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今日は何の日?

■初代ヴェゼルの商品力強化のためにマイナーチェンジ

2016年2月に追加されたホンダ「ヴェゼル・RS」

2016(平成28)年2月25日、ホンダは2013年にデビューして人気を獲得していたコンパクトなクロスオーバーSUV「ヴェゼル」のマイナーチェンジを実施した。内外装の進化に加えて、パフォーマンスダンパー、可変ステアリングギアレシオなどを採用したRSグレードの追加や、多くのグレードに“Honda SENSING“が標準装備された。

フィットベースのコンパクトSUV・ヴェゼル誕生

2010年以降、世界的にクロスオーバーSUV、特にコンパクトカーのプラットフォームをベースに車高を引き上げたコンパクトSUVが人気を集めるようになった。

2013年12月にデビューしたホンダ初代「ヴェゼル」

ヴェゼルは3代目「フィット」のプラットフォームをベースに、2013年12月に発売された。安定感のあるロアボディとクーペのようなアッパーボディを融合させたスタイリング、さらにシャープな造形のLEDヘッドライトなどの“Dynamic Cross Solid”デザインコンセプトを採用。インテリアについては、センターパネルをドライバー側に傾け、フローティングネオンリングと文字盤が発光して浮かび上がる大径発光式メーターが個性を放った。

2013年12月にデビューしたホンダ初代「ヴェゼル」のリヤビュー

パワートレインは、最高出力131ps/最大トルク15.8kgmを発揮する1.5L 直4 DOHC直噴i-VTEC、132ps/15.9kgmの直4 DOHC i-VTECに22kW(30ps)/160Nm(16.3kgm)のモーターを組み合わせた1モーターハイブリッド“SPORT HYBRID i-DCD”の2種、エンジン車にはCVT、ハイブリッド車には7速DCTが組み合わされた。駆動方式は、FFのほかにリアルタイム(電子制御)4WDが選べた。

車両価格は、FF仕様のエンジン車が187万~212万円、同じくFFのハイブリッド車は219万~250万円に設定。市場に投入されたヴェゼルは、2014年11月には国内受注台数が10万台を超え、2014年のSUV販売台数ではトップに立つ人気モデルとなった。

熟成に苦しんだi-DCDハイブリッドシステム

ホンダ「ヴェゼル」搭載のSPORT HYBRID i-DCDシステム

ヴェゼルが採用したハイブリッドシステムは、DCT(デュアルクラッチ・トランスミッション)をベースにしている。DCTは、奇数段(例えば、7速の場合は、1-3-5速と偶数段(2-4-6速)に分割された2系統の歯車機構の入力軸と、入力軸を切り替えるための2つのクラッチで構成され、2つのクラッチを瞬時に切り換えることでレスポンスの良い変速ができる。

ヴェゼルが採用した“SPORT HYBRID i-DCD”では、モーターをエンジンと対極に配置し、デュアルクラッチがエンジンとモーターの締結と切断を兼ねた複雑なシステムである。走行状況に応じて、エンジンとモーターを2つのクラッチで接続・切断することで、EVモード、エンジンドライブモード、ハイブリッドモード、回生モードの4つの走行モードを自動で切り替える。

このように非常に複雑なシステムなので、高精度のエンジンとクラッチ制御が必要とされるが、市場ではハイブリッドシステムの7速DCTやエンジン制御プログラムの不具合などが散発。リコールを繰り返すことになり、システムの熟成にホンダはかなり苦労した。

そのイメージを回復するため、ヴェゼルは商品力強化を図り、そのひとつが今回のマイナーチェンジである。

新グレード追加や装備充実のためのマイナーチェンジ

2016年にMC、追加されたホンダ「ヴェゼル・ハイブリッドRS」

2016年2月のこの日、商品力強化のためのマイナーチェンジが行なわれた。

ホンダ「ヴェゼル・RS」のコクピット
ホンダ「ヴェゼル」のフロントシート

新たに設定されたRSグレードは、走る楽しさを追求。エクステリアについては、RS専用フロントグリル、クリスタルブラック塗装を施したボディーロアガーニッシュ・ドアミラー、RS専用18インチアルミホイールを採用。またインテリアには、RS専用スウェード調表皮「ウルトラスエード」が用意された。ハードについては、パフォーマンスダンパーと可変ステアリングギアレシオの採用によって、走行安定の向上が図られた。

ホンダ「ヴェゼル」MCの新リアルタイム4WDシステム
ホンダ「ヴェゼル」MCの新リアルタイム4WDシステム
ホンダ「ヴェゼル」MCの4WDシャシーレイアウト
2016年にMC、追加されたホンダ「ヴェゼル」の安全装備、Honda SENSING

さらに、多くのグレードに先進の安全運転支援システム“Honda SENSING”が標準設定された。具体的な機能としては、衝突軽減ブレーキシステム(CMBS)、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持支援システム(LKAS)、誤発進抑制機能、車線逸脱抑制機能などである。

2016年にMC、追加されたホンダ「ヴェゼル」の18インチアルミホイール
ホンダ「ヴェゼル・RS」専用パフォーマンスダンパー

その他にも4WDモデルが追加されるなど様々な機能が強化された。車両価格は、Honda SENSING付RSグレード(1.5L 直4 DOHC i-VTEC直噴エンジン)が239万円、そのハイブリッドモデルが277万円に設定された。

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2021年4月に発売された現行のホンダ「ヴェゼル」

初代ヴェゼルに搭載された“SPORT HYBRID i-DCD”は、2021年4月の2代目では2モーター方式のi-MMD(その後、e:HEV)ハイブリッドシステムに変更された。ヴェゼルは、ハイブリッドのゴタゴタにもかかわらず人気コンパクトSUVとして、2026年の今でも堅調な販売を続けている。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

マイナーチェンジされたホンダ「ヴェゼル」を画像で確認!

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