「楽しさ、自信そして成長のための、スーパースポーツの教科書」をコンセプトに開発

新しい「YZF-R7 ABS」は、「The textbook of SuperSport for your “Fun”, “Confidence” and “Growth”(「楽しさ」「自信」そして「成長」のための、スーパースポーツの教科書)」をコンセプトに開発。レースマシンを彷彿とさせる機能・性能・スタイルを洗練させるとともに、ストリートでも気負わず扱える機能が多数盛り込まれた。
主な新しい特徴は次のとおり。
①新採用の「YCC-T(電子制御スロットル)」や「6軸IMU(Inertial Measurement Unit)」との連動による、「YRC(Yamaha Ride Control)」、クルーズコントロールシステム、「YVSL(Yamaha variable speed limiter)」など、多彩なライダー走行支援システム
②トルク感と高揚感をもたらす吸気サウンド
③新フレーム/スイングアームやスピンフォージドホイールの採用に加え、サスペンションセッティング見直しなど車体回りの全面アップデートによるスポーツライディングにおけるコントロール性の向上
④燃料タンクやシート形状を変更し、より自由度が高く操作性に優れたライディングポジション
⑤ラップタイムや走行データを可視化できるアプリ「Y-TRAC Rev(ワイトラックレヴ)」など“つながる”機能
⑥エアマネジメント性能を強化し、M字型ヘッドランプなど、ひと目でRシリーズと分かる新スタイリング

電子制御スロットル採用と多彩なライダー走行支援システムの搭載
新たに「YCC-T(Yamaha Chip Controlled Throttle=ヤマハ電子制御スロットル)」を採用。これによりCP2(クロスプレーン・コンセプトの2気筒)エンジンが備える全回転域での滑らかでリニアなトルク特性を洗練させた。さらに慣性力を検知し車体姿勢を検知する「6軸IMU(Inertial Measurement Unit)」を搭載。「YCC-T」との連動により、以下の走行支援制御を可能にした。
●YRC(Yamaha Ride Control):路面状況や好みに合わせ、エンジン出力特性や各種電子デバイスの介入度を選択できる機能
●BSR(Back slip regulator):過剰なエンジンブレーキによって後輪のホイールロックが起こった際、出力を制御し車両の挙動を穏やかにするシステム
●第3世代クイックシフター:シフトアップに加え、新たにシフトダウン側にも対応
●クルーズコントロールシステム:高速道路などでスロットルを操作することなく一定速度での巡航を可能にし、長距離走行時の負担を軽減(3速以上・速度が約50km/h~で設定可能) など
●YVSL(Yamaha variable speed limiter):ライダーが設定した速度に最高速度を制限できるシステム
トルク感と高揚感をもたらす吸気サウンド
CP2エンジンが弾く不等間隔爆発特有のサウンドは、高音と低音が混じり合ったハーモニー(和音)がベース。今回、吸気ダクト形状や不等長ファンネルのバランスを最適設計することで、スロットル開度とエンジン回転数の上昇に伴い、よりトルクフルにサウンドが響くようにしている。
剛性を高めたフレームおよび軽量ホイール
バックボーン型高張力鋼管フレームは、パイプワーク、径、肉厚、板金などを最適化。これにより従来モデル同等の重量を維持しながら、ねじれ・縦・横の各剛性を向上させ、優れたスタビリティに貢献させている。左右非対称形状のリヤアームは、上面を削ぐようなカットを施すなどデザインを一新。あわせてリヤサスペンション後端を支持するリンクも見直され、ブラケットの板厚を変更。優れた安定性の実現と接地感の向上が図られた。
ホイールは、新たにスピンフォージドホイールを採用。軽量化と慣性モーメントの低減に寄与し、俊敏かつ軽快なハンドリングを支える。
これらフレームやホイールの一新にあわせ、フロントサスペンションの設定を変更。ピストンロッドのアルミ化やコイルスプリングの変更により、従来モデル比で350gの軽量化を実現。併せてアクスルブラケットの締結部剛性を最適化した。軽快なハンドリングや直進安定性と接地感に寄与している。
さらに、強度と質量のバランスを最適化し、肉抜き加工を施した新形状ハンドルクラウン、新意匠のメーター、フラッシャービルトインミラーなどを採用。なおカウルステーは、スチール製からアルミダイキャスト製に変更し、従来モデル比で273gの軽量化と質感の向上を実現している。

