Jeep Wrangler/ Wrangler Unlimited
初代を中古で狙うのは非現実的

クロカン系の輸入SUVを代表するブランドである「ジープ ラングラー」は、現在のブーム以前からマニアを中心に確かな支持を得てきた。値落ちしにくいリセール(再販)価値が安定したモデルだ。中古車市場では、世代を問わずそれなりに流通しているものの、常に狙っているファンが多く、良好な物件が出るとすぐに売れてしまう傾向にある。
2代目ラングラーの現状は?

初代の「YJ」型はほとんど街中でも見かけず、中古車市場でもほとんど流通していないため、やや現実味が増す2代目「TJ」をチェックするとこちらも少なめだ。1996年に日本に上陸した2代目は、年式や仕様により異なるが、概ね全長4m以下、全幅も1.7m〜1.75m程度。いまではかなりコンパクトといえる大きさだ。2ドアのみでソフトトップ、ハードトップを設定していた。
2026年4月下旬時点の中古車平均価格は140万円前後で、物件数は50〜70台くらいで推移している。年々個体数が減っている上に、長期保有するオーナーが多く、出物があるとすぐに売れてしまう。走行距離で最も多いのが10万〜15万km、7万〜9万kmとなっている。発売から30年も経っているが、ネオクラシックカーということもあり、「古い割に高い」という状況だ。パワートレインは、4.0リッター直列6気筒が大半で、3速もしくは4速ATが多く、「スポーツ」に設定されていた5速MT(6速MTは極少数)は少数派で価格も高めとなっている。

注意点は価格だけでなく、フレームの錆や水回り、オイル漏れ、トランスミッション、デフや駆動系、サスペンション、電装系など故障やメンテナンスなどの注意点も多い。さらに、リフトアップなどのカスタマイズ済みも多く、ノーマルの物件に出会えるかという点も重要だ。
先代JKのアンリミテッドは取り回しに注意

2007年デビューの先代JKは、4ドアの「アンリミテッド」が設定されたことで、一部のマニアからの解放も担ったエポックメイクな世代といえるだろう。大人気のアンリミテッドは、全長が4.7mを超え、全幅も1.9mに迫る巨体になり、最小回転半径は7.1mに達する。筆者も何度か広報車両を借りたことがあるが、狭い住宅街や駐車場などでは何度も切り返しが必要であることを痛感した。救いなのは、着座位置が高い典型的なコマンドポジションであることだが、ボディサイズだけでなく、自宅周辺などで取り回しできるか確認することは必須だ。

3代目になると現実的な選択肢が揃っている。2007年登場のJK型は、約10年という長めのモデルライフであったこともあり、年式により価格差が大きめ。あくまでおおよその目安だが、2011年までの前期型は100万円台から250万円台、それ以降の後期型は250万〜350万円台がボリュームゾーンになっている。中古車平均価格は、250万円前後だ。
先代は前期型の流通量が多い

流通量は前期型が最も多く、2015年式から2017年式の後期型も比較的充実している。主要グレードは「サハラ」、「スポーツ」で、「75周年アニバーサリー」のほか、最強モデルの「ルビコン」も多いが価格は当然高値安定となっている。走行距離が短い登録未使用車も多く流通しているものの、300万円前後の個体が多く、ショップのデモカーなどのカスタマイズ済みモデルも散見される。
先代もリフトアップなどのカスタマイズ済みが多く、振動などのトラブルが発生している可能性があるため、できればノーマル車両を狙いたいところ。注意点は、エアコン(コンプレッサー)やオルタネーターの故障、冷却系の水漏れなどがある。
とくにアンリミテッドは4代目がおすすめ

予算があり、初めてラングラーを狙うのなら現行の4代目「JL」型がベストチョイスなのは間違いない。主力モデルであるアンリミテッドの最小回転半径は、6.2mと依然として大きめではあるが、それでも先代より0.9m小さくなり、取り回しはかなり楽になった。

後席や荷室の広さなど、居住性と積載性の向上も大きい。アルミボディの採用で約90kgの軽量化や静粛性アップ、主力の2.0リッター直列4気筒ターボは、ストップ&ゴーもスムーズにこなし、WLTCモード燃費も10.0km/Lも達している。3.6リッター V6や2.0リッターPHEVもあるが、中古車市場では2.0リッターモデルが圧倒的に多い。並行輸入のみの6.4リッターV8の「ルビコン392」も例外的存在で、1500万円級の個体がわずかに並んでいる。

人気グレードはアンリミテッドのサハラだが、スポーツ、ルビコンも根強い支持を集めている。ノーマルで走行距離10万km未満の物件も出回っているが、350万〜400万円と高値で安定している。リセール(再販)価値の安定感が際立っているのがよく分かる。
3代目までを買うならジープ専門店などで買うのが無難だろうが、信頼性が引き上げられた4代目は、一般的な販売店や認定中古車でも多く出回っている。カスタマイズ済みは車検に通るのかはもちろんで、リコール対応済みなのかも注意する必要はあるものの、初めてでも比較的安心して買える世代といえるだろう。なお、狙い目の3代目、4代目の中古車市場では、大半がアンリミテッドになっていて、2ドアは希少な存在になっている。
