神奈川県発明協会会長賞受賞技術 特許(特許7161683号)技術:「CO2排出削減を実現するシリンダーボア溶射膜」

本特許に関する技術は、エンジン内部の摩擦抵抗を低減することで燃費向上とCO2排出削減を両立する、日産独自の先進技術である。従来の鋳鉄ライナーに代わり、アルミニウム合金製のシリンダーブロックにステンレス材を溶射することで、軽量化と高耐食性を実現。これにより、EGR(排気再循環)システムの採用拡大が可能となり、排気ガスの浄化性能が向上する。なお本技術は、2022年2月よりエクストレイルとローグに採用されている。持続可能な社会の実現に向け、グローバルでの採用が進んでおり、国際的にも実用性、独創性、社会的意義の観点で高い評価を受けている。

発明奨励賞受賞技術 特許(特許7124963号)技術:「ハンズオフ機能付き自動運転技術」

本特許に関する技術は、同一車線内でハンズオフを可能にするための技術である。この技術を採用したProPILOT 2.0では、同一車線走行時にはドライバーが常に前方に注意し、道路・交通・自車両の状況に応じ直ちにハンドルを確実に操作できる状態にある限りにおいて、ハンズオフが可能※1である。ProPILOT 2.0は、2019年にスカイラインへの搭載を皮切りに、日産のEVフラッグシップであるアリア、家族のミニバンとして好評なセレナに搭載されている。事故の未然防止を目指す日産の長年の運転支援研究の成果であり、快適で疲れにくいドライブ体験が提供される。

【注釈】

※対面通行路、トンネル内、急なカーブ路、料金所・合流地点及びその手前などでは、ハンズオフは不可。ハンズオフができない区間に入るときにはシステムが事前にドライバーに報知するので、ドライバーはハンドル操作をする必要がある。