上体自由度をポイントに設定したライディングポジション
上体自由度をポイントに、新しいライディングポジションを設定。従来モデルに対してハンドル位置を3.6mm上方/8.4mm後方へ移設。また、燃料タンク形状の変更で前後方向への自由度も拡大させている。コーナーへの進入から旋回、切り返しといった場面で、積極的な体重移動を支える。
また、フロントシートを新作。表皮のシボを「YZF-R1/R9」と共通にし、乗車感とグリップ力を向上。さらにシート高を従来モデル比で5mm下げたことにより、足つき性の向上とアクセシブルな乗車姿勢を実現した。
ラップタイム計測や走行データの可視化が可能なアプリ「Y-TRAC Rev」など“つながる”機能
5インチのフルカラーTFTディスプレイを採用。あわせてステーの設計やリザーブタンク、メインスイッチの配置、クラッチワイヤーの取り回しを変更し、良好な視認性を実現した。
メーター画面には、速度やデジタルバーによるタコメーターのほか、燃料計、平均燃費、水温計、気温計、シフトインジケーターなどの表示機能を搭載。これら情報の操作・選択は、FPC(フレキシブルプリント基板)を組み込むことでコンパクト化と直感的な操作を両立したハンドルスイッチで行う。表示パターンは、4種のテーマに加え、ラップタイムをメインにしたTrackモードがあり、好みや走行シチュエーションに応じて選択が可能だ。
また、専用アプリ「YAMAHA Motorcycle Connect(略:Y-Connect)」をインストールしたスマートフォンとペアリングすると、「YRC」セッティングや「Y-TRAC Rev(ワイトラックレヴ)」アプリを楽しめるほか、ディスプレイに、電話やメールの着信、スマートフォンの電池残量などを表示。一方、スマートフォン画面では、エンジン回転数、スロットル開度などの表示、オイル・バッテリーのメンテナンス推奨時期のお知らせや燃費管理、車両の最終駐車位置の確認などが行える。さらに無料のナビアプリ「Garmin StreetCross」をインストールしたスマートフォンと車両を接続すると、ディスプレイをナビ画面として使うことができる。
「Y-TRAC Rev」はサーキット走行を楽しめる無料アプリ。ラップタイム表示をはじめ、ピットクルーからの指示や情報をディスプレイに表示するバーチャルピットボード機能のほか、車体のCANデータに基づく走行データをスマートフォンやタブレットで確認・解析できる。

M字型ヘッドランプなどひと目でRシリーズと分かる新スタイリング
YZF-Rシリーズの伝統であり、ハイスピードスタイリングの象徴でもある「M字ダクト」の意匠を継承しつつ、ダクト状になっていたヘッドランプまわりの造形は、表面をレンズで平滑化。これによりCd・A値(※)の低減やフロントタイヤの揚力抑制など、空力性能をさらに向上させた。ヘッドランプには優れた照射性とコンパクトさを両立した小型レンズモジュールを採用している。
※Cd値(車両の持つ空気抵抗係数)にA(前面投影面積)を乗じた係数。数値が低いほど空気抵抗をうけにくく最高速に有利となる
また、左右のポジションランプもレンズ面の意匠を変更し、ミニマムな配置にすることで、スキニーさを強調。低く、薄く、ジオメトリックな造形によって、クリーンでモダンなフロントマスクに仕立てている。さらに、今回新たにフラッシャービルトインミラーを採用。空力特性を高めるとともに、よりタイトですっきりとしたフォルムを実現した。
3色設定のカラーリング
カラーリングは標準色の「ブルー」「ブラック」と、限定色「ホワイト」の計3色を設定。ブルーは2026年モデルの「YZF-Rシリーズ」と共通で、ヤマハレーシングを象徴、レースシーンとパフォーマンスを予感させる。ブラックは、従来モデルのマット系を含んだブラックに対し、今回はメタリック系をベースに調和させ1トーンで品位ある落ち着いた佇まいに仕上げられた。そして限定モデル「70thアニバーサリーエディション」のホワイトは、1955年創立以来レースとともに歩んできたヤマハ発動機の歴史を表現するカラーだ。
その他の変更点
●新たにブラックアルマイトを施したブレーキレバーとクラッチレバー。ブレーキのリザーバータンクにはクリアスモークタイプを採用。クラッチレバーには14段階のアジャスター機構を追加
●シフトペダルとヒールガードを新作し操作性を向上
●フラッシャーに新機能「二段階フラッシャー機能」「エマージェンシー機能」「消し忘れ機能」を追加







