海外を中心としたゲストマシンが花道を走る!
HOTROD CUSTOM SHOWのオープニングを飾るRide in Show

神奈川県横浜市にあるパシフィコ横浜を会場として、2025年12月7日(日)に『33rd YOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW』(以下、HCS)が開催された。これはカスタムカー&カスタムモーターサイクルをテーマにした日本最大級のインドアショーであるとともに、MOONEYES主催のカーショーの中でも1年の最後を飾るビッグイベントとなっている。

『33rd YOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW』のGuest Carとして来日したGalpin Speed ShopのDave Shuten氏が所有する1932年型FORD ROADSTER (DEUCE)。

このイベントには国内外を問わずカスタムカーが250台以上、カスタムバイクが500台以上もエントリーする。その多くがカスタムビルダーが手塩にかけて仕上げた逸品揃いで、そのようなスペシャルマシンを見ようと、全国から2万4000人以上のカスタムフリークが来場した。

Guest CarとGuest Motorcycleを紹介する『33rd YOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW』のポスター。

そのようなHCSにエントリーしたマシンの中でも、特別な存在なのが、海外を中心に招待されたGuest CarとGuest Motorcycleだ。今回はカスタムカーが1台、カスタムバイクが6台が招待された。

大勢の来場者に見守られながら「Ride in Show」の花道を走るDave ShutenのDEUCE ROADSTER。

前回のリポートでも軽く紹介したが、これらの招待車両は「HCS2024 Best Of Show Motorcycle」受賞車とヒーロースポンサーのバイク4台、そして「SPOT LIGHT」としてフィーチャーされた1台のSTREETRODとともに、オープニングの「Ride in Show」で来場者が見守る中を会場中央の花道をパレードランで入場した。

「Ride in Show」の花道を走るDave ShutenのDEUCE ROADSTERのリヤビュー。

今回はGuest Carとしてカリフォルニアから来日したGalpin Speed ShopのDave Shuten氏が所有する1932年型FORD ROADSTERを中心に「Ride in Show」のマシンを紹介する。

参加台数クルマ250台&バイク500台!カスタムカルチャーの祭典『第33回ヨコハマホットロッドカスタムショー』を振り返る!! | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム

カスタムカー&モーターサイクルの祭典『YOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOW』 2025年12月7日、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)を会場にカスタムカー&モーターサイクルの祭典『33rd YOKOHA […]

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『第33回ヨコハマホットロッドカスタムショー』イベントレポート

1960年代のホーム・ビルド・ドラッグカー・テイスト
アメリカ西海岸からやってきたDEUCE ROADSTER

Dave Shuten氏は1960年代半ばのホーム・ビルド・ドラッグカー・スタイルをテーマに、大排気量のエンジン+プレーンなスタイルになることを意識したという。

Dave Shuten氏がこのマシンを仕上げるきっかけは、サンタフェスプリングにあるMOONEYES USAのオープンハウスで、1台のHEMIエンジンと出会ったことだった。MOON EYES代表のシゲ菅沼氏にこのエンジンの詳細を聞くと、日本のレースカーで使用していたエンジンだという。菅沼氏は「このエンジンが欲しいの?」と尋ねると、Shuten氏が「欲しい!」と答えたことで譲り受けることになった。

心臓部は354cu-in(5.8L)V8HEMIユニットを搭載する。このエンジンは1951~1958年にかけてクライスラーが生産した「ファイアパワー」と呼ばれるユニットで、サンタフェスプリングのMOON EYES USAの片隅に放置されていたものをシゲ菅沼氏から譲り渡されたという経緯を持つ。このエンジンを搭載するため、ファイアーウォールは2インチ後方に移動させている。
このマシンに使用されたパーツはすべて1950~1960年代のマシンに使用されたオリジナルのパーツで、Edelbrockのキャブレター にはNixonのフレームアレスターを組み合わせ、それにWeiandの古い2×4のインテークカバーを装着した。ほかにもMOONEYESのバルブカバー、Hurstのエンジンマウントなどの希少なパーツが奢られている。

