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今日は何の日?■ヴィッツとアルテッツァのワンメイクレース始まる

2000(平成12)年5月3日と4日、トヨタ(ネッツ店)が主催するワンメイクレース「ネッツカップ」の“ヴィッツ・シリーズ”と“アルテッツァ・シリーズ”の第1戦が富士スピードウェイで開催された。ヴィッツ・シリーズは、JAF初のナンバー付車両のレースであり、アルテッツァ・シリーズはプロを目指すレベルの高いレースである。
ヴィッツとアルテッツァのワンメイクレース開催

トヨタのワンメイクレースは、1980年にスタートした「スターレット」のワンメイクレースから始まり、1999年時点で20年目を迎えた。比較的低価格に抑えられたレース車両やサポート体制の充実から、多くのアマチュアドライバーが参加したモータースポーツの入門レースだった。

2000年5月のこの日にスタートしたワンメイクレースの“ネッツカップ”の「ヴィッツ」および「アルテッツァ」のワンメイクレース用車両の設計・開発は、TRD(トヨタテクノクラフト)が担当した。2つのシリーズの概要は、以下の通りである。
・ヴィッツ・シリーズ
スターレットの後継となる新コンパクトカー「ヴィッツ」をベース車両とする入門者のためのレース。JAF(日本自動車連盟)公認のレースとして、初めてとなる自動車登録番号(ナンバー)付車両のレースとして注目された。
2020年2月にヴィッツが海外名「ヤリス」に統一されたことから、ヴィッツ・シリーズは2021年からは「ヤリスカップ」に引き継がれたが、終了するまで20年間人気のワンメイクレースだった。
・アルテッツァ・シリーズ
従来のワンメイクレース「カローラ/スプリンター」シリーズを発展させた、さらに高いレベルへのチャレンジを可能とする中級車のためのレース。すでにスーパー耐久レースでの活躍をはじめ、多くのユーザーから好評を得ている新世代FRスポーツセダン「アルテッツァ」をベース車両とし、FR車の本格的なワンメイクレース・シリーズとして注目され、2000年~2006年に開催されて終了した。
ヴィッツ・シリーズの具体的な車両規定

ヴィッツは、1999年1月に新世代の革新的コンパクトカーとして登場して大ヒットした。レース車両は、「ヴィッツ」のB/F/Uグレードをベースに、レース出場時に必要なパーツを組み込んだ「ヴィッツ・SCP10」ワンメイクレース仕様のコンプリート車である。
車両規定の基本は、JAF国内競技規則第3編・第7章「スピードB車両規定」に準拠し、道路運送車両法の保安基準に適合したナンバー付車両である。外装は、基本ノーマルでエアロパーツ追加不可(認定品を除く)、内装は後席、内張りなどの不用品は撤去可能だ。
基本装備は、JAF規格に準じたロールケージ、4点以上のシートベルト、けん引フック、消火器。エンジンは完全ノーマル、トランスミッションは純正、LSDはTRD指定品、サスペンションはTRD指定品、ブレーキのキャリパー・ローターは純正だが、ブレーキパッドのみ自由、タイヤ・ホイールのタイヤはワンメイク指定タイヤでホイールは指定サイズに限定された。
アルテッツァ・リーズの具体的な車両規定

アルテッツァは、1998年10月にAE86以来のFRスポーツセダンとして登場した。レース車両は、「アルテッツァRS200/6速MT」をベースに、レース出場時に必要なパーツを組み込んだ「アルテッツァSXE10」ワンメイクレース仕様のコンプリート車である。
車両規定の基本は、JAF国内競技規則「N1規定」に準拠し、改造範囲は最小限で、安全装備の追加は必須で市販車に近い状態でのレースである。外装は、基本ノーマルでエアロパーツ追加不可(認定品を除く)、内装は後席、内張などの不用品は撤去できる。
基本装備としては、JAF規格に準じたロールケージ(6点以上)、4点以上のシートベルト、けん引フック、消火器。エンジンは完全ノーマル、トランスミッションは純正の6速MTでデフは純正またはTRD指定LSD、サスペンションはTRD指定サスペンションキットが標準、ブレーキのキャリパー・ローターは純正だが、ブレーキパッドのみ自由、タイヤ・ホイールのタイヤはミシュランワンメイクタイヤでホイールは指定サイズに限定された。


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ワンメイクレースは、車両性能が同じなのでドライバーの技量が勝負を分ける。また、比較的コストがかからず参加しやすいので、技量を磨けばプロドライバーになる可能性もあり、実際にプロになっている選手もいる。その意味でモータースポーツのすそ野を広げる役目があるとともに、メーカーにとっては大きな広宣効果があるのだ。
今日がなにかの記念日になるかもしれない。










