エンジンの熱対策は必須事項と考える

「RX-8でサーキットを走るなら、何はさておきエンジンの熱対策。これをやらずしてサーキットは楽しめないと思ってください」

ブラストの松川公治代表のアドバイスは、そんな断定口調で始まった。

もともとロータリーエンジンは、レシプロエンジンに比べて仕事量が多く熱量が高い。加えて、冷却方法が分離型で、熱の吸収率が低く冷えにくい構造をしている。とくにオイルは、ローターの中に送り込んで冷却するシステムで、オイル自体の高温化が避けられないのだ。

ブラストエンジニアリングが提起する13B型エンジンの水温上限値は105℃。これを超えるとエンジンブローの危険性が一挙に高まる。RX-8のラジエーターは冷えにくい位置にあることも弱点。水量を稼ぐ容量アップは必須なのだ

「13B型の適正温度は、水温が105℃、油温は125℃がリミットです。これを超えるとリタード(点火時期を遅らせるエンジン制御)が入りだす。そのまま全開走行を続けると、ノッキングやデトネーションが発生し、エンジンは大きくダメージを受けます」

オイルの冷却強化も必須メニュー。上限温度は125℃で、純正のツイン仕様が必要スペックのボトムラインだ。オイルクーラーを一機しか備えないグレードはタイプSのシステムにアップデートするのが、安心できる性能を得る早道!

ラジエーターの大容量化。そしてオイルクーラーは2機掛け。それが、松川代表が説く、RX-8でサーキットを走るための最低限の熱対策だ。それでも夏場の周回は苦しい。

ラジエーターとオイルクーラーを強化しても、夏場のサーキットでの連続周回は、RX-8にはキツい。冷却性能が足りない場合は、エアガイドやクーリングボンネットの装着で補うのも手だ

計器類でしっかり温度を管理することを推奨する。さらに、サーキット走行では、トランスミッションオイルの熱ダレにも注意が必要。

いちばんの対策は、ミッションの設計に適したオイルを使うこと。RX-8のミッションはオイルを撹拌し、巻き上げ、ギアを冷やす構造となっている。そのため、粘度が高過ぎるオイルは合わない。

エンジンもギアオイルも、サーキットを走るなら保護性能に重点を置く。エンジンオイルは、油膜切れの不安がない5W-40。ミッションオイルは、冷却性の高い75W90が、松川代表の推奨粘度となる。もちろんいずれも、良質な製品が条件だ

さらに、熱量の高いRX-8のエンジンは、点火系に熱害を与えやすい点にも注意を払いたい。プラグの寿命はレシプロの半分程度。「失火はロータリーエンジンの大敵。プラグは1万㎞を超えたら、状態がよくても交換です」

失火は、熱と同様に、RX-8のウイークポイント。プラグの交換時期はレシプロの半分の1万㎞で確実に行う。なお、サーキットでミスファイヤを知らせるチェックランプが点いた場合、その原因は大抵イグニションコイルだ。「DIYで十分交換できるパーツ。サーキットにはワンセット持参していくと安心です」と松川代表

エンジンを壊さないよう、サーキットでコースインしたら必ず行うべきことがある。インラップでのウォーミングアップだ。この時、最も意識すべきが、エンジンと吸気温度の適正化を図る走行。

「走り出しからいきなりペースを上げず、ゆっくりとエンジンを適温まで上げる。同時に、適度な走行風で吸気温度を下げてやるイメージ。これだけでもサーキットでエンジンを壊す心配はかなり減ります」と松川代表。

希少なロータリーエンジンを長く楽しむためにも、サーキットデビューの際は肝に命じておきたいアドバイスだ。

ブラストエンジニアリング デモカーRX-8 詳細スペック

BLAST ENGINEERING SE3P RX-8

■オリジナル・ポート加工

■オーバードライブ エキマニ

■RE雨宮 スポーツキャタライザー

■ワンオフマフラー(メイン/60φ、テール/100φ)

■コーヨー 2層ラジエーター

■純正2機オイルークーラー

■ORC 強化クラッチ

■OS技研スーパーロックL.S.D.

■4.7ファイナルギア

■ブラスト はにまるスペックダンパー(F 14㎏/㎜、R 12㎏/㎜)

■フルピロブッシュ

■エンドレス ブレーキパッド

■シバタイヤ R23(265/35R18)

■VOLKRACING RE30(18×10 inset 43)

■Rマジック フロントバンパー/リアウイング

■オートエクゼ リアバンパー(加工)

■クーリングボンネット

■Defi油温計

■ブリッド バケットシート

■MOMO ステアリング


■ブラストエンジニアリング 広島県福山市神辺町川南808-1 TEL084-960-5441 

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