EVクロスオーバーとして復活した4代目インサイト

新型インサイトは、これまでのハイブリッドセダンから大きく方向転換し、クロスオーバーSUVタイプの電気自動車として登場する。初代インサイトは1999年に登場したホンダ初の量産ハイブリッドカーであり、その後も2代目、3代目と時代のニーズを取り込みながら進化してきたモデルだ。4代目となる今回の新型では、電動化時代を見据えたEVとして新たな役割を担う。3000台の限定販売となる。

新型インサイトのベースとなるのは中国市場で販売されている「e:NS2」であり、日本仕様では車名をインサイトに変更して導入するかたちとなる。骨格は、ホンダのEVシリーズ「e:N」専用のプラットフォーム「e:N Architecture F」を採用。前輪駆動レイアウトを基本とし、バッテリーを床下に配置することで低重心化を実現。エンジン車との共用を前提としないEV専用設計のため、室内空間の効率とEVとしての走行安定性を高めている。

クーペSUVフォルムと存在感あるボディサイズ

エクステリアはクロスオーバーSUVとしての骨格を持ちながら、フロントからリアまで一体感のあるシャープなラインで構成。ボディ全体の塊感を前方へ押し出すようなデザインとすることで、未来の乗り物を思わせる躍動感を表現した。フロントはクローズドグリルとシャープなLEDランプを採用し、リアには横一文字のLEDテールランプを配置するなど、先進EVらしい造形が特徴である。

e:NS2をベースと考えると、ボディサイズは全長約4788mm、全幅約1838mm、全高約1570mm、ホイールベース約2735mm。従来型インサイトよりも大幅に拡大している。「存在感際立つ、個性派EV」をグランドコンセプトに掲げ、全高を抑えたクーペライクなフォルムとロングホイールベースの組み合わせにより、SUVでありながら流麗なプロポーションを描く。

パワートレインはフロントにモーター1基を搭載し、最高出力150kW(約204PS)、最大トルク310Nmを発生する。バッテリーは容量68.8kWhの三元系リチウムイオン電池を搭載し、中国仕様での航続距離はCLTC基準で約545kmと公表されている。
ボディカラーは全5色を設定し、新色「アクアトパーズ・メタリックⅡ」を国内で初採用。水の透明感と宝石トパーズの輝きをイメージしたカラーとなる。

アロマディフューザーなど快適装備を充実
インテリアは水平基調のダッシュボードに12.8インチの大型ディスプレイを配置。薄型のデジタルメーターとともに先進的なコクピットを構築し、コネクテッド機能や先進運転支援システムも備える。前席は高めのアイポイントにより見晴らしの良い視界を確保。運転席と助手席の間に壁を設けないセンターコンソール構造とし、前席ウォークスルーを可能としている。後席にはリクライニング機能を採用し、足元スペースも広く確保。さらに日常の買い物から週末レジャーまで対応できる大容量ラゲッジも備える。

また、国内向けホンダ車として初採用となる装備も導入される。車内の香りを演出するアロマディフューザー機能は6種類の香りを選択でき、車内空間に新しい体験価値を提供する。さらに、シートやステアリングヒーターなどを統合制御する「インテリジェントヒーティングシステム」を搭載。赤外線輻射熱と温風ヒーターを組み合わせることで、従来より省電力で静か、かつ乾燥しにくい快適な暖房環境を実現した。

ハイブリッドカーとして誕生したインサイトは、四半世紀を経てEVクロスオーバーへと大きく姿を変えた。電動化の新時代に向け、ホンダが掲げる新しい乗用EVの方向性を示すモデルとして注目を集めそうだ。
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