Shuten氏がこの美しいDEUCE (1932年型フォード)ROADSTERを仕上げるにあたってテーマとしたのは1960年代半ばのホーム・ビルド・ドラッグカー・スタイルだ。
「もし子供が父親のROADSTERをガレージの奥に見つけて、それでレースを楽しむとしたらどんなスタイルにするだろう?」
そのように考えたときにマシン製作の方向性が決まったという。

トランクが開け放たれたDEUCE ROADSTERのリヤビュー。ラゲッジルームにも神経が行き届いており、インテリアと同じトリムとカーペットで仕上げられている。写真では見えにくいがバッテリーボックスはDODGE A100のものが流用されている。

製作に当たっては実際のレースカーのように、大排気量のエンジン+プレーンなスタイルになることを意識し、ストックのカウルフードやフェンダーを取り外し、シンプルでレーシーなスタイルにすることを心がけたという。

トリムやカーペットなどが新調された美しいDEUCE ROADSTERのインテリア。Speedway Motorsのステアリングコラムを介して年代物のCragarのステアリングホイールを装着し、B&MのシフターやStewart Warnerのメーター類などを備えている。これらのパーツの多くは、Dave Shuten氏が長年を費やして集めたコレクションから使用された。
DEUCE ROADSTERのシートは、DODGE A100のものをシート表皮を張り替えた上で使用している。

Shuten氏はマシンに必要なビンテージパーツを大量にストックしていたことから、デッドストックのHurstのエンジンマウント、Cragarのステアリングホイール、B&Mのシフター、そして1965年にMickey Thompsonから新品で購入し、そのまま使わずに眠らせておいたマグネシウムホイールなど、貴重なパーツを惜しげもなく使用している。

また、足回りのパーツもストックしていたパーツを用いており、フレームレールやトランスミッションは友人から譲ってもらったとのことだ。

ホイールは1965年に購入して以来、1度も履いたことのないデッドストックのMickey Thonmpson製のマグネシウムホイールを履く。

目に鮮やかなボディカラーは、Shuten氏の最初の愛車だった1966年型シボレー・インパラと同じ色だ。彼はこの色が好きで、これまでにROADSTERを見たことがなかったことからチョイスしたという。Shuten氏がたっぷりと詰まったCOOLかつ、絶妙なバランスで仕上げられたこのマシンを会場で見ることができた人は本当にラッキーだった。

中央の人物がオーナーのDave Shuten氏。Galpin Speed Shopは南カリフォルニア最大のFordディーラーであり、別館ではEd RothやGeorge Barrisが手掛けた歴史的に重要なHOTRODの収集や、レストアなどを行っている。彼はそれらの修復と維持の責任者である。

「40 YEARS OF HOT RODDING IN JAPAN」のテーマカー
DEUCE FACTORY代表・笠井俊一氏所有の WOODY WAGON

HCSには毎回特定のテーマをフィーチャーした「SPOTLIGHT」という企画がある。今回のテーマは「40 YEARS OF HOT RODDING IN JAPAN」で、創業40周年を迎えたDEUCE FACTORY代表であり、HOTRODカルチャーの伝道師としてアメリカンモーターカルチャーの魅力や楽しさを日本に紹介したパイオニアである笠井俊一氏の長年に渡る功績を讃えるために企画された。

「Ride in Show」で花道をパレードランするDEUCE FACTORY代表の笠井俊一氏のDEUCE WOODY WAGON。今回のHCSのテーマである「40 YEARS OF HOT RODDING IN JAPAN」は、日本のHOTRODカルチャーに長年貢献した笠井氏の功績を讃えるために企画された。

もしも彼がいなければ、日本にSCNのようなモーターカルチャーが根付かなかったかもしれないのだ。その意味においてはMOON EYES代表のシゲ菅沼氏と並び、日本におけるHOTRODカルチャーの普及に貢献した最大の功労者と言えるだろう。そうしたことから「Ride in Show」では、「HCS2024 Best Of Show Motorcycle」に輝いた星川氏の「Asterisk」に続いて、笠井氏が所有する1932年型FORD MODEL B WOODYが入場を果たした。

DEUCE WOODY WAGONのリヤビュー。MOONEYES主催のイベントではお馴染みのマシンということで、実車を見たこともある人が多いと思う。リアルウッドによるキャビンが大変美しい。

