HVの加速感と静粛性は格別 安全便利な運転支援機能満載

扱いやすいボディサイズをもつ、ファミリーユースにも最適なMクラスボックス型ミニバンの中でも存在感、押し出し感、上級感で勝るのが4代目となるトヨタ・ヴォクシーだ。全幅は全車1730㎜の3ナンバーサイズになるとは言え、依然、扱いやすいサイズにとどまっている。

エクステリア

最上級グレード「S-Z」のFF車のみ17インチのアルミホイールを標準装備。その他のグレードや4WD車は16インチのアルミホイールが標準装備となる。
最上級グレード「S-Z」のFF車のみ17インチのアルミホイールを標準装備。その他のグレードや4WD車は16インチのアルミホイールが標準装備となる。最小回転半径は5.5m。

ラインナップはトヨタ自慢の1.8ℓエンジン+2モーターのWLTCモード燃費23.0㎞/ℓを誇る第五世代HV、2.0ℓエンジン+10速CVTのガソリン車、FF、4WD、先代HVになかった電気式4WDのE-Fourを用意。先代の不満点だった運転支援機能はトヨタセーフティセンスの採用によって一気に高まり、限定的ハンズオフドライブを実現するアドバンストドライブを始め一般道での安心安全な走行を可能にするプロアクティブドライビングアシスト(PDA)、ブラインドスポットモニター連動の降車アシストなど、先進的な機能装備が満載だ。

乗降性

エクステリアはかなりスタイリッシュで、顔つきはアルファードにも負けない迫力、精悍さがあるだけでなく、リヤビューもまたカッコ良さ満点だ。インテリアの洗練度も高く、リアルタイム情報検索機能を備えた最大10.5インチのディスプレイオーディオ+を用意。また、高度なエージェント機能はウインドウの開閉、エアコンの温度設定などを運転席、助手席それぞれにボイスコマンドで行なえるから便利だ(マイクは運転席、助手席の頭上にある)。

インストメントパネル

メーター中央で多彩な表現をする7インチのインフォメーションディスプレイは上級グレードに装備。通常の運転姿勢ではボンネットは見えず、ノーズ位置の把握は難しい。

2列目席のシートアレンジも優秀だ。キャプテンシートは中寄せスライド機能をもたない代わりにストレート超ロングスライド機構をもつ。ロングスライド時でもUSBポートを備えた折り畳み式テーブルが使え、2/3列目席の移動も可能。キャプテンシートを後端までスライドさせれば膝まわり空間に600㎜前後のスペースが出現するほど広い。さらに3列目席の格納はワンアクションで格納、固定まで行なえ、バックドアの開閉はパワーではない手動式でも任意の位置で止められるフリーストップ機構が採用されている。パワーバックドア装着車の開閉スイッチがボディサイドにあるのも開閉時の使いやすさに大いに貢献する。

居住性

そんなヴォクシーの人気グレードのHV「S-Z」のFFを走らせると、出足はバッテリーに電気が十分にあればもちろんEV走行。静かにスムーズに、そして力強く加速を開始。その力強さは例えば高速道路の合流でも威力を発揮する。17インチタイヤを履く乗り心地は滑らかで段差をしなやかにいなし、荒れた路面でも不快な音、振動がしっかり押さえられているからなかなか快適。低中速域での1/2列目席の車内の静かさも好印象。軽く扱いやすいパワーステアリングの操舵感は極めて自然で曲がりやすく、カーブや山道ではほぼ水平感覚の身のこなしに終始するから安心安全、運転のしやすさは文句なし。ロングドライブでのドライバーの運転疲労は高度な運転支援機能もあって最小限で済むはずだ。

うれしい装備

足先の出し入れでドアを開閉できるハンズフリースライドドアは、全グレードにオプション設定。センサーがBピラーの根元付近にレイアウトされ、足先に反応する位置がわかりやすいのはうれしい。
7人乗りの2列目キャプテンシートは、サードシートを格納することで745㎜の超ロングスライドをすることが可能。両側アームレストやオットマンも備わり、快適な姿勢で休憩することができる。
3列目シートは跳ね上げで格納するタイプだが、ダンパーなどが絶妙に設計されているようで、とても軽い力で操作できる。
月間販売台数     6686台(25年5月~10月平均値)
現行型発表      22年1月(一部改良 25年9月)
WLTCモード燃費    23.0㎞/ℓ※「HYBRID」系のFF車

ラゲッジルーム

2.0ℓエンジンを積むガソリン車は乗り心地の良さ、中高速域でのHVを凌ぐ加速力は褒められるが、HVに比べ乗り心地のしっとり感が薄まるところとエンジンを回したときの車内の騒々しさが惜しまれる。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.173「2026年 ミニバンのすべて」の再構成です。

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