Renault Twingo E-Tech electric

Aセグメントの可能性を信じたルノー

フル電動コンパクト「ルノー トゥインゴ E-Tech エレクトリック」のエクステリア。
欧州におけるAセグメントのシェアは5%に留まっているが、ルノーは潜在需要があるとして、4代目トゥインゴの開発を決定した。

1992年に初代がデビューした「ルノー トゥインゴ」は、瞬く間にコンパクトカーのアイコンとなり、斬新なパッケージとコンセプトがAセグメントに革命を起こすことになった。明るくカラフルでモジュラー性に富んだ初代トゥインゴは、「クルマに合わせて自分のライフスタイルを創り出す」という新しい価値観を提案したのである。

トゥインゴはその後も成功を収め続け、3つの世代を重ねながら25ヵ国で累計410万台以上を販売。当時、ヨーロッパのマーケットには多様なシティカーが存在し、毎年のようにニューモデルが投入されていた。しかし、SUVやクロスオーバーの人気の高まりに対して、現在のAセグメントのシェアはヨーロッパにおいて5%にまで縮小している。

しかし、ルノーは「Aセグメントに対する需要がなくなったのではない。セカンドカーとして設計されたコンパクトで手頃な価格のクルマには依然として求められている」と判断。フル電動パワートレインを搭載する4代目「トゥインゴ E-Tech エレクトリック」の開発を決定した。

初代トウィンゴを現代的にアップデート

フル電動コンパクト「ルノー トゥインゴ E-Tech エレクトリック」のエクステリア。
フル電動コンパクト「トゥインゴ E-Tech エレクトリック」は、1992年に登場した初代トゥインゴのエクステリアを現代に甦らせた。

エクステリアは、初代モデルのDNAを継承し、色褪せないデザインコンセプトを現代的にアップデート。シティカーに求められる実用性を備えながら、高い居住性とモジュール性も確保された。初代とは異なり、全モデルが5ドアを採用し、左右独立スライド式リヤシート、助手席バックレストの折りたたみ機構などを標準装備する。

間もなくオーダーが開始されるベースモデルの「エボリューション(Evolution)」は、2万ユーロを切る1万9490ユーロ(政府補助金適用前)という価格で販売。7インチデジタルクラスター、スマートフォンのコネクテッド機能を備えた10インチマルチメディアスクリーン、高さ調整可能なドライバーズシート、左右独立スライド式リヤシート、マニュアルエアコン、リヤパーキングセンサーなどを標準装備する。

先行導入された上級仕様の「テクノ(Techno)」の価格は2万1090ユーロ(政府補助金適用前)。エボリューションの装備に加えて、Google内蔵の「OpenR Link」マルチメディアシステム、ワンペダルドライブ機能、助手席可倒式シートバックが追加される。

最高出力82PSのモーターを搭載

フル電動コンパクト「ルノー トゥインゴ E-Tech エレクトリック」の給電口。
最高出力82PSのモーターと、容量27.5kWhのリチウムイオンバッテリーが組み合わせられ、最大航続距離は263kmが確保された。

「トゥインゴ E-Tech エレクトリック」は、最高出力60kW(82PS)のモーターと、容量27.5kWhのリン酸鉄リチウムイオン(LFP)バッテリーを搭載し、最大航続距離263km(WLTP)を確保。ヨーロッパのAセグメント市場において、フル電動モデルを現実的な選択肢とするべく開発された。

都市部での使用に最適化された「RGEV スモール」プラットフォーム(ルノー5、ルノー4 E-Tech エレクトリックと共通)をベースに、軽量設計と俊敏なハンドリングを導入。日常域だけでなく、高速道路でも安定した快適な乗り心地を実現した。

今回、バッテリーは、ルノー・グループ初となるLFPバッテリーが選択された。この技術はスチールやリン酸といった比較的入手可能な素材を使用し、希少金属に依存しない上、セル・トゥ・パック構造との組み合わせにより、バッテリーコストが従来から約20%も削減されている。

最適化されたモーターと洗練された空力性能により、消費電力は非常に低く抑えられ、より小型・軽量のバッテリーの採用が可能となり、ランニングコストの低減にも貢献。開発ターゲットとなったのは、小型内燃機関(ICE)モデルに対抗できる、価格競争力だったという。

開発当初から環境負荷の低減も重視して設計されており、ライフサイクル全体でのカーボンフットプリントは同クラスのICEモデルに比べて60%も削減。さらに、ルノーは素材の脱炭素化にも取り組み、ボディ構造に初めて欧州製の低炭素鋼(75%が循環素材)が38kgも使用されている。

わずか100週間で開発作業を完了

フル電動コンパクト「ルノー トゥインゴ E-Tech エレクトリック」のエクステリア。
トゥインゴ E-Tech エレクトリックは、フランスと中国のACDCとの協業により、わずか100週間で開発を完了した。

トゥインゴ E-Tech エレクトリックは、ルノー史上最速の開発スピードで完成。プロジェクト開始から量産までは、わずか100週間で、従来のBEVモデルの約半分の開発期間でありながら、ルノーに求められる高いは品質基準が維持された。

初期設計はフランスのルノー・テクノセンターで開始され、A・Bセグメント向けの「RGEV スモール」プラットフォームを採用。意思決定を迅速化する体制が敷かれ、部門間のやり取りを減らし、電動化戦略との完全な統合を実現した。

第2段階は中国・上海のACDC(アンペア・チャイナ・ディベロップメント・センター)で実施。迅速な開発、コスト競争力、技術力で知られる現地エコシステムを活用し、約100名のエンジニアがシステムの統合とプロジェクト管理を担当した。並行して、プラットフォーム、電子系、ソフトウェア、マルチメディア、運転支援の開発はフランスで行われている。

生産はスロベニアのノボメスト工場で行われ、高品質と信頼性を確保。最適化された生産体制と地域密着型サプライチェーンにより、欧州各地にデリバリーされる。

「ルノー トゥインゴ E-Tech エレクトリック」を動画でチェック!

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