このマシンは1982年にThom Taylorがデザインし、Boyd Coddingtonが製作したHi-Tec HOTROD創成期に製作された1台で、1983年の『STREET RODDER MAGAZINE』の表紙を飾ったマシンでもある。

笠井氏は1992年にこのクルマが北米で売り出されているのを見て、矢も盾もたまられずに購入を即決。以降、日本に渡りDEUCE FACTORYのマスコットカーとして34年に渡って所有し続けている。MOONEYES主催イベントの常連でもあるので、このクルマを実際に目にしたことがある人も多いことだろう。

デザインはThom Taylorが担当し、伝説的なHOTROD BUILDERのBoyd Coddingtonが1980年代前半に手掛けたHi-Tec HOTRODの先駆けとなった1代だ。笠井氏は1992年にワンオーナー車として売りに出されたこの車両を入手し、以来、DEUCE FACTORYのマスコットカーとして34年に渡って所有し続けている。実車は保土ヶ谷のDEUCE FACTORYの店内に展示されている。

「Ride in Show」後は、会場のメインゲートのすぐ近くで、映画『アメリカン・グラフィティ』に登場するミルナー・クーペ仕様のDEUCE COUPEとともに展示された。

DEUCE FACTORY代表の笠井俊一氏。日本におけるHOTRODの第一人者であり、MOONEYES代表のシゲ菅沼氏とともに、長きに渡ってアメリカンモーターカルチャーの魅力を日本に伝えてきた偉大な人物である。

「Ride in Show」で駆け抜けたカスタム・モーターサイクル

ほかにも「Ride in Show」では7台のカスタム・モーターサイクルが花道を駆け抜けたので写真で紹介する。

「Ride in Show」のトップランナーを務めたのは「HCS2024 Best Of Show Motorcycle」に輝いたマシン。
1978年型ハーレー・ダビッドソン初期型ショベルヘッドをベースにした星川氏の「Asterisk」だ。
Neefus Brothers/Red Clouds Collectiveの1951年型トライアンフ「GOLDEN HOUR」。
カリフォルニアのオークキャニオンパークで開催されたBorn-Free16においてBest In Showに輝いたマシン。
Ryan Grossman氏/Vintage Dreamsの1946年型ハーレー・ダビッドソン・ナックルヘッド「Two Timer」。
同じくBorn-Free16において招待ビルダー部門の優勝したマシンだ。
Gary Royal氏/Beware Choppersの1938年型ハーレー・ダビッドソンUL「.38 Special」。
Gary Royal氏/Beware Choppersの1938年型ハーレー・ダビッドソンUL「.38 Special」。
Jared Weems氏/Weems Motor Co.の1952年型トライアンフ「Ultor」。
Jared Weems氏/Weems Motor Co.の1952年型トライアンフ「Ultor」。
Mike Davis氏/Big Chief Vintageの1950年型トライアンフ「The Pollywog」。
Mike Davis氏/Big Chief Vintageの1950年型トライアンフ「The Pollywog」。
木村信也氏/CHABOTT ENGINEERINGの1983年式ハーレー・ダビッドソンXL1000「Rayo Negro」。
木村信也氏/CHABOTT ENGINEERINGの1983年式ハーレー・ダビッドソンXL1000「Rayo Negro」。
ヒーロースポンサーのBMWモトラッドによるBMW R12 nineTベースのカスタムモーターサイクル。
台湾のRough Craftsが手掛けたマシンで、金色のサファリラリー風ポルシェ911からインスピレーションを得て製作された。
ヒーロースポンサーであるハーレー・ダビッドソンの2025年型CVOロードグライドSTのレーシングカスタム。
ヒーロースポンサーであるハーレー・ダビッドソンの2025年型CVOロードグライドSTのレーシングカスタム。
ヒーロースポンサーであるインディアン・モーターサイクルの101スカウトGPレーサー・カスタム。
カスタムビルダーのTRIJYAが手掛けたマシンだ。
ヒーロースポンサーであるロイヤルエンフィールドの「VITA」。
CUSTOM WORKS ZONによるカスタムバイク。
ゲスト陣が集合してのグループショット。