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迷える中古車ノマドへ

初代は100万円切りの物件も豊富だが

初代ボルボXC60のエクステリア
初代ボルボXC60のエクステリア

「ボルボ XC60」は、2025年時点で約270万台超の世界累計販売台数に達したヒット作。2009年8月日本デビューの初代は、全長4645×全幅1890×全高1715mmというスリーサイズで、ホイールベースは2775mm。全長は今でこそコンパクトといえるが全幅はややワイドだ。最小回転半径は5.8mと全長の割には大きめといえる。

2026年4月中旬時点における初代ボルボ XC60の中古車平均価格は、115万円前後とかなり値崩れが進んでいる。現在流通している2010年モデルは、100万円を切る個体も多く、中には5万km未満という物件もある。

初代ボルボXC60のリヤビュー
初代ボルボXC60のリヤビュー

初代の初期型は、3.0リッター直列6気筒ガソリンを積む「T6(T6 SE AWD)」は少数派で、2.0リッター直列4気筒ガソリンの「T5」が圧倒的に多い。豪快な加速とAWDの組み合わせなら「T6」だが、約16年という年月を経ているため、個体の状態重視で狙いたい。

ただし、「T5」が採用していたゲトラグ製DCT(デュアルクラッチトランスミッション)は、ジャダー(振動)や低速域のギクシャク感だけでなく、DCTオイルの劣化やオイル漏れだけでなく、DCT自体の故障にも要注意。交換費用は50万円以上になる可能性もあり、見極めはとても重要だ。

初代は2015年に7月にディーゼルを追加

初代ボルボXC60
初代ボルボXC60

初代は、2013年8月に一部改良を受け、30km/hから50km/hまでに速度域を引き上げた低速用衝突被害軽減ブレーキである「シティセーフティ」に加え、当時先進的だったサイクリスト検知機能をオプション設定している。安全面を重視するのなら「シティセーフティ」の有無を確認したい。

2016年式、2017年式など、比較的新しい年式でも200万円を切っている物件も多くある。走行距離は5万〜7万km前後、7万〜9万kmがボリュームゾーンとなっている。整備記録簿だけでなく、リコールやソフトウェア更新などの確認も必要だ。初代は、シートベルトやエアバッグ、エンジン関連、燃料ポンプ(低圧燃料ポンプ)などの不具合で複数のリコールが発生している。

初代XC60のインテリア

人気だったディーゼルエンジンの「D4」は、2015年7月に導入され、アイシンAW製の8速ATが組み合わされ、変速フィールはよりスムーズになった。一般的にディーゼルエンジンは、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)の目詰まりに注意で、XC60のD4も例外ではない。

初代XC60のエクステリア
初代XC60のエクステリア

そのほか、XC60に限らず要注意ポイントである電装系、エアコンのコンプレッサーやエバボレーター、ラジエーターの水漏れ、内装のべたつき(プラスチックの加水分解)、センターディスプレイの表示なども要チェックポイントだろう。グレードやパワートレインだけでなく、個体重視という視点、こうしたリスクを織り込んだ上で、輸入ミドルサイズSUVの入門として狙う手もありかもしれない。

現行型の中古車平均価格は500万円強

モダンかつ精悍さを増した2代目XC60
モダンかつ精悍さを増した2代目XC60

2017年10月登場の2代目は、中古車平均価格が一気に500万円強に跳ね上がっている。それでも徐々に値下がり傾向にあり、3回目の車検(7年目)を迎える前に手放す新車オーナーも多いはずで、物件数は豊富だ。ボディサイズは、全長4690×全幅1900×全高1660mmと全長が伸びやかになり、全高も55mm低くなった。なお、最小回転半径は、5.7mと初代よりも0.1m短縮されている。

現行型はダウンサイジングから電動化に変遷

2代目XC60のエクステリア
2代目XC60のエクステリア

ダウンサイジングされたパワートレインは、2.0リッターに絞られている。ディーゼルターボの「D4」、ガソリンターボの「T5」(254PS)、ガソリンターボ+スーパーチャージャーの「T6」(320PS)、PHEVの「T8ツインエンジン」(407PS)。

2020年から電動化がスタートし、2.0リッターガソリンターボ+48Vマイルドハイブリッドの「B5」、2.0リッターガソリンターボ+スーパーチャージャー+48Vマイルドハイブリッドの「B6」、従来のT8に代わって導入されたPHEVの「T6 リチャージ」(253PS)、一部期間併売されたPHEVの「T8 リチャージ」(407PS)となった。

2代目XC60のリヤビュー
2代目XC60のリヤビュー

らに、2023年から24年にかけて、250PSのマイルドハイブリッド版である「B5」エンジン+モーターの改良版であるPHEVの「T6リチャージ」を設定。なお、2022年1月にPHEVの高性能化が図られ、「T8」から「Recharge Plug-in Hybrid T8」に置き換わっている。また、2代目は全車AWDだったが、2022年7月にマイルドハイブリッドの「B4」にFFが加わっている。なお、2022年式からGoogleを搭載している。

登録未使用車も多いが、狙い目は400万円以下の物件

2代目XC60のインテリア
2代目XC60のインテリア

現在、2代目最大のボリュームゾーンとなっているのは、2025年式で600万円以上の個体だ。走行距離は最大でも1.5km程度で、大半が登録未使用車と見られる。ボルボ正規販売店での取扱が大半を占めていて、ボルボが認定中古車でブランド力を維持している戦略がうかがえる。パワートレインは「B5」も多いが、プラグインハイブリッドも少なくない。新車よりも100万〜150万円ほど安い物件が多く、走行距離も極端に短いため、新車感覚で手に入れたいニーズに応えている。

一方で、400万円を切る物件も増えてきた。主力は2.0リッターガソリンの「B5」で、2.0リッターディーゼルの「D4」も流通している。人気グレードは、上級仕様でラグジュアリーな「インスクリプション」。年式により装備はやや異なるが、基本的にはナッパーレザーシートや4ゾーンエアコン、ウッドパネルなどに加えて、専用の19〜20インチのアルミホイールを装着している。

2代目は独自ナビのSENSUSからGoogleにスイッチ

SENSUSからGoogle搭載にスイッチ
SENSUSからGoogle搭載にスイッチ

標準グレードでも安全装備だけでなく快適装備も充実している「モメンタム」が続き、スポーツ系の「Rデザイン」も豊富ではないものの探せる状態にある。スカンジナビアンデザインの真骨頂やボルボらしい高級感を享受するのなら「インスクリプション」を選ぶ人が多かったのもうなずける。「Rデザイン」は、20インチ(年式によっては21インチも)の大径タイヤが目を惹く一方で、走り味はそれなりに引き締まっていることも考慮に入れたいところだ。

2代目XC60のリヤビュー
2代目XC60のリヤビュー

2代目は、2019年9月まで「SENSUS(センサス)」と呼ぶ独自のインフォテイメントシステムを採用していたが、その後、いち早く「Google」搭載に舵を切った。センサスのブラックアウトやパワーテールゲートの不具合、エアコンコンプレッサーの不具合なども報告されているものの、初代よりも信頼性は間違いなく高まっている。個人的には、2代目の400万円の物件を探すことが中古車ならではのうま味を最も感じられる近道だと思う。

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