スーパーハイトの元祖として君臨アウトドア派向けファンクロスも人気

今や軽自動車の主役となったスーパーハイト。そのスタイルを最初に提案したのがタントだ。軽自動車でありながら、10歳ぐらいの子どもなら車内で立てる室内高と、チャイルドシートへの乗せ降ろしが容易な後席スライドドアを備えており、またたく間に子育てファミリーのハートを掴んだ。

現在のモデルは、2019年にデビューした第4世代。ライバル他車にない特徴は、前後ドアの間にあるピラー(柱)を無くした“ミラクルオープンドア”を左側に採用していること。前後のドアを同時に開けると、開口幅は最大約1490mmになるため、チャイルドシートの取り付け/取り外しや子どもの乗せ降ろしが楽になるだけでなく、車椅子利用者を抱きかかえて後席に乗せるなど、障害者や高齢者の介護もやりやすい。また、長さのあるものを積むときも、重心近くを持ったまま車外から作業できるため、腰や腕に負担がかからないというメリットもある。

ピラーがないと、側面衝突時の安全性が心配になるが、ドアの合わせ目には通常剛板の3倍以上の強度を持たせた超高張力剛板を使用したピラーを内蔵しているから大丈夫。しかもプラットフォーム設計時に左ピラーレスを想定しており、ボディ全体の剛性もしっかりしている。

もうひとつ、助手席380mmのロングスライド機構もユニーク。助手席をいちばん前にスライドすれば、運転席から左後席への移動が楽にできるようになる。これを使えば、ドライバーが左側スライドドアから乗り降りできるため、雨の日に傘を開いてから降車したり、乗車してから傘をたたむことができ、身体や車内が濡れるのを最小限にできる。さらにオプションの運転席540mmロングスライド機構を選択すれば、一段と多様な使い方ができる。

ライバルの後塵を拝しているポイントは、後席を折りたたんだときの荷室高があまり高くないこと。後席背もたれは前に倒れるだけで、座面はダイブダウンしないからだ。だからハンドルが高めの自転車は、ライバル他車より少し積みにくい。

現行タントのモデル展開は3種類。優しい表情の標準車と、大きなフロントグリルで迫力をアピールする「カスタム」、SUV風の加飾とルーフレールなど遊びのための装備を加えた「ファンクロス」が用意される。ただしファンクロスのサスペンションはほかのモデルと共通で、最低地上高が高いわけではない。最低地上高が高いのは、グレードを問わず4WD車。2WD車より15mm長い165mmとなっている。

エンジンに自然吸気とターボを用意するのはライバル同様。トランスミッションはCVTのみだが、自社設計した独自構造を採用。詳しく説明する誌幅はないが、ベルト系とギア伝達系を平行して使うことで、高速域の効率を高めたものだ。

26年でデビューから7年目となり、インパネのデザインなどにやや古さが感じられるが、性能は熟成されており、安心して買えるクルマと言えるだろう。

【タント/タントカスタム】

  • リアドアの開き方:スライドドア
  • 最小回転半径:4.4m(「カスタムRS」は4.7m)
  • 全高:1785mm(4WD車は1775mm)

【タントファンクロス】

  • リアドアの開き方:スライドドア
  • 最小回転半径:4.4m(ターボ車は4.7m)
  • 全高:1785mm(4WD車は1805mm)
『防水加工シートバック』
後席は防水加工されたシートバックを採用、シート表皮は撥水加工のフルファブリック素材。汚れや濡れた荷物を載せても安心で、お手入れもしやすいのが嬉しい。

【タントシリーズの特徴】

『スマートパノラマパーキングアシスト』
次世代スマートアシストとして新採用された、駐車支援機能。カメラが白線を検知し、音声と画面ガイド、さらにステアリング操作をサポートする。
『スマートアシスト』
世界最小レベルのステレオカメラ搭載により「アダプティブドライビングビーム」「全車速追従機能付きACC」「レーンキープコントロール」をはじめとした、10の予防安全機能を装備。
『ミラクルオープンドア』
ピラーレスのミラクルオープンドアはタントの特徴。助手席ロングスライドシートを活用した室内ウォークスルーにより歩道側から乗降ができて安全&便利。
『後席シートアレンジ』
左右分割可倒式で大きなリクライニングが可能なリアシート。両側ロングスライド機構も備え、フルフラットモードやラゲッジスペース拡大など、シートアレンジも多彩。

【タントシリーズのココがポイント】

2026年中にはフルモデルチェンジとの噂あり。2025年のジャパンモビリティショーに展示されたハイブリッド軽のコンセプトカー“K-VISION”が次期タントのスタディモデル。新しいモノ好きのドライバーなら“待ち”かも。

【タントシリーズ】の詳細DATAはコチラ

※車両価格と燃費は最低値と最高値、発表は現行車がデビューした時期、販売台数とランキングは2025年1月から9月の統計データ。グレードやオプションランキング内の%は、各メーカーに実施したアンケート調査に基づくデータです(一部編集部おすすめもあり)。衝突被害軽減ブレーキ搭載車は「サポカー」対応になるが、サポカーS対応の場合は、上記の機能がプラスされることで「サポカーSベーシック」「サポカーSベーシック+」「サポカーSワイド」とグレードアップする。

【人気No.1グレードに標準装備されている人気装備をココで判別!】

●マークが緑色→[標準装備]/▲マークが黄色→[オプション設定あり]/◾️マークが薄い→[設定なし]

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※本稿は、モーターファン別冊 「最新軽自動車カタログ2026」の再構成です。