車内の広さはCR-Vがやや優勢! 先進感ではRAV4の勝ち




ボディ全長はCR-Vの方が100mm長く、後席の膝まわり空間もCR-Vの方がほんのわずかに広く確保されている。前席シートレールの処理の違いによってもCR-Vの方がより広く感じられるだろう。頭上空間の広さは同じくらいだ。
後席のリクライニング角度はRAV4がわずか2段階であるのに対し、CR-Vは8段階で最大10.5度まで後傾できる。CR-Vの後席にはスライド機能も備わるが、前へスライドさせれば荷室空間を広げられるものの、シート背面の床に大きな隙間ができるため活用できる場面は限られそうだ。
後席最後端位置におけるCR-Vの荷室寸法は、長さ1000mm×幅1050mm×高さ825mm。それに対し、RAV4は長さ961mm×幅1002mm×高さ847mm〜933mmとなる。荷室面積はCR-Vの方が一回り広いが、RAV4はラゲッジボードが2段階で切り替え可能となっているため下段にすることで荷室容量は40リットルほど拡大でき、上段にすればアンダーラゲッジとして使わない荷物を置いておける。
細かな違いはあるが、後席空間や荷室空間の広さはおおむね互角と言ってよいだろう。強いて言えば、快適性はCR-Vが優れ、使い勝手はRAV4が優れるという結果になりそうだ。
ただし、登場自体が2022年となるCR-Vのインテリアはホンダの他車種のコンセプトと同じであり、上質感は高いが目新しさは薄い。一方、RAV4は12.9インチの大型ディスプレイに周辺映像をスワイプで確認できる3Dビュー機能付きパノラミックビューモニターなどの高度な機能が備わっており先進性ではRAV4のほうが上だ。
ホンダ CR-V e:HEV RS 4WD
ボディサイズ=全長4700mm×全幅1865mm×全高1690mm
ホイールベース=2700mm
車両重量=1880kg
タイヤサイズ=235/55R19(前後)
トヨタ RAV4 Z
ボディサイズ=全長4600mm×全幅1855mm×全高1680mm
ホイールベース=2690mm
車両重量=1720kg
タイヤサイズ=235/60R18(前後)
燃費性能ではRAV4がリード! CR-Vはホンダらしいハンドリングが光る


CR-Vのパワートレインは、駆動と発電2つのモーターを直列に配置した第4世代e:HEV。エンジンはホンダの既存車種とは異なるLFC2型に変わり、中回転域でのエンジン効率が高められている。モーターの最高出力は184psのままだが、最大トルクは20Nmアップされた335Nmだ。
対するRAV4は2.5L 直列4気筒エンジンのTHS-II。4WDシステムはモーターで直接後輪を駆動するE-Fourであり、フロントモーターは最高出力136ps/最大トルク208Nm、リアが54ps/121Nmだ。
CR-Vに搭載された第4世代e:HEVには、エンジン直結走行のハイ/ロー2段ギヤが組み込まれる。約70km/h以上でエンジン走行に切り替わっていた単速ギヤの従来システムに対し、必要に応じてそれ以下の速度でもエンジン走行をするようになった。
両者のWLTCモード平均燃費はCR-Vが18.0km/L(RS 4WD)、RAV4が22.5km/L(Zグレード)と差はあるが、150kg以上重い車重にも関わらずCR-Vの市街地モード燃費はRAV4に1.7km/L差まで肉薄している。
CR-Vは4WDシステムも性能向上を果たした。前後輪の駆動力分配比率が従来の60:40から50:50になったことで、旋回時の安定感とライントレース性が向上。もちろん、単に後輪の駆動力を増やすだけでなく、予測制御でコーナリング状態に応じて、適切に前後輪の駆動力を分配し回頭性能とトラクション性能を両立させる。
増えた後輪の駆動力に対応するため、リヤサブフレームを高剛性化するとともにボディもリヤを中心に補強が加えられている。ステアリング機構は各部を低抵抗化しつつ新たに可変ギヤレシオを採用。加えて、ステアリングの取り付け角度は先代の28度から25度へと変更され、操舵感もセダンライクなものに変化した。
これらの改良から、新型CR-Vはオンロードでのハンドリング性能を重視したクルマであることがうかがえる。
ホンダ CR-V e:HEV RS
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=1993cc
最高出力=148ps/6100rpm
最大トルク=183Nm/4500rpm
トランスミッション=直結2段ロックアップ機構
駆動方式=4WD
トヨタ RAV4 Z
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=2487cc
最高出力=186ps/6000rpm
最大トルク=221Nm/3600-5200rpm
トランスミッション=電気式CVT
駆動方式=4WD
価格も性能もプレミアムカークラスとなったCR-V


RAV4のZグレードの新車価格は490万円。CR-Vのe:HEV RS(4WD)はさらに高額な539万2200円。もっとも安価なe:HEV RSのFFモデルでも、価格は512万2700円だ。
快適装備はおおむね同等と言ってよいだろう。RAV4のZグレード、CR-VのRS 4WDモデルともにステアリングヒーター&前後シートヒーターが標準装備であり、左右独立温度調整エアコンやハンズフリーバックドアなども備わる。CR-Vには予約ロック&クローズ機能が備わるほか、ホンダ車で国内初採用となるフロントセンターエアバッグも搭載された。
ただし、RAV4のZグレードは前席にシートベンチレーションが標準装備であるのに対し、CR-Vでは“ホンダセンシング360”が搭載されるブラックエディション(577万9400円)を選ばなければ、シートベンチレーションはオプションでも装着できない。
クルマの基礎性能ではCR-Vの方が優れる。また徹底したロードノイズ対策と風切り音対策などによりプレミアム感も高い。CR-VがRAV4に劣る点は、燃費性能と車内機能、価格の3点くらいだろう。
高額化したRAV4ではあるが、オフロードユースも想定した実用SUVという姿勢を崩してはいない。対する新型CR-Vは、プレミアムSUVに近い存在感を放つ。直接のライバルはRAV4ではなく、トヨタ ハリアーやレクサスNX、RXあたりになるかもしれない。
車両本体価格
ホンダ CR-V e:HEV RS(4WD):539万2200円
トヨタ RAV4 Z:490万円
