背景

自動車製造現場では、必要なものを、必要な時に、必要な量を生産するジャスト・イン・タイム(JIT)方式が主流となっている。部品の配送トラックが車両生産工場内のどのゲートからいつ入庫・出庫したかを正確に把握することは、生産管理の徹底と、ドライバーの拘束時間削減につながる。また、日本自動車工業会にて策定した「自主行動計画(14 項目)」の中で特に重要な厳守項目となる「荷待ち・荷役作業に関わる時間の把握」の対応が求められている。

MOVO Fleet 機能拡張について

車両の状況をリアルタイムで一元管理できる MOVO Fleet の「配送計画ダッシュボード」に、GPS 測位データの補正・クレンジング機能が新たに実装された。日野製トラックについては現在全車標準搭載している ICT サービス「HINO-CONNECT」を通じて、その他メーカー製トラックについては Hacobu 提供のシガーソケット装着型 GPS 端末から位置情報が取得されるが、今回の機能拡張によって工場構内の細かな位置差異による誤判定を防ぎ、トラックごとの入庫・出庫時間をドライバーによる操作なしに自動かつ高精度で取得できるようになった。

また、配送計画に対する入庫実績データの精度が向上したことで、トラックごとの傾向分析や荷待ち発生のリアルタイム把握が可能となる。日次・週次での改善活動に活用されることで顧客のビジネスの効率化に貢献する。

【注釈】

クレンジング機能:収集したデータを整理・整合させ、正確で一貫性のある情報として活用できるようにする機能。