連載

今日は何の日?

■スタイリングを一新した3代目サニー

1973年日産「サニー4ドアセダン 1200 GL」

1973(昭和48)年5月1日、日産自動車の「サニー」は2度目のモデルチェンジによって3代目に移行した。基本的なメカニズムは先代を継承したものの、北米市場を意識してボディがひと回り大きくなり、曲線基調のダイナミックなスタイリングに変貌した。

カローラとともに小型大衆車市場を切り開いたサニー

1966年4月にデビューした初代サニー「ダットサン・サニー」

1960年代、日本は前例のない高度経済成長を迎え、モータリゼーションに火が付いた。この状況でまず市場が求めたのは、安価で家族が楽しめる1.0Lクラスの小型大衆車だった。

これに応えるため、日産は小型大衆車「ダットサン・サニー(B10型)」を1966年4月市場に投入。最大の特徴は、新開発の一体成型システムで剛性を確保しながら、外板の薄肉化によって達成した車両重量625kgの軽量化であり、それを生かした優れた動力性能だった。

1966年4月にデビューした初代サニー「ダットサン・サニー」

長いノーズに傾斜したリアウインドウで構成されるファストバック風の斬新なスタイリング。パワートレーンは、最高出力56ps/最大トルク7.7kgmを発揮する1.0L 直4 OHVと3速MTの組み合わせ。駆動方式はFRだった。

サニーは5ヶ月で3万台を超える販売を記録し、その年の12月には月販台数が1万台の大台を突破する大ヒットとなった。

1966年11月にサニーより半年遅れでデビューしたトヨタ「カローラ」

ところが、半年後の同年11月に“プラス100ccの余裕”を謳ったトヨタ「カローラ(KE10型)」が登場。サニーより排気量が100cc大きい1.1Lエンジンを搭載して、性能と機能をバランスさせたカローラは、半年遅れながらサニーの販売台数を凌いで大衆車トップの座を獲得。ここに、その後も長く“SC(サニーvs.カローラ)戦争”と呼ばれた熾烈な販売競争が始まったのだ。

“隣りのクルマが小さく見えます”と逆襲した2代目サニー

1970年1月にデビューした日産2代目「サニー」
1970年1月にデビューした日産2代目「サニー」

1970年1月、サニーは初のモデルチェンジで2代目(B110型)に移行。キャッチコピーは、“隣りのクルマが小さく見えます”、初代カローラの“プラス100ccの余裕”のお返しというわけだ。

1970年1月にデビューした日産2代目「サニー」

初代より大きくなって直線基調の豪華なイメージに変身し、クラス最大級の室内スペースを誇った。パワートレーンは、最高出力68ps/最大トルク9.7kgmを発揮する1.2L 直4 OHVと4速MTおよび3速ATの組み合わせ。

対するカローラは、4ヶ月遅れの1970年5月に2代目(KE20型)にモデルチェンジ。同じくボディを大きくして曲面構成を取り入れたスタイリングを採用し、エンジンは1.2L 直4 OHVで77ps/73ps/68psをラインナップした。

その後もサニーとカローラは、ともに排気量1.4L搭載車を用意、カローラは1972年に1.6L DOHCを搭載した「カローラレビン/スプリンタートレノ」を発売するなど高性能化でもライバルはしのぎを削った。ただし、2代目でもカローラがサニーを上回り、販売面ではカローラに敵わなかった。

大きくダイナミックなスタイリングとなった3代目サニー

日産3代目「サニー」

1973年5月のこの日、サニーは2度目のモデルチェンジで3代目に移行した。基本的なメカニズムは、先代を継承したものの、ボディサイズがさらにひと回り大きくなり、また北米市場を意識してスタイリングが一新された。

日産3代目「サニークーペ 1200 GX」のコクピット
1973年日産「サニー4ドア 1200 GL」

ボディタイプは、2ドア/4ドアセダンと3ドアクーペ、また2ドア/4ドアバンがラインナップされた。スタイリングは、直線基調の先代から曲線基調のダイナミックなフォルムに変更され、またキャラクターラインが多用され、華美な雰囲気となった。

日産3代目「サニー」搭載の1.2Lエンジン

パワートレーンは、先代から受け継いだ最高出力68ps/最大トルク9.7kgmを発揮する1.2L 直4 OHV、80ps/9.8kgmの同ツインキャブ仕様、最高出力85ps/最大トルク11.8kgmの1.4L 直4 SOHC、95ps/12.4kgmの同ツインキャブ仕様の4種が用意され、トランスミッションは4速MTおよび3速ATの組み合わせ、駆動方式はFRが踏襲された。なお、1.4Lエンジン搭載モデルは、上級版「サニー・エクセレント」として棲み分けられた。

1973年日産「サニークーペ 1400 GL」

車両価格は、標準仕様が49.0万~65.0万円(1.2L標準仕様)/62.0万~69.5万円(1.4Lエクセレント)に設定。当時の大卒初任給は6.5万円程度(現在は約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で約173万~230万円/219万~246万円に相当する。

1973年日産「サニークーペ 1200 GX」

ダイナミックなスタイリングとなって若々しいイメージが強調されたクーペは高い人気を得られたが、保守的な層が多いセダンについてはスタイリングが斬新過ぎると映ったためか販売は伸び悩み、3代目サニーも3代目カローラの後塵を拝することになった。

1973年日産「サニー4ドアバン 1200 スタンダード」

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3代目サニーもカローラに終始追いつくことはできなかったが、1974年の世界の車種別生産台数ではカローラ1位でサニーは4位、1975年はカローラ1位でサニーは2位であり、サニーも立派な大ヒットモデルと言えるのだ。
毎日が何かの記念日。今日が何かの記念日になるかもしれない。

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