスは開発途上。EVトラック向け充電器は法人ユーザーの使用が前提となるため、充電器の使用者、使用の頻度や状況などが、パブリックユースを前提とする公共充電器などと比べて想定しやすい傾向にある。

本サービスは、一般的な充電器メンテナンスにおける充電器の損傷のリスク、問い合わせ対応の頻度などのコスト設定において考慮すべき要素を最小限に抑え、実用的なサービス内容および料金が設定された。故障対応は状況に応じた料金請求のため、利用者はリスクに対して余分な料金を支払うことなく、充電器の実際の使用状況に応じた、最適な料金負担で済む。

また、普通・急速充電器ともに、故障時は原因特定から修理までをミライト・ワンが行うため、ユーザー側の作業が不要。保守費用が安価な普通充電器では、故障時の原因特定をサービス内容に盛り込んだことで、サービスの普及と実用的な活用が目指される。本サービスはすでに運用されている「eCanter」の中途加入は不可となっている。

国内のEV向け充電器をめぐっては、経済産業省が2030年までに30万口の充電設備を設置する目標が掲げられている。今後、EV向け充電設備の設置件数増加に伴い、充電器の保守点検ニーズが飛躍的に高まることが見込まれる。

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